1942年7月13日　アメリカ：イリノイ州シカゴ生まれ

シカゴ郊外の中流家庭に生まれ育ったハリソン・フォードの幼年期は、とても内気でナイーヴながらも学校の成績は良く・・・という絵に描いたような、女子たちの人気者であったそうです。

後に彼は、ウィスコンシン州のリポン大学に通い哲学と英語を専攻、ここで演劇を学び、地方劇団で活動していたそうです。そして1960年代半ば、俳優業に就くためにロサンゼルスに移り住みました。1966年、『現金作戦』で端役ながらも映画デビューを飾ります。しかし、その後もTVシリーズへのゲスト出演やデビュー作と同じく端役での映画出演のみという状況が長く続き、落胆した彼は俳優業を放棄し、大工として生計を立てることとなります。セルジオ・メンデスの離れ小屋などを手掛けるなど、彼は才能のある大工師でありました。あの有名な顎の傷を作ってしまったは、この頃であったそうです。

それから約3年のブランクを経た1973年、ジョージ・ルーカス監督の『アメリカン・グラフィティ』に出演、翌1974年には『カンバセーション〜盗聴』での好演などから注目を集めるようになっていきます。そして1977年、ジョージ・ルーカス監督は『スター・ウォーズ』のハン・ソロ船長役をハリソン・フォードに与え、彼の存在はとてもメジャーなものへと変化しました。

1979年、コッポラ監督の超大作『地獄の黙示録』に出演。そして1980年代に入り、ハリソン・フォードはビッグ・スターの仲間入りを果たすこととなります。1980年『スター・ウォーズ　帝国の逆襲』に始まり、『レイダース／失われたアーク 』（1981年）、『ブレード・ランナー』（1982年）、『スター・ウォーズ　ジェダイの復讐』（1983年）、『インディ・ジョーンズ　魔宮の伝説』（1984年）と現在でも人気の高い作品たちに立て続けに主演として出演しています。

1985年の『刑事ジョン・ブック／目撃者』では、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、その演技力も大きく評価されることとなりました。1986年には再びピーター・ウィアー監督とコンビを組んだ『モスキート・コースト』、1988年にはロマン・ポランスキー監督の『フランティック』に出演しています。同年の『ワーキング・ガール』ではそれまでのイメージを覆すコミカルな演技を披露し、その幅の広い演技力でさらに多くのファンを獲得しました。

その後も『パトリオット・ゲーム』（1992年）や『今そこにある危機』（1994年）などのアクションと、『推定無罪』（1990年）、『サブリナ』（1995年）、『デビル』（1997年）などの人間ドラマでの演技、どちらにおいても彼の魅力を発揮し続けています。2000年の『ホワット・ライズ・ビニース』ではさらに新しい一面をも見せてくれました。2002年には、『Ｋ−１９』に出演しています。まだまだこれからの作品が楽しみである俳優であることは変わりません。