スティーヴン・コワセヴィチ　フィリップス録音全集（２５ＣＤ）

スティーヴン・コワセヴィチ／フィリップス録音全集（２５ＣＤ）

スティーヴン・コヴァセヴィチがフィリップス時代に制作したアルバムを集大成したお買得ボックスの登場。クロアチア系アメリカ人のコヴァセヴィチの芸風は、緩急の幅を大きくとったコントラスト豊かでダイナミックなものであり、堅固な構築性も備えたスタイルにより、早くからベートーヴェンやブラームスなど、動機展開の駆使された大作でも高い評価を得ていました。
　今回登場するセットでは、各ディスクがオリジナル・デザイン仕様の紙ジャケットに封入されており、ブックレットにはトラックリストと、フィリップスのプロデューサーだったデイヴィッド・ケアンズ氏の書き下ろしエッセイ（欧文）が掲載される予定です。
　1940年にクロアチア人の父とアメリカ人の母のあいだにロサンジェルスに生まれたコヴァセヴィチは、母の再婚のため少年期に姓がコヴァセヴィチからビショップに変わっています。そのため、最初はスティーヴン・ビショップとして演奏していましたが、同時期に活躍していた歌手でギタリストのスティーヴン・ビショップと頻繁に間違われてそれが煩わしかったため、1975年以降はスティーヴン・ビショップ＝コヴァセヴィチ、またはスティーヴン・コヴァセヴィチと名乗るようになり、現在は後者で一貫しています。
　アメリカで神童として知られたコヴァセヴィチは、18歳のときに渡英してマイラ・ヘスに師事、イギリスを拠点に演奏活動を展開するようになり、1961年にウィグモア・ホールでおこなったディアベッリ変奏曲ほかのリサイタルによって大成功を収め、その後、フィリップスと契約を結ぶなどして頭角を現してゆきます。
　当セットに収められた演奏の数々は、20代後半から40代前半にかけてセッション録音されたもので、PHILIPSの自然で情報量の多い録音によって、コヴァセヴィチ若き日の表現力豊かなピアノの魅力を満喫することができます。（HMV）

【収録情報】
Disc1
● ベートーヴェン：ディアベリ変奏曲 Op.120
　1968年録音

Disc2-5
ベートーヴェン：
● ピアノ協奏曲第1番ハ長調 Op.15
● ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.19
● ピアノ協奏曲第3番ハ短調 Op.37
● ピアノ協奏曲第4番ト長調 Op.58
● ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 Op.73『皇帝』

　BBC交響楽団（第1-4番）
　ロンドン交響楽団（第5番）
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1969-1974年録音

● ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 op.10-1
● ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 op.13『悲愴』
　1970-1971年録音

Disc6-8
ベートーヴェン：
● ピアノ・ソナタ第28番イ長調 op.101
● ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 op.109
● ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 op.110
● ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 op.111
● ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 op.31-2『テンペスト』
● ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 op.31-3
　1971-1978年録音

Disc9
ベートーヴェン：
● ピアノのための7つのバガテル Op.33
● ピアノのための11の新しいバガテル Op.119
● ピアノのための6つのバガテル Op.126
　1974年録音

Disc10
ショパン：
● ポロネーズ第7番変イ長調『幻想』Op.61
● 即興曲第3番変ト長調 Op.51
● マズルカ Op.63
● 舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
● 夜想曲 Op.62
　1972年録音

Disc11
ドヴォルザーク：
● ピアノ五重奏曲イ長調 Op.81
● 弦楽五重奏曲第3番変ホ長調 Op.97

　ベルリン・フィル八重奏団員
　1972年録音

● モーツァルト：ケーゲルシュタット・トリオ 変ホ長調 K.498

　ジャック・ブライマー（クラリネット）
　パトリック・アイアランド（チェロ）
　1969年録音

Disc12-13
ブラームス：
● ピアノ協奏曲第1番ニ短調 op.15
● ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.83

　ロンドン交響楽団
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1979年録音

Disc14
ブラームス：
● スケルツォ 変ホ短調 Op.4
● 4つのバラード Op.10
● 8つの小品 Op.76
　1983年録音

Disc15
ブラームス：
● 7つの幻想曲 Op.116
● 3つの間奏曲 Op.117
● 4つの小品 Op.119
　1983年録音

Disc16
ブラームス：
● ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 Op.24
● 4つの小品 Op.119
● 3つの間奏曲 Op.117
　1968年録音

Disc17
ブラームス：
● 2つのラプソディ Op.79
● 16のワルツ Op.39
● 6つの小品 Op.118
　1981年録音

Disc18-19
モーツァルト：
● ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
● ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503
● ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
● ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488

　ロンドン交響楽団
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1972年、1978年録音

Disc20
● グリーグ：ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
● シューマン：ピアノ協奏曲イ短調 Op.54

　BBC交響楽団
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1971年、1970年録音

Disc21
バルトーク：
● ミクロコスモス第6巻
● 戸外にて Sz.81
● トランシルヴァニアの民謡によるソナチネ Sz.55
　1969年録音

Disc22
● ストラヴィンスキー：ピアノと管楽器のための協奏曲
● バルトーク：ピアノ協奏曲第2番 Sz.95

　BBC交響楽団
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1969年、1968年録音

Disc23
● リチャード・ロドニー・ベネット：ピアノ協奏曲第1番
　ロンドン交響楽団
　アレグザンダー・ギブソン（指揮）
　1971年録音

● リチャード・ロドニー・ベネット：ジャズ・カレンダー
　ロンドン・ジャズ・アンサンブル
　ジョン・ランチベリー（指揮）
　1971年録音

Disc24
バルトーク：
● ピアノ協奏曲第1番 Sz.83
● ピアノ協奏曲第3番 Sz.119

　ロンドン交響楽団
　サー・コリン・デイヴィス（指揮）
　1975年録音

Disc25
● バルトーク：2台のピアノと打楽器のためのソナタ Sz.110

　マルタ・アルゲリッチ（ピアノ）
　ウィリー・ハウドスワールト（パーカッション）
　ミカエル・デ・ルー（パーカッション）
　1977年録音

● モーツァルト：アンダンテと5つの変奏曲ト長調 K.501
● ドビュッシー：白と黒で

　マルタ・アルゲリッチ（ピアノ）
　1977年録音

　スティーヴン・コワセヴィチ（ピアノ）

　録音方式：ステレオ