SACD

グレン・グールド/バッハ:ゴルトベルク変奏曲(1955年)の再創造 ――Zenph Re-Performance(ハイブリッドSACD)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SICC10043
組み枚数
:
1
:
日本
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド

商品説明

「グールドのゴルトベルク」再創造!
〜Zenph Re‐Performance〜
「1955年ゴルトベルク」を解析再現した最新録音登場!

グレン・グールドが亡くなって今年で25年。そのメモリアルな年にふさわしい驚愕の1枚が登場します。
 グールドのデビュー盤「ゴルトベルク変奏曲」は、1955年6月の録音でオリジナルはモノラルでした。1968年にはそのモノラル・マスターを電気的にステレオ化した疑似ステレオ盤もリリースされていますが(今回紙ジャケで世界初CD化!)、今回のアルバムで聴ける「ゴルトベルク」は、まぎれもなくグールド・デビュー作の演奏でありながら、しかし肝心の音は正真正銘のステレオであり、なおかつ5.1chマルチチャンネル・サラウンド音声や、バイノーラル・ステレオ音声まで含まれているというのですから驚きです。
 要するに、グールドのモノラル音源を、アメリカのコンピュータ・ソフト「Zenph(ゼンフ)」を使って徹底的に解析し、キータッチや音量、ペダルの踏み込み加減にいたるまで完全にデータ化、それを自動演奏ピアノ(ヤマハ製ディスクラヴィア/9フィート・フルコンサート・グランド)を用いて再現するという試みであり、その再現音を録音する場所にまでこだわっているのがポイントです。ただし、当時レコーディングに使ったコロンビア30丁目スタジオは現在では存在しないため、グールドがその前年に放送用にゴルトベルクを収録した場所でもあるトロントにあるCBCのスタジオが選ばれることとなっています。
 収録はCBCスタジオで鳴り響くディスクラヴィアの音を、最新最高の機材でDSDレコーディングするという形でおこなわれており、さらに、バイノーラル録音もおこなうことで、なんちゃってグールド気分まで味わえてしまうという、現代のテクノロジーがよく生かされた盛りだくさんな内容となっています。
 このハイブリッド・タイプのSACDには、通常CDのステレオ音声のほかにバイノーラル・ステレオ音声が収録され、さらにSACDのステレオ音声、SACDのマルチチャンネル音声という全部で4つの音声が収録されています。
 直接音の切れ味、楽器の音の細密な描写を味わうのであれば2チャンネル・ステレオが、ホールに響く全体の雰囲気を味わうにはマルチチャンネルが適しているとよくいわれますが、それらを聴き較べて楽しむのもハイブリッドSACDならではの楽しみと言えるでしょう。

・J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
 〜グレン・グールド 1955年のパフォーマンスによる再創造〜
 録音時期:2006年9月25,26日
 録音場所:トロント、CBCスタジオ

 プロデューサー:スティーヴン・エプスタイン(SONY)
 エンジニア:ピーター・クック(CBC)
 エンジニア:リチャード・キング(SONY)
 ピアノ・ヴォイサー:マーク・ウィーナート
 調律:ポール・ジルクリスト

1. Zenph Studios Re-Performance ステレオ
2. Zenph Studios Re-Performance バイノーラル・ステレオ
3. Zenph Studios Re-Performance SACD ステレオ
4. Zenph Studios Re-Performance SACD サラウンド(5.1ch)

※(3,4)はSACDプレイヤーのみで再生可能です。
※(2)のバイノーラル・ステレオ・ヴァージョンは、通常ピアニストが座っているところの頭がある位置にダミーヘッドマイクを設置して録音されたもので、ピアニストが弾きながら耳にしているであろう音響がとらえられています。


