ショスタコーヴィチ(1906-1975)

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CD 輸入盤

交響曲第4番 チョン・ミョンフン&フィラデルフィア管弦楽団

ショスタコーヴィチ(1906-1975)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
447759
組み枚数
:
1
レーベル
:
Dg
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

ショスタコーヴィチ:交響曲第4番
チョン・ミョンフン指揮フィラデルフィア管弦楽団
1994年11月、フィラデルフィア、メモリアル・ホールでのデジタル録音。
 若い頃からショスタコーヴィチの優れた演奏をおこなってきたチョン・ミュンフンによる注目作。曲はショスタコ好きやマーラー好きに大受けの傑作《交響曲第4番》。その異様なまでの激しさ、力強さ、残虐さは比類がなく、並存する諧謔精神のあまりの雄弁さとの対比もとにかく強烈。マーラーの7番や1番、マイスタージンガーの引用(パロディ)を経た阿鼻叫喚の果てに、最後は美しく静かなコーダに収斂されてゆくという構図は交響曲好きにはたまらないものです。
 この作品がスターリンによる粛清の恐怖から初演撤回され、1961年まで演奏されなかったのは有名な話ですが、確かにその後の成功予定作(?)の第5番と較べると、この第4番は余りにも斬新であり、作曲者が当局を恐れたのも無理からぬことだったのかもしれません。
 チョン・ミョンフンの演奏の特徴は、コントラストが非常にはっきりしていて、曲線美よりは直線美、叙情よりはダイナミズムが印象に残るという強烈なもので、それはショスタコーヴィチ特有のアイロニカルな表現性を重視した結果ともいえます。第1楽章の超高速フーガ近辺では特にそうした傾向は明らかで、ウッドブロックを伴った盛り上がりの部分のスピード感とビート感は圧倒的。
 もちろん優れているのはハードな部分だけでなく、たとえば第1楽章10分過ぎ、終楽章コーダを予告する部分でのチェレスタの扱いは実に精妙ですし、第2楽章でのドライな管楽器の扱いなども作品への深い共感無しにはありえないものでしょう。
 フィラデルフィア管弦楽団の技術水準の高度なことも特筆事項です。強迫観念を示すような縦割り音響の凄みからポリリズムの分離具合、頻出するソロにおける鮮やかなテクニックに至るまで、精緻なダイナミズムを心行くまで堪能させてくれます。

収録曲   

  • 01. 第1楽章: Allegretto Poco Moderato-
  • 02. 第1楽章: Presto
  • 03. 第2楽章: Moderato Con Moto
  • 04. 第3楽章: Largo-
  • 05. 第3楽章: Allegro

総合評価

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みなさまお書きの通り、本当にすごい曲であ...

投稿日:2012/05/26 (土)

みなさまお書きの通り、本当にすごい曲であります。何がどうすごいかって、具体的に書けないくらいにすごいのであります。ま、それはともかく。チョン・ミュンフンさん指揮のこの演奏、実に見事なものだと感服の至りであります。ロシア系の指揮者ですと、やはり暴力的なまでの迫力で圧倒する例が多いでしょうか。それに比べ、この演奏は、もちろん十分な迫力はありますけれど、私としてはむしろ「柔軟性」とでも言いましょうか、しなやかさがとても魅力的に表現された希有な演奏だと思いました。もちろん、そうした柔軟性やしなやかさで、晦渋なこの曲がとっつきやすくなったわけでもないですけれど、これまで気がつかなかった側面に光が当たったようで、新鮮に聴いた次第であります。オケの腕前の見事さは言うまでもなし。アンサンブルはもとより、個人の技も光っているなあ。オケ自体の輝かしい音色がこの演奏の魅力をさらに増しております。録音も超優秀。万事が万事、すばらしいですね。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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怖ろしい曲であり、怖ろしい演奏だ。タコの...

投稿日:2012/04/01 (日)

怖ろしい曲であり、怖ろしい演奏だ。タコの思いの淵をぶちまけた、やりたい事をやってしまった曲を、ぶちまけるようにアドレナリン全開、ダイナミックに披露している、流石、ミュンフン。エグイ。フィラデルフィアも乱れず、暴力的、無慈悲に充分応えている。遠慮の無いこの曲の本質に、おそらく西側では、最も近しい演奏。チョンは、この頃飛ぶ鳥を落とす勢いで、その後、イタリア、日本、アジアのオケに力を注いでおとなしくなってしまった印象があるが、より力のあるオケで、ショスタコ全曲聴いてみたいものだ。2楽章のおちょくり、絶望と、わずかな希望を、チェレスタ最後の一音に託す3楽章終結部も、丁寧、緊張感を持って不穏、今後の不安一杯に託して奏している。ロジェストヴェンスキー、フィルハーモニアの西側初演のライヴと違った感触を持つが、これだけ暴れられば見事。暗い、音の小さい所にもっと、孤独感と恐怖、不安が感じられれば、言う事なし。ライヴでもぜひ聴いてみたいが、ライヴに近い演奏。

sunny さん | 兵庫県 | 不明

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素晴らしいですね。 色彩感溢れ 濁りがな...

投稿日:2011/11/16 (水)

素晴らしいですね。 色彩感溢れ 濁りがない・・・ド迫力です(しかも下品じゃない) 4番 他の指揮者を数枚聴いたのですが  どうにも はまれなかったという曲。 たまたまチョン・ミュンフンのシェエラザードと火の鳥のCDを 聴く機会があり、驚くほどその演奏にはまってしまったので 不燃焼だった4番も出しているのを知り 再チャレンジ。 ※ここのレビューも拝見させていただきました。 自分にとっての名盤に出会えるかどうかで こういった難曲は  自分のエリアから遠のくかグッとはまるか  今回のコレは縁だな!!と思ったくらいの演奏です。

ぶひ さん | 東京都 | 不明

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ショスタコーヴィチ(1906-1975)

「わたしの交響曲は墓碑である」という“証言”の中の言葉によって象徴されるショスタコーヴィチの音楽と生涯への価値観の変質は、今もって盛んな議論と研究、演奏解釈によって再認識過程の最中にあるとも言えますが、作品によってはすでに演奏年数も75年に及び、伝統と新たな解釈の対照がごく自然におこなわれてきているとも言えそうです。 圧政と戦争の象徴でもあったソビエト共産主義社会の中に生き、そして逝ったショスタコ

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