全体主義の起原 2

ハナ・アーレント

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622020196
ISBN 10 : 462202019X
フォーマット
出版社
発行年月
1981年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
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21cm,290,18p

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読書メーターレビュー

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  • ベイス さん

    副題は「帝国主義」だが実際は「人種主義」がどのように勢力を伸ばしていったかが「帝国主義」という時代背景の中で語られている。その重要な担い手として「モッブ」という層が登場する。大衆のうち、社会からつまはじきにされた最底辺の人々、という定義のようだがその実態は今一つ分かり切らず。その点がもどかしいが、しかし人種主義へとつながる「民族問題」は現代の課題でもあり続けている。どのようにしてこの「火種」が大惨劇へとつながったのか、アーレントがすでにここまで子細に研究し、警鐘を鳴らしている。ここから学ばずしてどうする?

  • 魚京童! さん

    ほぼよくわからなかったけど、なぜ今イスラエルなのかわかった気がする。二等国民に落として、国外追放し、誰も守ってくれる国がないから、しょうがなく絶滅させる。すごい興味深い手口だ。日本も昔は穢多、非人をつくって安定したけど、ドイツではその他諸々の理由でしょうがなかったみたいだ。だから国を作るのだろう。法はその国民にしか適用されない。無国籍の人間に法の下の平等などありえない。どの国の法の下にも入れなければ…。まだまだ読みが甘いのだけど、それだけわかったからよしとしよう。いよいよ最終巻全体主義へ!

  • 白義 さん

    膨張自体を自己目的化する帝国主義と、反国民国家な熱情を持ちながら躍進した汎民族主義、この二つに挟撃され国民国家は没落し、やがて人権の虚構性の暴露と人間の条件の破壊である無国籍者が登場したというお話。特に帝国主義論が優れていて、コンラッドの闇の奥やアラビアのロレンスの例を引きながら、文明に蓄積された余剰な資本が山師的な冒険家やアウトサイダーを産み出し、資本と共に植民地の異国風景に惹き付けられながら進出していく過程を劇的に描写している。文明のはぐれ者が文明の悪の加担者になる逆説か

  • きいち さん

    本筋放り出して「今」を考えだしたくなる、そんなヒントに溢れた一冊。◇今の僕らの目からは全体主義のドイツやソ連が闇で自由世界が光、そう理解しているけど、この時期、フランスやイギリスも充分に闇だ。◇清廉潔白に職務に取り組むほど最悪の魔物と化す植民地総督、選ばれし者という伝説にすがるエリート、犯罪者となって初めて法の庇護が得られる無国籍者が溢れる都市…。未来への足場は、いつ失われてもおかしくない。併読していたからか、「まどか☆マギカ」の少女たちが思い出されて仕方がなかった。◇出口への渇望を抱き、いよいよ最終巻。

  • chanvesa さん

    人権のアクロバティックな成立過程(闘争の主体者への勝利の産物/平等的付与、176頁)のフィクショナルな故の危うさは、国民国家を土台としていることにより、国民国家の崩壊により人権を喪った無国籍者・無権利者が大量に生まれる。この恐怖の経験は現代でも克服されない。膨張のため膨張、この観念は帝国主義に由来するが、金のための金・ゲームのためのゲーム、ニヒリスティックな自己目的化はバブル経済以降おなじみではないか。また、カフカの官僚制に関する指摘(207頁)を読んでいるとヴェーバーを退けていることがわかる。

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