トーマス・ベルンハルト

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トーマス・ベルンハルト

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207636
ISBN 10 : 4309207634
フォーマット
出版社
発行年月
2019年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
365p;20

内容詳細

雪と氷に閉ざされた僻村に隠遁する老画家の調査をひそかに依頼された若き研修医の戦慄と絶望の27日間―すべてが底なき深みへ崩れおちて凍りつく。世界文学の極北をきわめたトーマス・ベルンハルトの比類なき傑作。

【著者紹介】
池田信雄 : 1947年生まれ。ドイツ文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    読み進むほどに、この作品の中に出てくる言葉たちはメタファーなのだと思えた。全体として想起するのは『魔の山』。足を踏み入れる時にはいつでも帰れると思うのに、次第にそのための気力も体力も奪われる。屠殺場、振り回す斧、戦場に残る骨、治らない傷、手を握って言う心にもない「大丈夫」、女将の男たちとの情事、耐えられないのにい続ける宿、政治、手紙、色んな死、葬儀、画家のパンセと主人公のヘンリージェームス...、戦争と国家の前での個人の無力なのだろうか。カギは最後の下級医師への手紙だと思うが、漂う無関心さにゾッとした。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    圧倒的な孤独も徹底的な拒絶、対象を選り好みしない批判も自己の中でぐるぐる、巡って煮詰まれば、一種の哲学になるのか。画家ののべつまくなく、垂れ流される世への呪いや「若さ」への過剰な礼賛に込められた嫌味、他者への侮蔑、自己卑下に見せかけた自慢。それは、父が私に延々と聞かせた事に似ていた。だからこそ、苦痛で何度も「煩い、黙れ」と思った。しかし、画家の言葉を聞き続けるもそれをスルーできた医学生すら、画家とある意味、同質だ。そこに薄ら寒さを覚える。始終、陰鬱な中、唯一、ホッとしたのは第20日の朝の日常光景でした。

  • ヘラジカ さん

    隔絶された村のなかで更に隔絶された自意識を持つ老人に、時に厳かな形而上学的説話を、時に卑屈・偏狭・悲観的で独断と偏見に満ちた説教を、延々と聞かされ続ける不可思議な小説。得体の知れない老画家の語りには、妙に納得してしまうものがあれば、困惑してしまう程に晦渋、または支離滅裂なものもある。作中の言葉で言うところの「奇異な想念の山」をひたすら登らされている気分だ。後半は理解しようと努力した方が良いのか悩むくらいに難解。記録している観察者も(最後の手紙以外)殆ど感想を挟まないのも特徴的で、非常に厄介な読書だった。

  • キャディ さん

    主人公の画家が次第に稀代のコピーライター、ニーチェぽくなっていくのが可笑しい。ただ笑いも虚しく凍るけどね。誰かの心が満たされれば、同時にどこかで誰かが心を喪失し、誰かが運命の気まぐれで祝福を受ける時、他の誰かが不幸の陥穽に落ちてゆく。つまり誰かが幸福になるということは、多くの人々から幸福を奪って幸せになっているということに。一人の幸福な人間の影に無数の人間の涙が流れている。ベルンハルトはそのことを誰よりも深く熟知していたのだろう。彼の作品に罵詈雑言や呪詛だけを認める人は、優しさに欠けた人だけだと私は思う。

  • 内島菫 さん

    老いた画家シュトラウホの独白9割と聞き役の若い研修医の補足的な描写1割からなる。画家の夢想・強迫観念・絶望は、私自身の極端な戯画化のように思え、舞台となっている凍てついた山村という器に盛られた様はほとんど全肯定したくなる佇まいだが、私もベルンハルト節にすっかり捉えられてしまったのだろう。破壊的なまでに創造的な画家の思考は、研修医の報告によれば「本来の機能を持たない非道徳的な中間領域思考」であり、「二重観点の遠近法」を要求する(それはまるで眩暈だ)。

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