トゥール:協奏的作品集
現代エストニアを代表する作曲家、エリッキ=スヴェン・トゥール。ONDINEレーベルでは彼の作品を集中して録音しています。前作の『交響曲第5番』は、ビッグ・バンドとエレクトリック・ギターを用いた独創的な音響が魅力でしたが、今回のアルバムにはクラリネットを中心とした2曲の協奏曲が収録されており、『ペレグリヌス・エクスタティクス』ではクラリネットの鮮やかなモティーフと打楽器を含むきらびやかなオーケストラの響きの融合を楽しむことができます。『ノエシス』はクラリネットとヴァイオリンの二重協奏曲で、こちらは諧謔性は少ない辛辣な音楽。全編が嘆きに満ちたレクィエムであり、2つの楽器の音色は交錯しながら、フィナーレで完全なる融合を遂げます。激しいリズムの応酬も見事です。
スンドクヴィストは2005年からフィンランド放送交響楽団の首席クラリネット奏者として活躍し、2013年にリントゥと共に『ペレグリヌス・エクスタティクス』の世界初演を行いました。ペッカ・クーシストはフィンランドを代表するヴァイオリンの名手。数多くのオーケストラと共演し、様々な現代作品を初演、高い評価を受けています。(輸入元情報)
【収録情報】
トゥール:
1. クラリネット協奏曲『ペレグリヌス・エクスタティクス』
2. Le poids des vies non vecues(命の重さはここには存在しない)
3. クラリネット、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲『ノエシス』
クリストファー・スンドクヴィスト(クラリネット:1,3)
ペッカ・クーシスト(ヴァイオリン:3)
フィンランド放送交響楽団
ハンヌ・リントゥ(指揮)
録音時期:2015年4月(1)、2015年5月(2)、2016年8月(3)
録音場所:ヘルシンキ・ミュージック・センター
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)