ヨーロッパ・イン・オータム

デイヴ・ハッチンソン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784801931688
ISBN 10 : 4801931685
フォーマット
出版社
発行年月
2022年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
488p;15

内容詳細

西安風邪によるパンデミックの影響で、ヨーロッパの勢力図は激変した。U2のファンやギュンター・グラスのファンまでもが国家を作り、マイクロ国家が乱立したのだ。ポーランドでシェフとして働くルディは、マフィアの男から変わった頼み事をされる。国境を越え、聞いてきた数字を伝えるだけ。しかし、それは“森林を駆ける者”という、巨大な謎の組織への加入試験のようなものだった。組織の一員となったルディは、淡々と任務をこなしていく。時に成功し、時に失敗する。スパイごっこのような、暗号を使ったやりとりは気恥ずかしい。だがまあ、こういう生活も悪くない。―そう思っていた矢先、彼が見ていた世界は一変する。「ジョン・ル・カレとクリストファー・プリーストが合作した作品」と評された、オフピートなSFスパイスリラー。

【著者紹介】
デイヴ・ハッチンソン : 1960年生まれ。十六歳の誕生日に母からタイプライターを買ってもらったことがきっかけで執筆活動を開始。二十一歳までにデイヴィッド・ハッチンソン名義で小出版社からファンタジイ中心の短篇集を四冊刊行。大学卒業後はジャーナリズムの世界に身を置き、十年ほど小説の執筆から離れるが、1990年代中頃から、ふたたび短篇を発表。2000年代に入ってからは名義をデイヴ・ハッチンソンに変え、2002年に第一長篇「Villages」を発表。2014年に刊行された“分裂ヨーロッパ”シリーズの第一作となる本書は、アーサー・C・クラーク賞、イギリスSF作家協会賞、ジョン・W・キャンベル記念賞などの候補となった

内田昌之 : 1961年生まれ。翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • tosca さん

    近未来SFとスパイ小説の合体という事で、面白くないはずはないと思って読みだしたら、正直中盤までは地名や人物名が把握しずらく何度も途中下車しそうになった。パンデミックやEU崩壊後、国家はどんどん細かな単位へ分裂して…という設定は面白いが非常に分かり辛い。ただ後半はかなり加速し独創的な世界観も広がり、少しストーリーを楽しむ余裕が出たので挫折せずに読めてホッとしている。作中に西安風邪というのが出てくるが2014年発表の作品なので、まだコロナも英国のEU離脱も無かった頃に書かれている事に驚く

  • シキモリ さん

    EUが事実上崩壊し、国家間の分断が激化した近未来のヨーロッパを舞台に、ひょんなことからスパイ組織の一員となった主人公が大きな陰謀に巻き込まれていくSFスパイ小説。気を抜いたら振り落とされそうな作品だったが、凄く面白かった。今作の連作短編形式は正解で、紀行小説さながらの情景描写も秀逸。作中に登場するガジェットの外連味も実に良い塩梅。欧州の近代史や社会情勢に関する知識があればより一層楽しめたのが悔やまれる。構成面で難はあるが、これはこれで味と言えよう。エピソードワンの幕引きとして、上々のラストシーンだと思う。

  • maja さん

    小さな規模で次々と独立宣言国家が泡のように浮いては消えるさらなる分裂を繰り返す近未来のヨーロッパ。バルト諸国を渡り歩いてきたエストニア人シェフはスカウトされて旧時代のスパイ用語が生きている世界に入っていく。しかし、組織自体がまともに機能してるのかは手探り状態だ。引き込まれる。この世界の構造の謎、そして反転する世界。凝った設定と独特な雰囲気に押されて分かった気分になって面白かったが。読み砕く根が要ると思う。TVドラマ化を進めているそうでそっちも楽しみだ。

  • もち さん

    「ああいう台詞をずっと言いたかったんだ」◆小国に分断されたヨーロッパで、シェフ兼スパイとして暮らすルディ。簡単な輸送任務は、次第に要人脱出、複数の国境破りと過酷さを増す。ロッカーで「それ」を見つけた日、世界の謎を巡る、最大規模の諜報戦に巻き込まれた――■どこがSFなんだろう、と思いつつ、不気味でスリリングな任務に夢中になっていた。第2部直前の反転に瞠目し、命を賭した「暗号」の意味不明さに笑い、直後、解読結果にひっくり返る。まさにSFだ、それも大傑作の。

  • アリーマ さん

    近未来、意味不明に小国が乱立する世界の東欧某所で、成り行きでスパイになったシェフが右往左往する話。語り口はそこそこ面白いし、笑える人種系の小ネタもいろいろ盛り込まれて楽しくはある。今のヨーロッパがこうなる5年前に書かれた小説と思うと、これまた味わい深い。しかし話が全体に散漫で、どうにも盛り上がりに欠けるのが辛い。映画パルプフィクションの近未来東欧版?好きな人は好きだろうな。★★★⭐︎

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1960年生まれ。十六歳の誕生日に母からタイプライターを買ってもらったことがきっかけで執筆活動を開始。二十一歳までにデイヴィッド・ハッチンソン名義で小出版社からファンタジイ中心の短篇集を四冊刊行。大学卒業後はジャーナリズムの世界に身を置き、十年ほど小説の執筆から離れるが、1990年代中頃から、ふたた

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