【グールド・プロフィール】
グレン・グールド(Glenn Herbert Gould)は、1932年9月25日、カナダのトロント生まれ。プロテスタントの家系である両親はゴールド(Gold)という姓でしたが、この苗字がユダヤ人に多く、当時高まっていた反ユダヤ主義に巻き込まれることを恐れ、息子の生後まもなくグールドと改姓しています。
 母親からピアノのレッスンを受けたあと、1942年からトロント音楽院でアルベルト・ゲレーロに10年間師事。1945年にまずオルガン奏者としてデビューします。
 ピアニストとしてのデビューは1946年にトロント交響楽団との共演で実現、9年後の1955年にバッハ:ゴルトベルク変奏曲をレコーディングします。このあまりにも有名なレコードでの斬新な演奏で一躍脚光を浴びたグールドは、以降はニューヨークに拠点を移して、ニューヨーク・フィルとの共演、ザルツブルク音楽祭出演、さらにソヴィエト・ツアーと、世界的なピアニストのとしての地位を確立してゆきます。
 特別注文の異様に低い椅子を常に用い、前のめりの姿勢でピアノに向かって、時に大きな手振りやうなり声まで発する特異な奏法でも世間の注目を集めたグールドは、さらに作曲や著述もおこない独自の芸術論を展開するなど、単なるピアニストにはとどまらない存在でした。解釈を巡ってバーンスタインと意見が合わないまま演奏されたというブラームスの第1協奏曲のライヴなど、その強い主張は時に周囲と衝突することもあったようです。やがてグールドは、聴衆と演奏者の関係性や、演奏の一回性への疑問を主張、1964年3月28日のシカゴでのリサイタルを最後に、コンサート活動からのドロップアウトを宣言してしまいます。
 その後は、中心レパートリーであるバッハ等のレコーディング、さらに故郷トロントへ戻ってラジオ、テレビなどの放送媒体で活動を展開、演奏はもちろんドキュメンタリー番組の制作を含む多彩な活躍が続きます。
 レコーディングでは、なんといってもバッハ録音が質・量とも圧倒的です。それまでフィッシャーやギーゼキング、トゥレック等を別にすれば、ピアノで弾かれる機会が比較的少なかったというバッハの鍵盤楽器のための作品を、教則の域を脱してコンサート・レパートリーとして定着させたのは、グールドのバッハ録音の成功だったとも言われています。『ゴルトベルク変奏曲』『平均律クラヴィーア曲集』『イギリス組曲』『フランス組曲』『インヴェンションとシンフォニア』等々、現在も高い評価を受けている名盤揃いで、自らも『平均律』の名盤を録音しているスヴャトスラフ・リヒテルが「バッハの最も偉大な演奏者」と評したように、同時代のピアニストはもちろん、後進に与えた影響には計り知れないものがあると言えるでしょう。
 もちろん、グールドの才能はバッハにとどまらず、ベートーヴェンモーツァルトブラームス等でも個性的な魅力を発揮、そのユニークな芸術観により厳選されたレパートリーは、いずれも独創性に富むグールドならではの演奏と評されています。
 1981年に『ゴルトベルク変奏曲』を再録音同時に映像も収録されたこのレコーディングで、グールドはデビュー盤とは異なるアプローチを聴かせて世界の音楽ファンをふたたび驚かせ、魅了しますが、1982年10月4日、脳卒中により突然亡くなってしまいます。享年50歳というあまりにも早すぎる死は、そのデビュー同様、世界に衝撃を与えました。

内容詳細

「唯一無二の演奏録音を弄ぶ」と思うのか「新時代の演奏再創造の階」と捉えるべきなのか。優れた演奏再現プログラム(ゼンフ)とヤマハ製ハードのコラボが提起した“リ・パフォーマンス”の意義は無視できない凄さだ。グールドの息遣いとコメントがききたい。(田)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

総合評価

★
★
★
★
☆

3.5

★
★
★
★
★
 
17
★
★
★
★
☆
 
10
★
★
★
☆
☆
 
4
★
★
☆
☆
☆
 
5
★
☆
☆
☆
☆
 
6
★
★
★
★
★
こんな所に内声が、えっ、マジっ。楽譜には...

投稿日:2011/04/02 (土)

こんな所に内声が、えっ、マジっ。楽譜には…、音はあるけどそうやって鳴らせなんて書いてねーし、赤入れしとこ。で、55年のやつは…、やっぱ鳴ってたんだー。ゼンフくんのおかげで、グールドくんの歌を消してくれた分、セバスチャンくんからの内声がよくきこえるようになったってか。つーか、グールドくんが鳴らしておいてくれてたんだ。この頭でまた55年のやつ…、グールドくんの歌もあいまって、またかくべつですのぉー

ひろ さん | 神奈川県 | 不明

1
★
★
☆
☆
☆
1955年の録音の再創造とのことであるが...

投稿日:2010/12/29 (水)

1955年の録音の再創造とのことであるが、バッハ演奏の歴史的な転換点になった衝撃的な名演に対する、このような試み自体には反対するものではない。しかしながら、こうした試みは、音楽学者にとっては画期的なものであっても、芸術的な感動とは別物のように考えている。グールドは、かなり早い段階から、聴衆の入るコンサートを拒否し、ひたすらスタジオでのレコーディングを中心として活動してきた。したがって、グールドにとっては、スタジオ録音そのものが、自らの芸術を世に問う唯一の機会であった。スタジオ録音の際には、グールドは鼻歌をうたったり、ハミングしたりするし、時には椅子が軋む音すらそのままに収録しているが、こうした所為のすべてが、グールドにとっては、自らの芸術の一大要素であったのである。ところが、本CDには、ピアノ以外の音はすべて消去(抹殺との表現を敢えて使いたい)されており、ただただコンピュータじかけとも言うべき音が紡ぎだされていく。聴きようによっては、ここには血も涙もない機械音だけが流れるという、実に寒々とした音響が創造されているのだ。要するに、音響であって音楽ではないのだ。たとえ、マルチチャンネル付きのSACDによる高音質録音であっても、私としては、そのような音響は願い下げである。前述のように、このような試み自体には必ずしも反対ではないので、一定の評価はするが、音楽芸術としての感動からは程遠いと言わざるを得ず、その意味では、★は2つの評価が精一杯と言ったところであろう。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

6
★
☆
☆
☆
☆
ポータブルラジオから流れる音でも人を感動...

投稿日:2010/05/19 (水)

ポータブルラジオから流れる音でも人を感動させることができる。音楽を聴きたいという要求はどこからくるのか、音楽から何を人は求めるのか。なんとかしてあの名曲を最高の音質で再現したいという熱意は判る。しかしながら再創造という言葉がジョークに聞こえるのは私だけだろうか、むしろグールドの再認識とした方が適当かと思う。

blueink13 さん | 神奈川県 | 不明

2

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

プロフィール詳細へ

バッハ(1685-1750)に関連するトピックス

古楽 に関連する商品情報

おすすめの商品