CD

交響曲全集 アンソニー・コリンズ&ロンドン響(3CD)

シベリウス(1865-1957)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
UCCD3806
組み枚数
:
3
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

アンソニー・コリンズ/シベリウス交響曲全集

シベリウス・イヤーということで、往年の名盤がお買い得価格で嬉しい復活です。
 アンソニー・コリンズ(アントニー・コリンズ)は、1893年にイギリスのサセックス州ヘイスティングスに生まれて、1963年にアメリカのロサンジェルスで亡くなった指揮者で作曲家。
 コリンズは17歳でヘイスティングス市立管弦楽団に入団してヴィオラ奏者を務めていましたが、第一次世界大戦が始まると、英国陸軍兵士として4年間従軍、戦争が終わると王立音楽大学でリヴァードにヴァイオリンを、ホルストに作曲を学びます。
 卒業後の彼の最初の仕事は、ロンドン交響楽団でのヴィオラの首席奏者で、コヴェント・ガーデン王立歌劇場でもヴィオラを弾いていましたが、次第に作曲家としての活動時間が欲しいと感じるようになり、指揮に深い関心を抱くようになったこともあって、1936年、43歳のときにオーケストラの職を辞任してしまいます。
 指揮者としてのデビューはオペラの上演に携わったものでしたが、コンサートでの指揮者デビューは、1938年に古巣のロンドン交響楽団を指揮してエルガーの交響曲を演奏した時となります。
 一方、作曲家としてのコリンズは、1937年に映画『ヴィクトリア女王』の音楽が大成功を収めて一躍有名になり、その後、第二次世界大戦が始まったこともあって、彼はアメリカに渡ることになります。
 ロサンジェルスで彼は、RKOピクチャーズの数多くの映画音楽の作曲家兼指揮者として大活躍するのですが、戦争が終わると彼は英国に戻ってきます。
 戦後の英国で、コリンズはクラシックの指揮者としての仕事のほかに、映画音楽やライト・ミュージックの作曲(中でも1952年の『ヴァニティ・フェア』は有名)も手がけ、また、英国音楽とモーツァルト、そしてシベリウスの作品のセッション・レコーディングにも情熱を傾けます。
 しかし、コリンズは1953年になると、再びロサンジェルスに渡り、以後は同地を拠点に亡くなるまでの10年間を英米往復しながら過ごすこととなるのです。
 今回登場するシベリウスの交響曲全集は、かつてBEULAHレーベルからCD化されていましたが、本家デッカ・レーベルからのリリースはこの日本盤が最初となります。
 コリンズの代表作としてばかりでなく、作曲家本人との交流の上に成立した優れた交響曲全集として、シベリウス好きならぜひチェックしておきたい注目盤です。
 演奏は快速テンポと豪快なダイナミズムを基調とした非常に雄々しいもので、透明でおだやかな北欧風とも濃厚でロマンティックな後期ロマン派風とも異なりますが、その劇的でありながらもどこか毅然とした独特の雰囲気には、実に魅力的なものがあります。
 コリンズの劇的なアプローチについては、作曲家も認めていたということですが、自作へのさまざまなアプローチを楽しんでいたと思われる晩年のシベリウスだけに、こうしたド迫力演奏もお気に召したということなのでしょうか。
 ともかく聴いていてなにやら気持ちが鼓舞されるようなシベリウスというのもユニークで(特に第1番)、当時、大きな評判を呼んだことが良くわかる密度の高い演奏が揃っています。
 録音は1952年から1955年におこなわれており、モノラル末期のデッカ録音で、しかも多くの曲のエンジニアがケネス・ウィルキンスンということもあって、音質良好な聴きやすいものとなっています。

