ケージ、ジョン(1912-1992)
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ケージ、ジョン(1912-1992) レビュー一覧

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商品ユーザーレビュー

33件
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  •  濱田滋郎氏をして「卓抜な詩的感性、そして哲学的叡...

    投稿日:2024/02/13

     濱田滋郎氏をして「卓抜な詩的感性、そして哲学的叡智を具えた芸術家」と言わしめた北村朋幹は、百花繚乱の様相を呈する日本の若手ピアニストのなかでも群を抜く存在。  彼の恐ろしいところは、「北村朋幹らしさ」というのがその演奏スタイルの中にあるのではなく、自身が向き合う楽譜の中に感じ撮った「この音楽のあるべき姿」に向かって、ピアノの音も己の存在すらも解体して、可変的に整えてゆく点にある。そして、子供の頃から通い詰めた図書館の楽譜や音楽に関する書籍を読み込むことによって蓄積した楽曲の知識は、他人の演奏を参考にするのではなく、楽譜に記された音符の命じるままに、あたかも今生まれた作品のように音楽を構築する。  もちろん、プリペアドピアノのためのソナタとインターリュードを演奏するにあたっても、その姿勢は不変だ。彼は愛聴していた高橋悠治の録音からいったん離れ、ケージがプリペアドピアノの使用するに至った背景やケージという作曲家が誕生するまでの音楽史の文脈を克明にたどりながら、無機的な「ゲンダイオンガク」ではない血の通った、ロマンティックと呼んでも支障ないような、芳醇な空気を醸し出す。  カップリングにグリーグを混ぜ込むのも北村独特の機知によるものであって、決して唐突な判断ではない。  このピアニストの行く末をじっくり見守り、味わっていきたい。

    不律 さん |50代

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  • ジョン・ケージのピアノ作品はプリペアド・ピアノの作...

    投稿日:2018/01/26

    ジョン・ケージのピアノ作品はプリペアド・ピアノの作品以外はほとんど知られていないようだが、素晴らしい作品を多く作曲している。 20世紀に生まれたピアノ作品の中でも傑作と呼ぶことが出来るだろう。 毎晩寝る前に聴いていたのだが、音と音との間にある無音がなんとも言えなくいい。無音によって前後の響きがより引き立つようだ。 ケージは禅の影響を受けていたので、日本人の心に響くものがあるように感じた。 静かな環境で聴くのがおすすめ。

    ユローヂィヴィ さん

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  • CD1の演奏時間は、「44 ハーモニーズ」70:28...

    投稿日:2012/09/24

    CD1の演奏時間は、「44 ハーモニーズ」70:28   CD2の演奏時間は、「44 ハーモニーズ」 32:58 + 「チープ・イミテーション」31:52  「44」の方は、最初聴いたときは音の数が少ないミニマル音楽かなぁ、と思いましたが、だんだん聴き進めていくうちに、おや、なんだか聖堂のステンドグラスの向こうから射し込む古の柔らかい光のような・・と思いました。覚えやすいメロディーの音楽はすぐに飽きてしまって・・という人にもいいかもしれません。単調だけど聴きやすく、気にせずずっと流しておける音楽だと思います。サティの”家具の音楽”のコンセプトで聴けると思います。  「チープ・・」の方は、よりサティぽい、ちょっとひねくれたメロディですが、バイオリン一本で弾かれる素朴な音楽です。ぼくは、全体としては、★7つでもいいくらい気に入っております。  2枚組ですが、CDケースは普通の1枚入りのCDケースの厚みなので、それも良いと思います。解説は、英語、ドイツ語、フランス語のみ。

    ムネモシュネ さん

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  • ジョン・ケージのプリペアド・ピアノ曲集はデンオンの...

    投稿日:2012/03/09

    ジョン・ケージのプリペアド・ピアノ曲集はデンオンの高橋悠治盤を持っているので、今回の新装盤は少々躊躇した。 というのも、考えが浅すぎてプリペアド曲なんてどれもこれも代わり映えはしない、1枚持っていれば十分だという気がしたからである。が、実際に手に入れてみると違った。すばらしい。 まず音の良さに驚かされる。音場感、定位が抜群。両手いっぱいの宝石を天井に向けて投げ上げたようなものだ。きらきら光りながらさまざまな色をまきちらして宝石は空間をただよい、ゆっくりと落ちてくる。ということは、このボックスは音の宝石箱か。現代音楽には疎くても打楽器好きにはお勧め。 届いて、たちまち4枚聴いた。撥(バチ)の音やブラシ、鉄琴、そして太鼓のうなりと、ベートーベンやブラームスを聴き過ぎたときには良い気分転換になる、などといったら失礼だが、静かな「時」が瞑想の闇を浄化し、深めてくれる。「音、沈黙と測りあえるほどに」といったところか。 なお、高橋悠治盤の「ピアノのためのソナタとインターリュード」はこの全集では3枚目になる。ボックスのデザインは今回は青地だが、初出の白地のほうが良かった。

    音の手帖 さん

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  • 前衛(という言葉)に熱をあげていた少年時代、ジョン...

