ジャン=ダヴィド・ゼトゥン

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延びすぎた寿命 健康の歴史と未来

ジャン=ダヴィド・ゼトゥン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309228532
ISBN 10 : 4309228534
フォーマット
出版社
発行年月
2022年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
330p;20

内容詳細

本書がこれから語るのは、おもに、一本調子で上昇する寿命カーブに隠された3つの現象、すなわち健康の決定要因は変化すること、社会の改善はときに人間に不利益をもたらすこと、そして将来の健康はほとんど予想不能なこと、である。私たちがしばしば経験する推論のバイアスにより、これからも寿命は延び続けると思いがちである。しかしながら、この傾向は不確実になっている。近年の人間は自らの発展に気をとられているうちに、意図せずして2種類のリスクを出現させた。それらのリスクはあまりに大きく、メタ問題になっている。それは行動と環境に関するリスクである。それらはすでに、人間の健康に想像もつかないほどの負荷をかけており、死者や病気を増やして人間をますます不幸にしている。

目次 : 1部 微生物の時代(先史時代から工業化以前の時代まで―平均余命三〇年/ 一七五〇‐一八三〇年―弱々しい健康改善 ほか)/ 2部 医学の時代(一九四五‐一九七〇年―モデル転換/ 心血管疾患 ほか)/ 3部 二一世紀の健康をめぐる三つの問題(三倍長生きするのにいくらかかるか?/ 健康格差 ほか)/ 4部 二一世紀―後退(後退する人間の健康/ 人間の健康に対する気候のインパクト ほか)

【著者紹介】
ジャン=ダヴィド・ゼトゥン : パリ在住の内科医。専門は肝臓病学と胃腸病学である。欧州最大の病院グループの一つ、公的扶助パリ病院機構の研究員となり、パリ政治学院で公共政策とマネジメントのエグゼクティブ修士号、パリ・デカルト大学で臨床疫学の博士号を取得。パリ政治学院や公衆衛生高等研究所で教鞭をとり、現在はESCP経営大学院のシニアフェローを務めている。また、医療に関連したスタートアップ企業を共同で立ち上げ、「JAMAインターナル・メディシン」や「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」を含む国際的な科学雑誌の査読者となり、「ル・モンド」「レ・ゼコー」といったメディアに寄稿するなど、多方面で活動している

吉田春美 : フランス語翻訳家。上智大学文学部史学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • bapaksejahtera さん

    フランスの医学者が産業革命期以降の出生時平均余命/寿命の変化について分析し、寿命の伸び及び近年の停滞の寄与要因を提示。併せて近未来における人類の方向について提言を試みる。事柄の性質上データは西欧の幾つかの国しか用いられないのは当然だが、インドや東アジア世界など彼らの教養外の事象については触れられない。産業革命で都市の環境が劣悪となり寿命は一旦低まるが、その後衛生思想と栄養向上で19世紀に至る。次いで薬剤の普及。医療その物が寿命に寄与するのは最近の事だ。その後近年英米での肥満増加による寿命停滞が分析される。

  • dokusyotyu24 さん

    副題の通り人間の「健康の歴史と未来」について述べた一冊。本題の『伸びすぎた寿命』という題は、少し本文からずれている。本文内では人間の寿命が「伸びすぎた」といった議論はしていないので注意。趣旨としては、過去人間の寿命は延びてきたが、今後はその延びは小さくなり、また社会・自然環境によっては、寿命は短くなるだろうといったところ。著者はフランス人で、議論の中心は欧米の事例である。日本ではよく聞く「健康寿命」の議論はなく、少し意外に思った。

  • yo_c1973111 さん

    西欧で平均寿命が飛躍的に延びはじめたのは1750年以降で、その要因は医学ではなく公衆衛生の確立に向けた変移とと同期する。乳幼児の死亡率が大きく改善されたということだ。その後もパンデミックの発生とワクチンという考え方によって都市化(工業化)のネガティブな要素を上回ることで継続的に延長してきた。詳細なデータの精査により納得させられるのだが、V部はいくぶん憶測と期待値によって語られる。近代の慢性疾患(生活習慣病)により、寿命の上昇カーブは衰退気味だが、いずれにせよ「延びすぎた...」のタイトルとは符合しない。

  • Shori さん

    1.感染症が猛威を振るった微生物の時代。啓蒙思想と産業革命が衛生運動につながり、ゆるやかな改善をもたらす。2.大戦後は先進国で平均寿命が65〜70歳になる医学の時代。慢性疾患との闘いは、生物学、医療、公衆衛生全ての面で行われてきている。 感染症撲滅の夢をみた時代があったことに驚きだが、進化続ける微生物に人間が勝てる見込みはない、パンデミックも予想不可能、とバッサリ。むしろ影響が大きいのは、健康格差など公衆衛生の枠超えた政策・社会運動と期待を寄せる。

  • takao さん

    ふむ

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パリ在住の内科医。専門は肝臓病学と胃腸病学である。欧州最大の病院グループの一つ、公的扶助パリ病院機構の研究員となり、パリ政治学院で公共政策とマネジメントのエグゼクティブ修士号、パリ・デカルト大学で臨床疫学の博士号を取得。パリ政治学院や公衆衛生高等研究所で教鞭をとり、現在はESCP経営大学院のシニアフ

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