CD

オルガン作品全集 フォクルール(16CD)(日本語解説付)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
MRIC289
組み枚数
:
16
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

バッハ:オルガンのための作品全集(16CD)
ベルナール・フォクルール

日本語解説付き
演奏者自身による解説を完全翻訳

まさかのカタログ復活! それも「全部ひとつのお値打ちBOX」で!
オルガン芸術家ベルナール・フォクルールの名をベルギー全土、いや全世界に知らしめた
伝説の全曲録音。比類ない自然体のタッチは「オルガン嫌い」の方にもぜひお奨め!

かつてのRicercarレーベルの一時活動休止によって廃盤になった過去録音のなかでも、飛びぬけて重要な録音がいきなりカタログ復活します! リチェルカール・コンソート創設メンバーでもあるベルギー随一のオルガニスト、ベルナール・フォクルールの金字塔ともいうべきバッハ・オルガン作品全曲録音。ちょうど先日「長年の沈黙を破ってのバッハ新録音!」としてリリースされた最新録音のバッハ作品集(MRIC276)が『レコード芸術』誌のレビューで特選を得たのがまだ記憶に新しいところ。「幻の旧リリース・アイテム」を血眼になってお探しのファンの方も多く、廃盤状態になっているのを惜しんでやまない方々も少なくない録音だっただけに、復活はなんとも嬉しい限り。フォクルールは他にも、2002年にRicercarレーベルが復活した直後に録音した古楽&近現代作品によるライヴ・アルバム(MRIC209)も先日ようやく日本盤リリース、やはり『レコ芸』特選を得ていますから、彼自身に注目の高まっているこのタイミングでの登場は絶妙といえます!
 1982年から97年まで、実に15年もの歳月をかけて連綿と録音されていったこの入魂の全曲録音のあと、フォクルールはしばしバッハ録音をあえて避け、ラインケン、シャイデマン、トゥンダー、ブクステフーデと「バッハの先駆者たち」のオルガン作品ばかりをRicercarに録音しつづけていました。2007年、生誕300周年を記念して録音・リリースされたブクステフーデのオルガン作品全集(MRIC250)も、今もって高く評価されつづけている決定的録音。そうした周到な伝統様式への研究あればこそ、あのバッハの新録音の充実解釈が生まれたのかと思いきや、それ以前に録音されていたこの全曲録音をあらためて聴き返してみると、ドイツの歴史的傑作! と気負ったりせず、泰然自若のタッチで作品それぞれの持ち味をあざやかに引き出してゆくスタイルは、すでに当時もうしっかり確立されていたのだとわかります。
 本人執筆による、とほうもなく充実した分量の解説書も、もちろん完全翻訳!
 北はハンブルクから南はフライブルクまで、ドイツ各地(およびスイス、ベルギーなど近隣諸国)に残る、ジルバーマンやシュニットガーなどの歴史的オルガン14基をあざやかに弾き分けての演奏解釈は、教会ごとの自然な響きを大切にした秀逸録音とあいまって、フォクルールならではの「気負わぬ美」を圧倒的に印象づけてやみません。音楽の父・バッハは何よりもまずオルガンの大家だったけれど、オルガンの響きは何だか恐いし・・・と苦手意識を抱えておられる方にこそ、この録音は強烈にお奨めできます。
 本場ヨーロッパの愛好家たちも熱烈に支持してやまない「本物中の本物」です。(マーキュリー)

【収録情報】
・バッハ:オルガンのための作品全集
 ベルナール・フォクルール(オルガン)

 録音時期:1982-97年
 録音方式:デジタル(セッション)

【オルガン作品として分類されている曲目】(本全集に収録されています)
・オルガン独奏のためのトリオ・ソナタ BWV525〜530
・前奏曲とフーガ、トッカータとフーガ、ファンタジアとフーガ BWV531〜552
・小さな前奏曲とフーガ BWV553〜560
・ファンタジアとフーガ BWV561〜563
・トッカータとフーガ BWV564〜566
・単独前奏曲 BWV567〜569
・単独ファンタジア BWV570〜573
・単独フーガ BWV574〜581
・パッサカリア BWV582
・オルガン独奏のためのトリオ楽章 BWV583〜586
・オルガンのためのさまざまな小品 BWV587〜591
・他の作曲家の協奏曲からの独奏編曲 BWV592〜597
・足鍵盤のための練習曲 BWV598
・コラール前奏曲『オルガン小曲集』 BWV599〜644
・コラール前奏曲『シュープラー・コラール』 BWV645〜650
・コラール前奏曲『ライプツィヒ・コラール』 BWV651〜668
・コラール前奏曲『鍵盤練習曲集第3巻』 BWV669〜689
・コラール前奏曲『キルンベルガー・コラール』 BWV690〜713
・コラール前奏曲(その他) BWV714〜764
・コラール変奏曲 BWV765〜771
・新発見のコラール前奏曲『ノイマイスター・コラール』 BWV1090〜1120
・2008年新発見コラール BWV1128

