彼女のステージにおける存在感と、歌唱力は、世界中で既に知名度を上げていたものの、日本で一般的に知れ渡ったのは、1997年頃。97年にリリースされた”タイム・トゥ・セイ・グッバイ”に収録されていた、アンドレア・ボチェッリとのデュエット曲がCMで起用されたのをきっかけに脚光を集めるようになりました。そして最近では、2002年FIFAワールドカップでサッカーが注目された年、テレビ朝日系スポーツ番組でサッカーといえばこの曲とばかりに流れていた『A Question Of Honour』!このマキシシングは大ヒットを記録しています。そして、最新作『Harem』の国内盤に収録されたのは、同じくテレビ朝日のニュースステーションのテーマ曲。そんなサラ・ブライトマンの生い立ちから、作品について触れてみたいと思います。
1960年8月14日 イギリス・Berkhampstead生まれ。3歳の頃からダンスを習い、13歳のころにはロンドン・ミュージカル’I and Albert’でステージ・デビューを果たしています。また1976年には人気テレビ・シリーズ”Pan's People”でTVデビュー。さらにポップス・グループ”Hot Gossip”を結成しアルバムも1枚残している。
ミュージカルに出演するようになるのは1980年代から。ロンドン・ミュージカルの名作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーのミュージカル『オペラ座の怪人』の主役を演じ、一躍スターダムにのしあがったサラが、ロイド・ウェバー作品に初めて出演したのが、1981年の、ロンドン・ミュージカル定番作品『キャッツ』。その中の楽曲「メモリー」を御存知の方も多いことでしょう。そして近年、CMで起用されていたアンドレア・ボチェッリとのデュエット曲『TIME TO SAY GOODBYE』が世界中で1200万枚を超え、今もその勢いは衰えません。99年に発表したニューアルバム『エデン』も大ヒット・アルバム『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』と並ぶ大ヒットを記録しました。
そしてこの同年に発売され、またしても大ヒットを記録したのが『アンドリュー・ロイド・ウェバー・コレクション』。気心知れた仲の2人だけあって、サラも羽を伸ばして、軽やかにのびのびと歌いあげている人気のアルバム。このアルバムでは『オペラ座の怪人』のテーマ曲(マイケル・クロフォードとのデュエット曲)>、『エヴィータ』からの大名曲「ドント・クライ・フォー・アージェンティーナ」、そしてホセ・カレーラスとのデュエット曲「AMIGOS PARA SIEMPRE」も収録されています。
そして1999年に発売されたのがこちらもやはり大ブレークした『エデン』。このアルバムでも美しく、しなやかに伸びる歌声が堪能できます。エニグマのプロデューサーとして名を馳せるピーターソンとのコラボレーションで作った作品で、ここではプッチーニのアリア、映画『タイタニック』から「MY HEART WILL GO ON」、リチャード・マークスの書き下ろし曲、そしてガブリエル・ヤレドのスコアが好評だった映画『イングリッシュ・ペイシェント』からのカヴァー曲など、ラヴ・バラード・ナンバーが多数収録されているお勧めのアルバムです。