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Gb84 上

デイヴィッド・ピース

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784163920047
ISBN 10 : 4163920048
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

グレート・ブリテン、84年。大英帝国は内戦の瀬戸際にあった。ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞受賞の傑作。1984年。サッチャー首相率いるイギリス政府は一方的に炭鉱の閉鎖を決定した。これにより失職する労働者は2万人。これは宣戦布告だった。炭鉱労働者の組合NUMのトップ、アーサー・スカーギルは告げた―我らの生活を守るため、ストライキを実行せよと。だがストライキは収入の途絶を意味する。困窮する労働者たちのために、組合の中枢にいるテリー・ウィンターズは奔走する。だがウィンターズには秘密があった。彼は同志を裏切っていたのだ。ニール・フォンテインは始末屋だ。サッチャーの意を受けてストを潰すために暗躍する〈ユダヤ人〉の腹心だ。ニールは権力者たちの密談に耳を傾け、権力と手を組んで、労働者たちを潰してゆく。〈修理工〉ことデイヴィッド・ジョンソンは雇われの暴力者だ。だがお偉方の腰巾着どもが卑劣な手段で彼を脅し、スト潰しの汚れ仕事を強制する。そして政治と警察と労働運動の策謀が衝突し、軋みを上げる中、ストライキに身を捧げる労働者たちは困窮してゆく―。盗聴器がカチ・カチと音を立て、警官たちがガチャ・ガチャと装備を鳴らし、労働者たちを追いつめる。棍棒を振り下ろす。国家が監視し、脅迫し、暴力をふるい、叛乱の芽を踏みにじる。現代犯罪文学の旗手デイヴィッド・ピースが国家の暴力を描き尽くす大作。

【著者紹介】
デイヴィッド・ピース : 1967年、イギリス生まれ。1994年に日本に移り住み、仕事のかたわら執筆した『1974 ジョーカー』で作家デビュー。『TOKYO YEAR ZERO』でドイツ・ミステリ大賞、本書『GB84』でジェイムズ・テイト・ブラック記念賞を受賞

黒原敏行 : 1957(昭和32)年、和歌山県生まれ。東京大学法学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • sayan

    1984年の冬、家計は尽き、暖は絶え、台所の沈黙だけが増える。サッチャーの「NEW ORDER」に抗うはずの組合トップからも、「new orders」が押し付けられる。新秩序/命令とジョブロックの中で、逃げ場を失う労働者と家族達の日常の一コマだ。ネグリが『アセンブリ』で述べた「戦略は多様体(現場)に、リーダーは戦術に」という反転を欠いたまま、組合は「正義を勝ち取る闘い」という言葉の影で、労働者の辛苦を一時的な不運として放置した。結果、抵抗の源泉となる胃袋と財布は空になり人々の体温がゆっくりと奪われていく。

  • 1984年にイギリスで起きた炭鉱ストライキをモチーフとした作品。淡々と調書のように紡がれる文章になかなか馴染めず、そこそこ手こずってしまった。また<ユダヤ人>や<修理工>などと呼ばれる人物が一体何者なのかを理解するのにも時間がかかった。週ごとに区切られ何が起きたかをストライキ関係者と半ストライキ勢力双方の観点から見渡すことができるのだが、これがまさに弱者と強者の対比のように見えてなんともやりきれない。余談だが白黒反転(?)された二段組のページはそこそこ目が疲れる。

  • みんな本や雑誌が大好き!?

    8月に出た本なのに、いま(12・1)アマゾンを見ると、上下共にブックレビューが皆無。オーウェルの『1984』とも関連づけることが可能な内容ですから、帯にオーウェルがらみの文句でもあればいいのになし。タイトルもGB(グレート・ブリテン)84…ではなんのことやら。せめて『英国“1984年”の内戦』とかにして、帯にオーウェル云々を入れれば、もう少し読者の目にとまったのではないでしょうか。 英国の炭鉱ストとサッチャーの闘いは、日本でいえば、国鉄民営化をめぐっての国労動労と中曽根政権の闘いにも比したものでしょう。

  • 44cars

    う〜ん、難しい・読みにくい、何が何だかわからない。でも先が気になって仕方ないのはなんでだろう?

  • takeakisky

    80年代初めの景気悪化。非効率不採算の巨大国営企業。日本でも、国鉄、電電公社、専売公社が民営化された。危険の割に得るものの少ない炭鉱夫。強すぎる組合。そして、厭だけれどどうしても読んでしまうデイヴィッド・ピース。まあ、これ翻訳出たの!とつい買ってしまう。カチ・カチと、聞くことが許されない通話を聞く後ろめたさを強要され、最低限の状況説明すら無い闇の中で、繰り返しが多く、抑揚の少ない呪文のようなスタイルで、蜿蜿と続く、心の弱い男たちの卑しく薄汚い話。またこの狭くて昏いトンネルのような悪夢に戻ってきてしまった。

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