歌曲集１９７０〜２００６　アリス・ロッシ、ゾフィア・ケルバー、ダス・ノイエ・アンサンブル、他

バートウィッスル：歌曲集　１９７０〜２００６

「マンチェスター楽派」に属するイギリスの現代作曲家ハリソン・バートウィッスルの声楽作品集です。もともと劇音楽の分野で知られる彼だけに、声の扱いには長けており、ここでも個性的で神秘的な作品を数多く聴くことができます。
　1970年に作曲されたイギリスの名ソプラノ歌手ジェーン・マニング（とりわけ現代作品を得意としていました）から委嘱された『オルフェウスの死』を聴いただけで、その特徴的な作風は理解できるでしょう。オルフェウスの悲劇的な死を暗示するように、まるでつぶやくように、また語りかけるように歌う声に纏わり付く器楽アンサンブル。ここに広がる異なる時間、異なる世界はベリオの『セクエンツァ』を想起させます。知名度が高いのに録音の少ない作曲家でもあり、このアルバムはファンにとっても喜ばしいものでしょう。マイアーによるインタビューでは彼自身が興味深いことを語っています（英語）。（Toccata Classics）

【収録情報】
バートウィッスル：
1.　ナニア：オルフェウスの死 (1970)
2.　オルフェウスのエレジー (2004)
　第1番
　第2番
　第11番：ソネットI
　第5番
　第14番：ソネットIII
　第12番
　第25番
　第20番：ソネットV
3.　ファンタジア III (1996)
4.　ロリーヌ・ニーデッカーの詩による9つの歌曲集 (2000)
　これは良き輝き
　わが友の樹
　川に沿って
　雪の墓のありかを聞いて
　なんて白いカモメ
　水におけるわが命
　落葉のポール
　晩秋の湿原/眠りの夢
5.　フリーズI (1991)
6.　子守歌 (2006)
7.　自身の詩による歌曲集 (1984)
　おお、琥珀色の炎にある光よ
　私は影に寄りかかる
　冷たい申し立て
　段階
　光の前の沈黙
8.　ステファン・マイアーによるバートウィッスルへのインタビュー
9.　カントゥス・ランボー (2004)

　アリス・ロッシ（ソプラノ：1,7）
　ドーガ・サチリク（オーボエ：2）
　ヤスミン＝イザベル・キューネ（ハープ：2）
　ヨハネス・オイラー（カウンターテナー：2）
　クス四重奏団（3,5）
　ゾフィア・ケルバー（ソプラノ：4,6）
　ザラー・レヴァルク（ソプラノ：6）
　アラム・ヤグビアン（チェロ：4）
　ダス・ノイエ・アンサンブル（1,7,9）
　ステファン・アスブリー（指揮：1,7,9）

　録音時期：2014年10月25日
　録音場所：ハノーファー、NDRゼンテザール
　録音方式：ステレオ（デジタル／ライヴ）