    投稿日:2012/02/23

    前衛(という言葉)に熱をあげていた少年時代、ジョン・ケージやカールハインツ・シュトックハウゼンは僕のヒーローでした。と言いながら、現代曲のレコードのリリースは限られ、気軽に入手できる音源は殆どない時代。ケージの作品もNHKFMの「現代の音楽」の時間に数曲触れたのがやっとで、「音楽芸術」などの雑誌で情報を得ながら他の作品に思いを馳せ、限られた音源を録音して繰り返し聴くしかなかったのです。それも家族に「気持ち悪いもの鳴らさないで」と疎まれながらヘッドフォンで聴く肩身の狭さ。今思うと、FM番組の放送時間、日曜の深夜は異空間に入って行くミステリーアワーでした。 21世紀にもなるとケージのピアノ曲全集が「お試し価格」で買えてしまうなどとは予想だにしていなかった元少年は、今こそあの時代に果たせなかった「前衛を浴びる」夢の実現に心躍る思いで、到着を待ち侘びつつ数週間を過ごしました。 しかし、この間に流れた時間は想像以上に長かったようです。僕の、そして恐らく多くの現代人の耳はとっくに当時の前衛を追い越しています。異空間の音楽だったそれは、今や日常のBGMとしても違和感がなく、21世紀の食卓の音楽となりうるほど、時の流れに消化されていたのです。つまり、全く抵抗感なくこの膨大な作品を聴き続けることができる。これはかなりのショックでした。 シンセサイザーが一般化する前に、既存の音を超える何かを創ろうとした彼の発想のあり方が前衛だったのであり、音符の並べ方は時に調性を感じさせるほど普通です。しかし、このCDを聴くことによって改めてケージの意図に共感できたのもまた事実。疎らに放出される一つ一つの音の隙間を埋める静寂が、あるいは環境音が、これらの音楽にとって伴奏者であったり競演者であったりするのを実感しました。 そうしたケージの思想の象徴とも言える「4’33”」はここには収録されていません。解説書によれば、楽器指定が明確にピアノと指定されていないものは取り上げなかったようです。 今日届いたセットのほぼ半分をあっという間に聴き終え、様々な想いに捉われましたが、僕にとってのかつての偶像は堕ちてしまったのかと言えばそうではありません。時代に消化されたスタンダードとして、今しばらく聴き込んでいこうと思います。せめて少しは尖った聴き方として、腕時計型iPodに全曲を取り込んで、自然の中でケージを聴きまくるというのが、今年のスタイルになりそうです。

    kuzu2001 さん

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  • この「フリーマンエチュード」は4巻からなり、最初の...

    投稿日:2011/03/21

    この「フリーマンエチュード」は4巻からなり、最初の2巻(1巻?)はアメリカのズーコフスキーの協力で書かれたものですが、途中でズーコフスキーがケージのアイデアが演奏不可能だとして中断されました。その後あのスーパー弦楽四重奏団を率いている、アルディッティが引継ぎ3巻と4巻が完成されました。最初の1巻はズーコフスキーの演奏がCD化(CP)されており、又アルディッテイの全曲盤(mode)ももちろんあります。スコアをみるととてもヴァイオリンの譜面には見えませんが、大変な苦労をして、音を出しているのだろうと想像されます。あまり多くなかった(私はこの2種類しか知りませんが)この難曲のCDが新たに追加される事はとても嬉しい事です。未だ聴いていませんが、期待を込めて★5ツです。

    T.G. さん

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  • まったり聴くのにオススメ。

    投稿日:2010/07/04

    まったり聴くのにオススメ。

    ランスロット さん

    0
  • プリペアド・ピアノは、これだけだったと意外に思った...

    投稿日:2009/05/31

    プリペアド・ピアノは、これだけだったと意外に思った。この間10年ちょっと。でもこの10年がケージの最高の期間だったのだろう。ただ安かったから買ったけど音がとびきりいいもので、季節はずれのバレンタインとか、マルセル・デュシャンのための音楽のような聞き慣れたものが逆に新鮮に聞こえる。プリペアド・ピアノは耳に優しいので、ブルックナーのように聞くのではなくケージの聞き方をすれば、初めての人にも抵抗を与えないと思う。4分33秒を「聴く」感性があれば。

    聖オーガスティン さん

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  • 昔LPで買って針落として、一瞬違うレコード入ってると...

    投稿日:2008/11/12

    昔LPで買って針落として、一瞬違うレコード入ってると思った。大笑いしてからケージにのめり込んだけど、これを上回る衝撃を受けたレコードはなかった。ティルソントーマスの演奏したスリーダンスィズがあれば、あとケージはいらない。

    偽物の骨董品 さん

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  • '47?'71年作品。52年、ウッドストックに於いて、デヴィッド・チュード...

    投稿日:2008/08/04

    '47?'71年作品。52年、ウッドストックに於いて、デヴィッド・チュードアによって初演された「4分33秒」を含む、ケージの電子音楽作品集。玩具のピアノと山羊の鳴き声を素材にした「Music For Amplified Toy Piano」(60年)のこの凄まじき無意味さはなんだろう。「Radio Music」(56年)にしても、同じラジオを発振器として用いるシュトックハウゼン「短波」など、古今東西のラジオ音源作品のなかでももっとも騒がしい。だからこそ、そのなかに配置された「4分33秒」の無音が深い感動を呼び起こす。発売元はアレアなどを紹介しているイタリアのクランプスより。

    THE NUMB GENERATION さん

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