DVD 輸入盤

ソコロフ ライヴ・イン・パリ

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
3073888
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

漆黒の画面の中に浮かび上がるソコロフの正確無比な打鍵、濃厚な音楽性に衝撃!
監督はあのモンサンジョン!
2,000人の観客も大盛り上がりのシャンゼリゼ劇場ライヴDVD


グリゴリー・ソコロフは、録音が極端に少なく、また来日もここのところずっとないためか、日本ではその実体がヴェールに包まれており、一部に熱心なファンを持つにとどまっている。1966年、弱冠16歳にしてチャイコフスキー国際コンクールで優勝、68年に初来日し、各地でチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を弾いているので、当時のことを覚えている方はいるかもしれない。それ以後も何回か日本を訪れており、演奏に接した人たちの間での評判は上々だった。現在は西欧を中心にマイペースの活動を行ない、その名声はすでに不動の高みに達している。にもかかわらず、日本で目立つかたちで紹介される機会はなく、情報が増えない。はっきりいえばマイナー扱いされている節すらある。しかし、現代最高峰のピアニストに対するこのような状況も今後は変わっていくに違いない。それほど素晴らしいコンサート映像が、このたびブリュノ・モンサンジョンから届けられたのである。
 2002年11月4日、シャンゼリゼ劇場。薄暗いステージに現れたソコロフは、かなり肉づきがよく、顔には深い皺が刻まれ、50代前半にしては少々老けてみえる。それがベートーヴェンのソナタを弾き出した途端、魔術のように空気を一変させ、息もつかせぬ緊迫感で私たちをとらえるのだ。
 タッチは鋭く冴えており、的確で、かつ精彩豊か。こんなに聴き応えのある第9番、第10番には滅多に出会えるものではない。第16番《田園》になると、ソコロフの指はもう完全に作品の核を射抜いている。第2楽章の美しさは唖然とするほどだ。かと思えばコミタスの作品では情緒たっぷり、感興溢れるフレージングで歌いあげる。
 本編最後はプロコフィエフの《戦争ソナタ》。そのピアニズムたるや凄絶の極み。最終楽章などまるで悪魔の音楽であり、聴いている方は音の散弾を浴びているうちに頭が真っ白になってしまう。そして畏怖と感動が体の深いところから湧き起こってくるのだ。
 さて、ステージ上ではニコリともしないソコロフだがサービス精神は旺盛らしい。何しろアンコールが5曲ある。選曲も魅力的だ。特に面白いのはクープランで、2大有名曲「ティク・トク・ショク」「修道女モニク」を取り上げている。いずれもさりげなく、その実、圧倒的な名演。現代ピアノ演奏の最高水準を示すものといえる。 (阿部十三)

【収録情報】
・ベートーヴェン:ピアノソナタ第9番 ホ長調 op.14-1
 I: 6'44
 II: 4'26
 III: 3'52
・ベートーヴェン:ピアノソナタ第10番 ト長調 op.14-2
 I: 6'54
 II: 5'06
 III: 3'30
・ベートーヴェン:ピアノソナタ第15番 ニ長調 op. 28≪田園≫
 I: 12'50
 II: 7'54
 III: 2'35
 IV: 5'40
・コミタス:ピアノのための6つの舞曲
 1.エランギ:4'15
 2.ウナビ:2'32
 3.マラリ:2'06
 4.シューシキ:2'00
 5.エト−アラッハ:3'20
 6.ショロール:6'40
・プロコフィエフ:ピアノソナタ第7番≪戦争ソナタ≫
 I: 9'17
 II: 8'18
 III: 3'54
―アンコール―
・ショパン:マズルカop.63-3: 3'23
・ショパン:マズルカop.68-4: 4'40
・クープラン:ティク−トク−ショク:3'21
・クープラン:修道女モニク:4'40
・バッハ/ジロティ編:前奏曲ロ短調:2'49
 グリゴリー・ソコロフ(ピアノ)

 収録時期:2002年11月4日
 収録場所:パリ、シャンゼリゼ劇場
 収録方式:ライヴ
 収録監督:ブリュノ・モンサンジョン

 収録時間:123分
 画面:カラー、16:9
 音声:PCMステレオ
 NTSC
 Region All

コミタスは本名をソゴモニアン(1869-1935)という『アルメニア音楽の父』。7世紀のアルメニアの優れた賛美歌作曲家の名前にちなむ称号をコミタスといい、彼はエチミアジン宗教大学を卒業するにあたってこの称号を与えられました。アルメニアの国民楽派を開き、農民の歌をたくさん採譜して編曲、後世に残しています。

ユーザーレビュー

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生ける伝説,グリゴリー・ソコロフの壮絶な...

投稿日:2009/08/23 (日)

生ける伝説,グリゴリー・ソコロフの壮絶なライブです.現代ピアノのダイナミクスを最大限に使い,完全に自家薬籠中のレパートリーを恐ろしいほどの集中力で演奏しています.ベートーヴェンのソナタは3曲ぶっ通しです.存命中のピアニストでは世界最高と断言しても良いでしょう.最近ヤマハのサイトでルイサダが,影響を受けた音楽家としてフルトヴェングラーと並べて彼の名を挙げ,このDVDを勧めてました.どの曲でも究極のピアニズムが聴けるのですが,それ以上に圧倒的な,間然することのない「歌」です.もう,風貌もピアノ芸術にすべてを献げた「法皇」のようです.大きな熊みたいな体ですが,それこそ「全身全霊」で演奏しているので,金縛りのようになって見入ってしまいました.ソコロフはライブしか録音させず,かつてCDを出したOpus-111には本人がリリースを認めないベートーヴェンの最後の3つのソナタの録音などもあるようです.「私が死んでからだったらご自由に」と言っているらしい.プロコフィエフの7番の最後は火山の噴火のようです.その後のアンコールが,またたまりません.いったいこの人はどれほどの研鑽を積んでいるのか!ずっと日本に来てないのですが,なんとか招聘してもらいたいものです.ソコロフ・プロジェクト! どこかやってくれないものでしょうか…

kamescian さん | 神奈川県 | 不明

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