シベリウス[1865-1957]
・交響曲第1番ホ短調 Op.39
・交響曲第2番ニ長調 Op.43
・交響曲第3番ハ長調 Op.52
・交響曲第4番イ短調 Op.63
・交響曲第5番変ホ長調 Op.82
・交響曲第6番ニ短調 Op.104
・交響曲第7番ハ長調 Op.105
 ロンドン交響楽団
 アンソニー・コリンズ(指揮)
 録音:1952年-1955年、ロンドン(モノラル)

内容詳細

作曲者がまだ存命だった1952年から1955年にかけて、イギリスの指揮者、アンソニー・コリンズ(1893〜1963)によって録音されたシベリウスの交響曲全集。どの曲も、基本的にテンポは速めで、熱っぽく、アグレッシヴに進められる。北欧の抒情はあまり感じられない、純音楽的なアプローチだ。今の我々の感覚からすれば、いささかシベリウスっぽくないと感じられるかもしれないが、コリンズは、シベリウスを民族的作曲家として描くのではなく、シンフォニー作曲家としてアプローチしていたのだろう。(治)(CDジャーナル データベースより)

収録曲   

ユーザーレビュー

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シベリウス生誕150年で色々出るだろうとは...

投稿日:2015/09/06 (日)

シベリウス生誕150年で色々出るだろうとは思っていたが、コリンズ指揮の交響曲全集がLPで復活するとは思わなかった。かつて、BEULAHレーベルから全集CDが出ていたが、偶然耳にした英DeccaのオリジナルLPとの音の違いに驚き、それから、全6枚のオリジナルLP探しに奔走した。そのオリジナルの英Decca盤は、最初オレンジ地に金文字のレーベルで世に出たが、これは有名なffrrカーブによるプレス。その後、銀文字のグルーヴガード盤に変わり、イコライザーカーブもRIAAになった。(とされているが、色々聞いてみると、そう単純ではなさそう。)  今回の復刻盤は、独オプティマル社の製作で、盤質がとても良好。最近、続々と登場する重量盤の中には、音質も製盤状態も期待はずれのものがちらほら見受けられるので、入手するまでは不安だったが、杞憂だった。(同じドイツでもP社のプレスでなくて良かった。)  演奏は、墨痕鮮やかな太い楷書体。我々がイメージしたがる静謐透明な北欧の調べではなく、剛直で堅固、確固たる意志を貫き通す力感溢れる表現。ロシアの桎梏の下、独立を希求していたフィンランド人の熱いエネルギーを如実に実感させ、シベリウスの生きた時代を彷彿とさせる音楽に仕上がっている。  音質も、オリジナルLPに比べ、レンジが上下に広がり、特に低域の伸びと力強さは迫力満点。何よりも、S/N比の良さは昔日の比ではない。  再生に関しては、ステレオカートリッジ使用なら、アンプは必ずモノラルポジション、それも、単に左右チャンネルを混ぜるモノラルではなくて、針先の横方向の動きによる電流のみを拾うモノラルポジションが付いたアンプが最適。モノラルカートリッジを使うなら、新しい設計のモノラルカートリッジを。カッターヘッドも当然オリジナルLP時代のものではないので、古い設計の「名器」はやめた方が無難。   蛇足ながら、今回の復刻盤、レーベルはオレンジ地に銀文字だが、どうせなら、最初期の金文字にして欲しかったなあ。

Erdinger さん | 神奈川県 | 不明

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このCDで一気にシベリウスにはまりました...

投稿日:2008/04/17 (木)

このCDで一気にシベリウスにはまりました。 コリンズを聴いたのはこれが初めてなので、他のレビュアーの方が書かれているような「印象の違い」について述べることはできませんが、とても音を大切にして演奏しているのが分かります。

長野県 さん | 安曇野市 | 不明

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すばらしい!モノーラルながらスピーカーの...

投稿日:2007/06/19 (火)

すばらしい!モノーラルながらスピーカーの間に垣間見えるのはまさしく北欧の暗澹と暗く厳しい自然そのもの!シベリウスの本質を突いた超名演!!

ブルートランペット さん | 吹田市 | 不明

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