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資本主義の次に来る世界

ジェイソン・ヒッケル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492315491
ISBN 10 : 4492315497
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

デカルトの二元論は「人間」と「自然」を分離した。そして資本主義により、自然や身体は「外部化」され、「ニーズ」や「欲求」が人為的に創出されるようになった。資本主義の成長志向のシステムは、人間のニーズを満たすのではなく、「満たさないようにすること」が目的なのだ。それでは、人類や地球に不幸と破滅をもたらさない、「成長に依存しない次なるシステム」とは何か?経済人類学者が描く、かつてない文明論と未来論。

目次 : はじめに 人新世と資本主義/ 第1部 多いほうが貧しい(資本主義―その血塗られた創造の物語/ ジャガノート(圧倒的破壊力)の台頭/ テクノロジーはわたしたちを救うか?)/ 第2部 少ないほうが豊か(良い人生に必要なものとは何か/ ポスト資本主義への道/ すべてはつながっている)

【著者紹介】
ジェイソン・ヒッケル : 経済人類学者。英国王立芸術家協会のフェローで、フルブライト・ヘイズ・プログラムから研究資金を提供されている。エスワティニ(旧スワジランド)出身で、数年間、南アフリカで出稼ぎ労働者と共に暮らし、アパルトヘイト後の搾取と政治的抵抗について研究してきた。『ガーディアン』紙、アルジャジーラ、『フォーリン・ポリシー』誌に定期的に奇稿し、欧州グリーン・ニューディールの諮問委員を務め、「ランセット 賠償および再分配正義に関する委員会」のメンバーでもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たま

    新聞の書評に惹かれて。第1部の近代資本主義の思想と歴史の概括は議論が甘く、「うーんトンデモ本なの?」と不安になったが、第2部の処方策提案は面白かった。成長追求の資本主義が地球環境を破壊し貧富の差を拡大しているのを食い止めようと言う提案で、『人新世の資本論』はマルクスと共同体主義を参考にしていたが、この本はスピノザとアニミズムの世界観を新しい拠り所とする。具体的な方策はオーソドックスな課税や法的規制によるもの。やればできるはず。もっともっと専門家や政治家(日本の政治家、勉強してるかな?)の議論が聞きたい。

  • なかしー

    加速し過ぎた資本主義への警鐘と脱成長への誘い。 資本主義の問題点に関しては具体的な数値を基に論述しており、現状のシステムにおける持続可能性が困難な点に関してはよく分かりました。 ですが、氏が掲げる資本主義な次に来る世界≒「脱成長」の世界に関して、かなり疑問符が残りました。例えば、必要or不要な産業の峻別をどうやるのか?、脱成長移行におけるプロセスやコンセンサス取り方、ダウンサイズしながらorその後の雇用維持や生活に必要なお金の捻出はどうするのか?BIでもするのか?等。正直な所、一回目では消化不良でした。

  • Sam

    未来に関する警告と提言の書。資本主義は深刻な問題を孕みつつも誰かが言うように「この世界が終わることよりも資本主義が終わることを想像する方が難しい」ものであり、やがてアフリカ大陸において資本主義が隆盛を迎えそれが終焉するころ、地球を一巡りした資本主義も機能停止するのではないかと思っていたが、本書を読むとそんな悠長なことも言ってられないという思いに駆られる。自分は環境原理主義者でもないし大いに論じられればいいと思いつつ、未来の世代のためにはとにかく行動を起こすことがいま我々が拠ってたつべき倫理ではあるまいか。

  • ヨンデル

    ★資本主義の次に来る世界/ジェイソン・ピッケル/野中香方子/東洋経済新報社、地球規模でバランスが崩れ始めたのは、この数百年間に資本主義が台頭し、1950年から産業化が驚異的に加速するようになってからだ。資本主義の特徴は、市場の存続ではなく、永続的な成長を軸にしていることである。46p その理由としてよく言われるのは、人間は本質的に利己的で、自分の利益を最大化しようとする、ということだ47p、まず物の価格について書き留めておこう。極論を言えばすべての商品の価格はゼロである。

  • tsuneki526

    文章は平易で読みやすい。GDP至上主義の弊害をわかりやすく説き、ならどうすれば良いかということについて述べている。GAFAがもてはやされたときに抱いた嫌悪感の正体は利益になると見ると個人やコミュニティを形成する全ての物を換金することさえいとわない風潮に対してだったのだとわかる。今、グローバルサウスと旧来の先進国とが入れ替わろうとしているが、それが作者の述べるような少ない方が豊かと言う時代を招来するかどうかはわからない。それと読了後ガイア理論って量子力学の世界観に似ているな、とも思った。

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