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「ウィーンの巨匠」クラウスの指揮で聴く
ウィンナ・オペレッタ最高傑作
ウィンナ・オペレッタにおける、それまでになかった宝石のようなすばらしい録音と今でも多くの人に賞賛されているこの『こうもり』は、クレメンス・クラウスが1950年代初期にデッカに行ったシュトラウス・ファミリーの録音の三部作の一つです。同時発売予定の『ジプシー男爵』と『ワルツ&ポルカ集』と同じく新規リマスタリングされ、マイク・アッシュマンが作曲家、指揮者、オーケストラの間の特別な相互関係について語っている最新の解説付き(欧文のみ)で、Eroquenceより発売されます。
1885年の初演時、『こうもり』は多くのウィーンに住む人たちが飢えているか、パンの配給の列に並んでいるかという時にシャンパンを称える歌を歌ったことで批判を招き、わずか16回の上演機会しかありませんでした。しかしながら今日、この作品は世界中の聴衆を楽しませ、とりわけ地元ウィーンのクレメンス・クラウス指揮ウィーン・フィルハーモニーの演奏が絶賛されています。クラウスは生まれる前からこのオーケストラの音に感動させられていたといいます。というのは彼の母親がウィーン宮廷歌劇場のバレリーナだったからです。クラウスは母親がまだ17歳になる前の1893年にウィーンで生まれました。30歳になる前にウィーン国立歌劇場で『ばらの騎士』を指揮した時は、当時この歌劇場の共同監督をしていたR.シュトラウスが舞台に上がり、クラウスに称賛の言葉をかけたということです。
1950年9月にデッカでこの録音が行われたのは、まさしくシュトラウスの作曲当時同様この町と住人が戦争から立ち上がっている時でした。クラウスは戦争中もウィーン・フィルハーモニーと活動を共にし、この『こうもり』の配役に、ヴィルマ・リップ、ユリウス・パツァーク、アルフレート・ポエルなどウィーンの仲間を起用しています。(輸入元情報)
【収録情報】
● ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇『こうもり』全曲
ガブリエル・フォン・アイゼンシュタイン/ユリウス・パツァーク(テノール)
ロザリンデ/ヒルデ・ギューデン(ソプラノ)
ファルケ博士/アルフレート・ポエル(バリトン)
アデーレ/ヴィルマ・リップ(ソプラノ)
オルロフスキー公爵/ジークリンデ・ワーグナー(コントラルト)
フランク/クルト・プレガー(バリトン)
アルフレード/アントン・デルモータ(テノール)
ブリント博士/アウグスト・ヤレッシュ(テノール)
ウィーン国立歌劇場合唱団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
クレメンス・クラウス(指揮)
録音時期:1950年9月16-22日
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:モノラル(セッション)