吉田茂とその時代 下 中公文庫

ジョン・w・ダワー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784122060227
ISBN 10 : 4122060222
フォーマット
出版社
発行年月
2014年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
419p;16

内容詳細

吉田茂を終戦工作に駆り立てたものは何だったのか。外交官時代の蓄積は、首相として日本再建に携わることになった吉田に、どんな影響を与えたのか。膨大な資料や文献から再構築された吉田の実像とその事績は、戦後日本の歩みを再検証し、現在の日本のあり方を考える上で必読。

目次 : 第8章 「革命」/ 第9章 帝国日本と「新生日本」/ 第10章 単独講和、再軍備と「従属的独立」/ 第11章 新帝国圏における協調と対立/ 第12章 一九五四年の吉田外遊と時代の終焉

【著者紹介】
ジョン・ダワー : 1938年、ロードアイランド州プロビデンス生まれ。アマースト大学でアメリカ文学を専攻、58年に来日し日本文学に関心を移し、ハーヴァード大学大学院に進学後、森鴎外の研究で修士号を取得。ウィスコンシン大学マディソン校教授、カリフォルニア大学サンディエゴ校教授を歴任し、現在はマサチューセッツ工科大学教授。著書に『敗北を抱きしめて―第二次大戦後の日本人』(ピュリツァー賞、バンクロフト賞、第五〇回全米図書賞ノンフィクション部門、第一回大佛次郎論壇賞特別賞)などがある

大窪愿二 : 1915年、秋田県生まれ。日本太平洋問題調査会の事務局を経て、80年まで駐日カナダ大使館に勤務。86年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • katoyann さん

    終戦後から首相を務めた1954年の第5次吉田内閣辺りまでの歴史をまとめた。上巻で近衛上奏文の起草の経緯を踏まえていれば、終戦後に首相を務めた後も反共思想を強く抱き、特に組合活動の弾圧に躍起になったという個人の思想的な動機が理解できる。反共であり、天皇崇拝の保守でありながら、朝鮮戦争を契機としてアメリカから再軍備化のための憲法改正を迫られても、国内世論の支持が得られないとして、表向きは平和憲法の守護者というアピールもしていた。ただ、日米安保の締結から分かる通り対米従属型の再軍備を推し進めた先駆者でもあった。

  • BLACK無糖好き さん

    憲法解釈、在日米軍基地問題、従属的独立、現在まで議論を巻き起こすテーマの根源が全て本書に詰め込まれている。アメリカの自国の冷戦戦略に批判的な研究者による吉田茂の評価という点が興味深い。アメリカの冷戦戦略への同調は日本に数えきれない経済利益をもたらしたが、日本の払った代償も大きかったしその影響は現在も続いている。吉田が確立した日本の戦後体制をどのように評価するかは、極めて重いテーマだと改めて感じる。 

  • Sunlight さん

    広田弘毅からの吉田茂。戦前から戦後。日本とアメリカ。今の世界情勢との共通点多数。吉田茂って結構変わりもの頑固者だったようで。 日本と中国とアメリカとロシアは歴史上も常に不可分な関係なんだなと実感。

  • hiroizm さん

    チャーチルの「第二次世界大戦回顧録」を読んで以来、なぜ日本があの戦争に突入したのか疑問だったのだが、「当時の日本の政治家が『無能』だった説」を裏付ける内容に読んでいて暗い気分になった。吉田茂のユニークな個性は認めるものの、名宰相と持ち上げる気分にはならない。むしろ日本の「保守」政治家に対する認識を改めるべき、といささか怒りすら覚えている。ダワーを読まず、太平洋戦争は何ちゃらの陰謀本にハマって偉そうなこという輩が多い現状も困ったもの。今の政治状況と照らすと頭痛を伴う感慨がひたひたくる。ダワーおそるべし。

  • Nunokawa Takaki さん

    いやあ長かった。そして難解だった。学者が書いているので専門知識が多かったように感じられたが、読み終えてしまうと、「吉田茂も現代の我々と同じような考え方をしていたのかもしれない」という印象が彼から伝わってきた。浅はかだと言われるかもしれないが、彼が反戦や非武装といった考えを持っていたというのは、今まさに安保関連法案に反対する日本国民とダブるところがある。歴史は繰り返す。今一度吉田茂から学ぶところは多いだろう。

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