ジェイムズ・ヒルトン

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失われた地平線 河出文庫

ジェイムズ・ヒルトン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309467085
ISBN 10 : 4309467083
フォーマット
出版社
発行年月
2020年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
池央耿 ,  
追加情報
:
280p;15

内容詳細

正体不明の男に乗っ取られた飛行機は、ヒマラヤ山脈のさらに奥地に不時着した。偶然通りかかった謎の集団が導く先には、西洋の技術文明と東洋古来の精神文化が組み合わさった不老不死の楽園があった。世界中で読み継がれ、2度も映画化された冒険小説の名作が、美しい訳文で待望の復刊!

【著者紹介】
ジェイムズ・ヒルトン : 1900‐1954年。『チップス先生、さようなら』『鎧なき騎士』『心の旅路』などの小説がある。『失われた地平線』は『チップス先生〜』とならぶ著者の代表作で、2度映画化されている

池央耿 : 1940年、東京生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒。翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • りつこ さん

    正体不明の男に乗っ取られた飛行機はヒマラヤ山脈の奥地に不時着。通りかかった集団に導かれて僧院に身を寄せるのだがそこは「蒼い月」が照らす世界…。主人公のコンウェイがしなやかな精神の持ち主で魅力的。戦争で厭世的になっていたコンウェイが徐々にこの地に馴染んでいくのが羨ましいような恐ろしいような…冒頭である程度の想像はつくのだが、この構成も実に見事。物語の吸引力がすごい。人間の幸せとは何かということを考えさせられるし、理性的な人間も「こんなこと」で動いてしまうことがある、というのも分かるなぁ。面白かった!

  • tom さん

    池央耿の翻訳、映画化二回、書いたのはチップス先生(読んだことはない)の作者。シャングリ・ラを探す冒険紀行を読んだこともある。ということで借りて来たのだけど、なんともなんとも。読んでいて何の喜びもない。シャングリ・ラの成り立ちの記述に呆れ、この地を不老不死の桃源郷と語る人たちにも笑う。どうして二回も映画化されたのか、これが不思議。この本は、西洋人の奇妙なオリエント趣味の現れなのか。どこにたどり着くのかと思いながらだけ読んだ本。

  • sheemer さん

    「チップス先生さようなら」「心の旅路」など名作映画を生んでいる作家。本作も2度映画化、日本では4回再訳出版されている。第二次大戦直前の時期に紛争地域から脱出した領事館員らが不思議な理想郷シャングリ・ラで過ごす話。 「突兀とした」など翻訳の古めかしい言葉が好もしい。まるでジュールヴェルヌを読んでいるような雰囲気がある。さらに舞台の僧院がキリスト教なのかチベット仏教なのか判然としない渾然一体の雰囲気なのも、今の時代から見れば面白い。桃源郷での雑事を離れた精神の交感は本当に羨ましい。そしてその幕切れも切ない。

  • 蛸 さん

    正体不明の男にハイジャックされた飛行機によって連れ去られた四人の西洋人が、チベットの秘境にある桃源郷「シャングリ・ラ」に辿り着くというお話。主人公であるコンウェイの語りを聞いて伝える役割の人物が小説の枠組みとして設定されていたりと話にリアリティを持たせるための仕組みが巧み。冒頭に提示される「引き」としての謎も上手い。

  • naotan さん

    飛行機事故で辿り着いた先は、ユートピアに見せかけたディストピアだったのかも知れない。コンウェイとマリンソンの対話から、世界がひっくり返るような衝撃を受けた。

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1900‐1954年。『チップス先生、さようなら』『鎧なき騎士』『心の旅路』などの小説がある。『失われた地平線』は『チップス先生〜』とならぶ著者の代表作で、2度映画化されている

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