CD 輸入盤

『わが祖国』全曲 マレク・シュトリンツル&ムジカ・フロレア

スメタナ(1824-1884)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
F10290
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


スメタナ:わが祖国
マレク・シュトリンツル&ムジカ・フロレア


チェコの「ARTA Music」がリリースする、マレク・シュトリンツル(Marek Stryncl)[1974-]と彼が1992年に創設したピリオド楽器オーケストラ「ムジカ・フロレア(Musica Florea)」によるスメタナ:わが祖国。このコンビは一連のドヴォルザーク録音で注目を集めてきただけに、今回のスメタナも大いに期待させられるところです。
 古典派までの作品は、その時代の楽器(時代楽器、ピリオド楽器)で演奏されることが当たり前のようになってきましたが、最近ではロマン派の作品でもそうしたケースが増加中です。

【チェコの古楽器オーケストラ】
指揮者でチェリストでもあるマレク・シュトリンツルが、バロック音楽の演奏を目的として1992年に創設したチェコのピリオド楽器オーケストラ「ムジカ・フロレア」は、西欧の一流どころに匹敵する高水準の演奏が、演奏会やCDなどでに高く評価されてきました。 バッハやヘンデル、ビーバーといった有名どころに加え、自国のゼレンカやヴェヤノフスキー作品も積極的にとりあげてきました。(HMV)

【収録情報】
● スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲

 ムジカ・フロレア
 マレク・シュトリンツル
(指揮)

 録音時期:2024年10月
 録音場所:プラハ、
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)
 収録時間:81分16秒

【スメタナ:『わが祖国』】
第1曲『高い城(ヴィシェフラド)』
プラハの南、モルダウ河のほとりの崖の上に建つヴィシェフラド城は、10世紀後半に建設された中世ボヘミア王国の城で、そこではかつて伝説の吟遊詩人ルミールが、英雄や愛について歌っていました。 曲頭のハープの動機は、この吟遊詩人ルミールのハープを表したもので、以後、『わが祖国』全体を通じて変形使用されることとなり、この連作交響詩が、あたかも吟遊詩人によって歌われたボヘミアの物語であるといった様相を呈しています。

第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』
『わが祖国』を代表する人気作で、単独で演奏される機会の非常に多い作品でもあります。内容的には、チェコの中央部を流れる大河モルダウとその周辺の景観を描写したもので、変化に富む水の流れと、民族舞曲や月夜の水の精、聖ヨハネの急流などが描かれており、最後には循環動機でもある『高い城』の主題をモルダウの主題にかぶせて輝かしく終わります。

第3曲『シャールカ』
恋人の裏切りから、なぜか全男性への復しゅうを誓ってしまった女傑シャールカ率いる女性の軍隊と、男性の軍隊との戦いを描いた作品で、同じ題材のヤナーチェクのオペラも有名です。シャールカ討伐に向かったツティラートが、色香と酒によって簡単に負かされてしまうといったストーリーが、スメタナの音楽では最後の勇猛果敢な音楽に象徴されるようにきわめてシリアスなものとして描かれています。

第4曲『ボヘミアの牧場と森から』
きらきらと輝く陽光を受けた緑の平原、収穫祭を思わせる農民たちの楽しげな踊り、森にそよぐ風や小鳥たちのさえずりがあるときは陽気に、あるときは淋しげに描かれる『モルダウ』に次ぐ人気作。

第5曲『ターボル』
免罪符販売を非難したことによってローマ法王から破門され、やがて虐殺されることになるチェコの宗教改革運動家、ヤン・フスの衣鉢を継いだ急進的グループ「ターボル派」を中心に巻き起こったフス戦争を描いた作品。スメタナはフス教徒たちの信条を民族主義の旗印として捉え、主題に彼らの賛美歌(コラール)を用いることで、チェコの歴史上、最大の民族的盛り上がりを見せた出来事を叙事詩的壮大さをもってダイナミックに描き上げています。

第6曲『ブラニーク』
前曲からつながっているこの作品は、ボヘミアのブラニーク山に眠る救国の騎士たちの伝説を描いており、主要主題には第5曲のターボルの主題が用いられて、チェコの危機を救う英雄の存在を強く印象付けます。
 実際の戦争では、十字軍のたび重なる侵攻を撃破しながらも、結局は内部分裂によって敗戦を迎えることになる彼らの戦いぶりを考えると、スメタナの描写は少々理想主義的美化が過ぎるようにも思えてきますが、この曲集が、吟遊詩人ルミールによって語られるチェコについての幻想的な物語である点、『ターボル』と異なり、フス教徒ではなく伝説上の存在である騎士たちに戦いがシフトしている点を考慮すれば、スメタナの設定は当を得たものと言えるのではないでしょうか。

収録曲   

  • 01. Vyšehrad (14:52)
  • 02. Vltava (12:19)
  • 03. Šárka (11:27)
  • 04. Z českých luhů a hájů (12:46)
  • 05. Tábor (13:50)
  • 06. Blaník (15:38)

ユーザーレビュー

総合評価

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2025年2月9日現在、HMVでは発売前だが、別...

投稿日:2025/02/09 (日)

2025年2月9日現在、HMVでは発売前だが、別のサイトで手に入れたのでレビューします。輸入元情報によると、メトロノームに忠実な演奏に疑問を呈し、クレッシェンドではテンポを上げ、ディミヌエンドではテンポを落とす、当時の演奏様式に従って演奏したとのこと。ピリオド楽器オーケストラだし、ロマン派の濃厚な表現の、スメタナが聞いたであろう当時の演奏が聴ける!と期待を大にして聴いた。しかし…、たしかに事前情報通りの演奏である。テンポの上げ下げも頻繁なのだが、それが音楽の流れに合っていないというか、曲が盛り上がって疾走して欲しいところでテンポが下がったり、やけに細かいところでテンポが上がったり、本当に指揮者が納得した上でのテンポ設定なのか疑問が残る。たとえば、モルダウの「婚礼の踊り」のメロディの、入りの度にテンポが落ちるが、舞曲ではあり得ないであろう。あれでは踊れない。もしかしたら、機械的にクレッシェンドだからテンポを上げ、ディミヌエンドだからテンポを下げているのかも。もしそうなら、方向性は真逆だが、メトロノームに忠実に演奏したものと演奏の考え方は同じで、かつての音楽学者が幅を利かせていた頃のつまらない演奏群となんら変わりはない。少なくとも自分には、この演奏を聴いて熱い思いに駆られることはなかった。他の演奏では割りとそうなるのであるが。けなすレビューになってしまったが、自分とは表現が合わなかっただけかもしれない。オケの実力は高い。アンサンブル精度も高く、表現も意欲的、軽いポルタメントがかかる演奏も悪くない。録音も良い。似たタイプの演奏がない唯一無二のものであるだけに、気に入った人にはハマるかもしれない。

Bluebell さん | 埼玉県 | 不明

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