SACD

『ヴィルトゥオーゾの追憶』 黒岩航紀

試聴あり

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
MECO1091
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド

商品説明

アルティメイト・サウンド・シリーズ第5弾
鍵盤の魔術師、ここに降臨。火花を散らす鍵盤、唸る響板。
その壮絶なパッションと深いカンタービレを聴く。


東京藝術大学音楽学部を首席卒業後、同大学院、ハンガリーのリスト音楽院で研鑽を積み、国内外の数々のコンクールを制してきた鬼才、黒岩航紀が放つ初のヴィルトゥオーゾ名曲集です。聴くものを唖然とさせる超弩級のテクニックはもとより、その深い「Espressivo」と「Cantabile」、深い楽曲解釈は数多あるピアノ独奏曲の中でも最難関と言われる各楽曲に新たな地平を拓きます。今ここに「Virtuoso」のワールド・スタンダードが誕生しました。(販売元情報)

【収録情報】
1. スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28
2. スクリャービン:練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1
3. バラキレフ:東洋風幻想曲『イスラメイ』
4. パデレフスキ:ミセラネア Op.16〜第2曲変ト長調『メロディ』
5. ホロヴィッツ:ビゼーのカルメンの主題による変奏曲
6. レヴィツキ:魅惑の妖精
7. リスト/ブゾーニ編:パガニーニ大練習曲 第3番嬰ト短調『ラ・カンパネラ』
8. リスト:パガニーニ大練習曲第4番ホ長調『アルペジオ』
9. リスト:スペイン狂詩曲

 黒岩航紀
(ピアノ)

 録音時期:2024年9月11,12日
 録音方式:ステレオ(DSD11.2MHz)
 24bit/384KHz ハイレゾ・ポストプロダクション
 SACD Hybrid

 制作・発売:アールアンフィニ


【アルバムに寄せて - ヴィルトゥオーゾの追憶へ 黒岩航紀】
このアルバムを残そうと決めたとき、私の心に最初に立ち上がった言葉は「追憶」であった。音楽は常に現在形で鳴るものである。しかし、鍵盤に触れた瞬間、過去の時間や感情が静かに呼び覚まされることがある。新しいアルバムを世に送り出すという行為は、未来へ向けた表明であると同時に、ある時点の自分自身を封じ込める、ひとつの記録である。

作品と向き合い、作曲家の思考に耳を澄まし、長い時間をかけて音楽を身体に染み込ませていく。その過程を経て、音楽は演奏というかたちで解き放たれる。
その瞬間に立ち現れるのは、技術や構造だけではない。そこには、不安や高揚、迷い、そして確信といった、これまでに積み重ねてきた感情の層が確かに存在している。

本アルバムに収めた作品の中には、今の私の年齢の半分ほどの頃から取り組み続けてきたレパートリーも含まれている。環境も価値観も大きく変わり、経験を重ねた現在だからこそ見える音楽がある。一方で、若さゆえの無垢さや、勢いに身を委ねていた時期にしか生まれ得なかった輝きや煌めきも、演奏の奥底に息づいている。演奏家は常に更新され続ける存在であるべきだが、その更新は過去を否定することではない。未完成であったとしても、その瞬間にしか放たれなかった光は、現在の演奏を形作る重要な要素である。

本作は「ヴィルトゥオーゾ」という概念をひとつの軸としている。しかし、それは単なる技巧の誇示を意味するものではない。ここで扱われるヴィルトゥオーゾ性とは、技術、音響構築力、形式感、そして演奏における主体性が統合された結果として立ち現れるものである。選ばれた作品群は、私自身が長年にわたり舞台で演奏し、検証と修正を重ねてきた結晶であり、演奏人生の中で熟成されてきたレパートリーである。

プログラムを並べてみると、そこには明確な共通項が浮かび上がる。スクリャービン、バラキレフ、リスト、そしてパデレフスキ、ホロヴィッツ、レヴィツキ、ブゾーニ。いずれも優れた作・編曲家であると同時に、強烈な演奏的個性を備え、ピアノ・リサイタルの在り方そのものを更新してきた伝説的な存在である。彼らが体現した、楽譜の再現にとどまらない演奏美学は、リストから連なる系譜の中で、最終的な変容を遂げた姿とも言える。その精神を、現代において受け継ぎたいという意思が、私の中には確かにあるのだろう。

情報と資料が溢れる現代において、過去の巨人たちの足跡を辿ることは、かつてよりも容易になった。しかし、最終的に音を鳴らすのは、今この瞬間の私自身である。
一人の職人として、研究の成果と、純粋なピアニストへの憧れを、この演奏の中に等しく刻み込んだ。本アルバムが、聴き手それぞれの記憶と静かに共鳴するものであるならば、これ以上の喜びはない。(販売元情報)

収録曲   

ユーザーレビュー

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アルバムの表題を見て聞き始めたが、演奏が...

投稿日:2026/07/06 (月)

アルバムの表題を見て聞き始めたが、演奏が単なる技術をひけらかすものではなく、じっくりと考え抜かれたものであることがわかり、一曲一曲の個性を十分に引き出して作品に秘められた内容を開放している演奏であることに感心した。これだけの内容を聞かせる奏者であることも認知できた。期待の奏者である。

げたんは さん | 鹿児島県 | 不明

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