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トーニオ・クレーガー 岩波文庫

トーマス・マン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784003740132
ISBN 10 : 4003740130
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「僕は旅に出るよ、リザヴェータ。新鮮な空気が必要なんだ」芸術への愛と市民的生活との間で葛藤する繊細な青年トーニオ。自己を求めて遷ろい、かつて憧れた二人の幻影を旅先で見た彼は、何を悟るのか。トーマス・マン(1875‐1955)の自画像にして、数多の作家が愛読した名作が、原文のニュアンスに忠実、かつ読みやすい訳で蘇る。

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ふぁるく

    『魔の山』に苦戦し、道を逸れた。描写のひとつひとつに惚れながら、「市民愛」を語る主人公。最後の段落に深く心が洗われた。解説もわかりやすく、訳も忠実な再現に努めたとのこと。ページも一周目で気付なかった箇所を一度読み返したりし、いい体験になった

  • qwer0987

    長年親しんできた実吉捷郎訳からの変更とあって、さっそく手にしてみた。内容は過去にも触れているが、訳が変わっても、芸術と市民というどちらにも属せないトーニオが両方の世界を愛し、両方の世界に属していこうと自己確認していく過程が胸を打つ。訳もすばらしく、丁寧に整理して語を組み立てており、文章に気を配っているのが好印象。勢いのある実吉訳や、若々しい印象を受ける河出の平野訳もすばらしいが、本作も岩波という長くスタンダードになるであろうレーベルにふさわしい誠実な訳業であった。

  • kankoto

    少年時代の友人ハンスへの思い。(少年期の独特な関係が萩尾望都の漫画の世界を思い出した。) そしてすぐ後の美少女インゲボルグへの恋。 何か自分の世界ではない所にいてキラキラしている人に対しての憧れと蔑みと… 決して自分はなれない人々、自分自身のコンプレックスだったり。 彼は作家としてその後成功しているがその憧れは彼の中で燻りつつ持ち続けている。 2人が市民性の象徴として描かれている。芸術と市民性の間で悩むトーニオ。 最後の画家の友人への手紙の最後の言葉は彼が彼自身の思いを認めて歩き出すような気がした。

  • no5uke

    ヘッセように感じたが、少年期は早めに切り上げられ、テンポ良く進んでいくので面白かった。

  • みり

    新訳として、十分に期待を満たすものだった。読みやすかった。

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