【オルガン用とは特定されず、鍵盤作品として分類されている曲目】(本全集に収録されています)
・四つのデュエット BWV802〜805
・前奏曲とフゲッタ(小フーガ) BWV899・901・902
・ファンタジアとフーガ イ短調 BWV904
・単独フーガ BWV917・945〜947・953・956
・前奏曲ハ長調 BWV943

【バッハ作品全集番号(BWV)で分類番号を与えられていない曲目】(本全集に収録されています)
・コラール「主キリスト、神の息子」 Herr Chrsit, der einig Gottes Sohn(Anh.55)
・コラール「わが最愛の神に」 Auf meinen lieber Gott
・コラール「その日、歓喜の王国が」 Der Tag der ist Freudenreich
・コラール「賢からぬ口は語る」 Es spricht der unweisen Mund
・コラール「主イエス・キリストは人にして神」 Herr Jesu Christ war Mensch und Gott

収録外作品(偽作・未完) 本全集には収録されていません
BWV567, BWV573, BWV580, BWV581, BWV584, BWV597, BWV634, BWV691〜693, BWV706〜708
BWV741, BWV746, BWV748〜750, BWV752, BWV754〜757, BWV759〜761, BWV763, BWV764
BWV770, BWV771

内容詳細

ヴァルヒャ、コープマン、プレストンと続いてきたバッハのオルガン作品全集に、個性的なセットが加わった。全16CDのボックスは、言葉本来の意味において、楽しい。ベルギーの俊才フォクルールが15年の歳月を費やして“古楽器ルネサンス”と呼ぶ楽器修復ラッシュの成果である、中欧圏に現存する14の歴史的楽器を弾きわけながら完成させた全集。メジャーを凌ぐまでの一貫したクオリティと温もりが感じられる。それぞれに個性的な名器の響きに満たされながら、演奏のみならず楽曲・楽器までが演奏者の手になる解説書と首っ引きで、時の過ぎるのを忘れる愉悦。(田)(CDジャーナル データベースより)

総合評価

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Bernard FoccroulleがRicercareにて完成さ...

投稿日:2023/09/18 (月)

Bernard FoccroulleがRicercareにて完成させたJ.S.Bach/オルガン作品全集。実は数年以上前に購入済みだったのですが、仕事の忙しさでなかなかまとめて聴く機会を作れず、今回初めて全曲を聞き通しました。この盤、録音時期は1982~2008年と26年に亘ってますが、その大半は1980年代から1990年代はじめ、Foccroulleの20代後半から40歳前半の比較的若い時代に録音されています。この全集の最大の特徴は他の評者も述べられてますが、現時点でおそらく最多の収録曲数(フーガの技法未収録ながら300曲ほど、昔のWalchaらの2倍以上)を近年のBach研究の成果に基づき、成立年代順に収録したことでしょう。ちょっとでもBachの作品の歩みに関心のある方なら、よくご存知と思いますが、Bach作品はたとえBWV番号を与えられてる作品であっても真贋がはっきりしてないものが多数あり、それは特にオルガン作品において最も顕著で(特にコラール!)、完全にBachの真作と確定したものはかなり数が減ります。そこらへん、どこまでを収録するかが常に課題になると思うのですが、この全集の基本姿勢は一曲一曲を歴史的・音楽学的根拠を検証した上で、BWV番号があっても現在すでに他人の作品であることが学術的に確定したものを完全に排除し、Bach真作確定作品と、疑いはあるが真作の可能性も残っている作品を(原則として)ほぼすべて演奏しています。従って、近年の新発見であるノイマイスター写本や2008年の新発見曲であるファンタジアBWV1128、さらには未だBWV番号が与えられていないがBach作の可能性がある曲も積極的に収録しており、資料的価値としては現在望みうる最上の全集と言えるのではないでしょうか(なぜかBWV1121が収録されてませんが...)。FoccroulleのDiscの常として、自らかなり詳細な解説を執筆されており(これだけの大全集なのに!)、いつもながらその学識と誠実な姿勢には本当に頭がさがります。全集内容ですが、そもそもBachの作品で成立年代がある程度確定しているものは実は少数で、大半は成立年代が未確定、よくって大体この頃、くらいなので、こういった成立年代順に構成していく作業はどこまでいっても完全な満足は望めません。正直、なぜこの作品がここに、っていう曲は複数ありますが、それでもFoccroulleと制作チームができる限り最新の研究成果に沿おうとした結果であるのは痛いほどよく解りますので、全集構成に関して大きな不満はありません。むしろ問題なのはBachのごく若い時代、それも真贋のはっきりしていない作品群を含めて成立年代順に曲を並べることで、全体の印象が玉石混交の茫漠としたものになりかねないことで、これは最近進行中のBenjamin Alardの鍵盤音楽全集でも全く同じ印象を持ちました。このFoccroulleの全集でも全体の1/3以上を占める若い時代の作品群を扱う盤ではそういった聞き終えて全体の印象が残りづらい憾みが否定できず、こういった構成が演奏そのものに対する否定的な評価につながりかねないと思えました。あの奇跡的なフーガの技法をFoccroulleが録音したのは60歳近く、この全集の大半はそれより20年前の録音なので、Foccroulleのオルガニストとしての技量もこの当時はまだまだ発展途上にあったはず、部分部分で演奏自体に満足できない印象も否定できませんが、この全集構成自体がその印象にやや拍車をかけることになったかもしれないと(他の評者の「下手」という評価をみて)思いました。ただ冷静に一曲一曲を取り出して聴けば、この若い時代のFoccroulleが若手オルガニストの水準を遥に超える名手であることは感じ取れ、たとえHelmut Walchaの前人未到の透徹した名演奏には遠く及んでいなくても歴史的、資料的、音楽的に十分に一級品の価値を有することは認められます(余談ですが、逆にフーガの技法に関して言えば、Walchaといえど2010年のFoccroulleの名演には全く及んでいません)。細部でいえば、これを超える演奏は複数あると思いますが、それでも全体的にみて現在最も価値の高いBach/オルガン作品全集の一つであることは疑いないと思います。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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フーガが下手。 クラヴィーア練習曲集第3...

