シューベルト(1797-1828)

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CD

『冬の旅』 マーク・パドモア、ポール・ルイス(日本語解説付)

シューベルト(1797-1828)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
KKC6517
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明


日本語解説付き
マーク・パドモアとポール・ルイスによる名演『冬の旅』が復活!


テノールのマーク・パドモアとポール・ルイスによる2008年録音の超絶名演『冬の旅』が復活します。
 深々と冷え込む冬、どんよりと暗い空の下、ただただ雪を踏みしめて歩を連ねる旅人としての「私」の独白から始まる『冬の旅』。ピアノの前奏、それにつづくパドモアの声は、早くも聴衆を凍てつく冬の世界へと引きずりこみます。パドモアは「私」として、そして同時に、恋にやぶれずたずたになった「私」を非常に冷静に傍観する第三者として、この物語をすすめます。聴衆は、時にパドモア自身が主人公に思え、その主人公に共感して世界に足を踏み入れると、急にその主人公がふっと姿を消し、自分が冷たい世界に閉じ込められてしまったかのような、非常に不思議な感覚世界へと連れて行かれます。
 5曲目の有名な『菩提樹』も、やさしさよりも悲しい思い出が勝った演奏。『春の夢』も、あたたかな雰囲気は束の間、すぐに絶望の闇へと引き戻されます。
 すべてシューベルトが作曲した時の調性で歌われているのもポイントで、深い集中が一貫して続き、時に気が狂いそうな絶望の淵まで追いやられるような気分になりますが、最後には通常の世界の入り口へと連れ戻されているような感じがするから不思議です。
 パドモアの透徹した声と美しい言葉の発声、そしてピアノのとのアンサンブルは完璧。2008年6月の東京での来日公演で(ピアニストはイモジェン・クーパーでした)素晴らしい『冬の旅』を聴かせてくれたパドモア。パドモアは、ラトル指揮ベルリン・フィルの『マタイ受難曲』のエヴァンゲリストを務めるなど世界が認めるテノールですが、この『冬の旅』は彼の数々の録音の中でもひときわ強い存在感を放つ1枚です。ピアノのポール・ルイスも近年のますますの充実ぶりはいうまでもありませんが、この『冬の旅』のピアノの演奏も稀有なものといえるでしょう。(輸入元情報)


【収録情報】
● シューベルト:歌曲集『冬の旅』 D.911


 おやすみ
 風見の旗
 凍った涙
 かじかみ
 菩提樹
 溢れる涙
 川の上で
 回想
 鬼火
 憩い
 春の夢
 孤独
 郵便馬車
 霜おく頭
 からす
 最後の希望
 村で
 あらしの朝
 幻覚
 道しるべ
 宿屋
 勇気
 幻の太陽
 辻音楽師

 マーク・パドモア(テノール)
 ポール・ルイス(ピアノ/スタインウェイ)

 録音時期:2008年11月、12月
 録音場所:Air Studios, Lyndhurst Hall, London
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

 輸入盤・日本語帯・解説・歌詞訳付き


総合評価

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率直に言うと、2000年あたりから、ドイツ・...

投稿日:2021/07/11 (日)

率直に言うと、2000年あたりから、ドイツ・リートを巡る状況は変わっていると思う。一つには、そもそもドイツ・リートを歌う人が全体として減っているのだと思う。録音としてはむしろ増えているのだが、その前の世代に比して、どう歌うか、というのが、歌手個人の問題に収斂しているケースが少なくないのだと感じる。端的に言えば「素材」感が強いのだ。まぁ、この傾向はドイツ・リートに限らず多かれ少なかれ見受けられるものではあって、それが俄かに否定されるところではないのだけれども、ただ、一つの録音として受け止める側としては、この問題は少なからず大きい。そして、歌、特にシューベルトのリートの場合、言葉の問題が少なくない。パドモアのこの録音は、歌唱としては達者だけれど、やはり「歌いたいように歌う」傾向が強く、発音がやや不自然なのもあって、率直に言って感心しない。要するに歌が素材になってしまっているのだ。これはもうテノールだとかバリトンだとか、原調がどうとかいう問題ではない。これがリサイタルでの歌唱であれば受け入れられる余地もあると思うが、そうだとしてもパドモアの歌唱はそれほど優れたものではない。策士策に溺れるの感がある。

Verdi さん | 神奈川県 | 不明

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これがシューベルトの”冬の旅” 三十路に...

投稿日:2017/11/15 (水)

これがシューベルトの”冬の旅” 三十路に入ったばかりの青年の歌 オリジナル原調で歌うことが第一義にある 自ずとテノールの歌となる テノールにも声質の違いがある パドモアの明るい軽みを感じさせる声は打って付け 勿論歌いたければ誰が歌っても好い バリトン バス 女声とて構わない でもそれはシューベルトを愛するが上の行状として受け止めるだけ わたしが聴きたいのはこのシューベルト 最低でも作曲者が書いたオリジナル譜を音化する演奏 だって”未完成交響曲”はロ短調で演奏するでしょう そう書かれているのだから 演奏者の都合で長三度下げてト短調で演奏したらどうなるか一度やってみると好い それはもう”未完成”じゃない ”冬の旅”は青年の失恋の旅路を歌ったもの 人生はこれからなのだ フッと人生の深淵を覗いてしまう瞬間はあるけれど 青年自身は見たものを受け止め自覚しきれない年齢なのだ シューベルト自身来年命を落とすと知る由もない どこかに楽天的な光が差さない”冬の旅”って無いと思うな 気楽にお聴きになっては如何 

風信子 さん | 茨城県 | 不明

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ひさいち氏の言われるところはとてもよくわ...

投稿日:2015/01/22 (木)

ひさいち氏の言われるところはとてもよくわかる。思うにシューベルトの「冬の旅」は「純文学」なのだ。だから、さらりと聞きながすのは難しい。いままでの演奏のほとんどはこの路線だった。しかし、パドモア&ルイスのによる強い(濃いではない)表情付けは、この曲を「大衆小説」として扱おうとしているように思えた。残念ながら個人的には共感できないのだけれど。

zap さん | 東京都 | 不明

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