投稿日:2015/10/31 (土)

フーガが下手。 クラヴィーア練習曲集第3巻のフーガ(BWV 552 2/2)なんて、テンポがメチャクチャで、曲の構造が見えず、素晴らしいバッハの最高傑作の一つが台無し。 一方で、別の方が書いているが、曲の選択は素晴らしい。 バッハの作品を正確に全集にしている。 現在も不明な作品は、不明な作品として、最後に集められている。 対位法の曲が演奏は素晴らしいのに、対位法の一形態であるフーガが下手って何? もしあなたが、コラールが好きなら、ぜったいにおすすめの全集。

ミニマルが命 さん | 神奈川県 | 不明

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このバッハオルガン作品全集の最大の特長は...

投稿日:2011/06/25 (土)

このバッハオルガン作品全集の最大の特長は、全曲をほぼ作曲年代順に配列したことだろう。バッハのキャリアを通じて、後年のスタイルや楽想がどのように生まれ発展してきたかを俯瞰できるという大きなメリットがある。このアンソロジーから、20歳前後のバッハが実はバリバリの実験音楽家であって、コラールとトッカータの結合や、強烈な不協和音や半音階の連続など、新奇な手法を繰り返し試みていたことがわかる。音楽芸術としては忍耐を強いられる面もあるが、バッハらしく光るものは存分にある。20代前半には既に同時代に遥かに抜きん出た巨匠の腕を見せた後、イタリア協奏曲に触れてからは北方様式や古様式、各地の新様式との統合によるオルガン芸術の深化に終生取り組んだという眺望が見渡せる。これは20歳の若気の試みの深化拡大に他ならないだろう。BWV順の機械的な配列や、まして無意味なランダム配列(退屈防止?盤枚数削減?)では、このような展望を味わうことは全く不可能だ。作曲年代が確定できない作品も多くあり、編集上の都合で一部の作品群が作曲年代の異なる部分に配置されていることもあるが、全体的にはほぼ納得できる配列といっていいだろう。敢えて困難に挑んだ試みに拍手を送りたい。フォクルールの演奏は、ヴィルトゥオーゾのというよりは深い考察に基づいた確実な手腕によるゆるぎのない名演といえるものだ。ヨーロッパ各地の個性的な歴史的オルガンが使用され、音響の驚くべきバラエティが楽しめる一面もある。最近の研究により偽作と判断された作品はかなり厳密に削除されている一方、新発見曲が網羅されている点も注目に値する。現在最も完成度の高いバッハオルガン全集といえるのではないだろうか。また、従来はチェンバロ用の作品とされていながらも明確な楽器指定のないBWV904を筆頭とした数曲(BWV800番台、900番台)が取り上げられているのも注目点だろう。大部冊の解説論文はそれだけで読み応え十分だが、誤植が多い(英独仏のうち英文部分だが)。また収録位置検索のために曲名順の索引が付けてあるが、あまり役に立たない。BWV順索引の方が実用的だろう。

六里庵 さん | 岡山県 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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