Blu-ray Disc 輸入盤

『メデ』全曲 ワルリコウスキ演出、ルセ&レ・タラン・リリク、N.ミヒャエル、ストレイト、他(2011 ステレオ)

ケルビーニ (1760-1842)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BAC476
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
Blu-ray Disc
その他
:
輸入盤

商品説明

強烈な緊張感!!
ワルリコウスキとルセが組んだモネのケルビーニ『メデ』!


フィレンツェ生まれでパリで活躍した作曲家、ルイージ・ケルビーニといえば、代表作『メディア』をマリア・カラスが歌い広めたことで知られているでしょう。実はオリジナルはフランス語の『メデ』、1797年に初演されました。言葉が違うだけでなく、台詞の語りが用いられたオペラコミークの様式で書かれており、そしてフランス革命末期の作品らしく、極めて物語も音楽も強烈なもの。20世紀初頭に大幅に手直しされた一般的な『メディア』とは少なからず趣が違います。
 ここに収録されているのは、2011年9月のモネ劇場で上演された『メデ』。ポーランド生まれでフランスやベルギーで非常に人気の高い演出家、クシシュトフ・ワルリコウスキによる舞台が大きな話題となりました。ワルリコウスキの演出は演劇性が強いことで知られ、ここでの『メデ』も、ギリシャ神話の世界を現代の生々しい愛憎劇に仕立てています。メデは体中に刺青のある黒服の女で、登場の際の姿はジャケット写真のようなロックないでたち。ジャゾンはドレッド長髪のアーティスト風二枚目。この一筋縄でいかないカップルの夫が妻を裏切って、裕福なクレオンの美しい娘ディルセと結婚する、というもの。一見すると斬新で刺激的な舞台ですが、その奥には、エウリピデスの原作からケルビーニを経て伝えられるメデへの強い思い入れが感じられます。
 歌手はたいへん強力です。メデは、情念の女を歌わせたら当代一のナージャ・ミヒャエル。歌に演技に強烈なインパクトを与えてくれます。優柔不断なジャゾンは、モーツァルト・テノールとして人気の高い米国のテノール、カート・ストレイト。メデに最後には殺されてしまう哀れな娘、ディルセには、ベルギーのソプラノ、ヘンドリキエ・ファン・ケルクホーフェ。透明な美声の持ち主で、しかも知的な雰囲気の美女。ほとんど下着のような衣装で演技も素晴らしいもの。クレオンのヴァンサン・ル・テクシエは、フランスのベテランのバス=バリトン。声にも容姿にも渋みのある風格が漂っています。また黙役のメデの二人の息子がいい演技をしています。
 バックはなんとクリストフ・ルセ指揮のレ・タラン・リリク。ルセらしい緊張感の高い演奏によって、ケルビーニの音楽が当時いかに斬新だったのか現代の我々に分からせてくれます。
 舞台、演奏、歌と高水準にバランスの取れた『メデ』、従来のケルビーニ観が一転してしまうでしょう。(キングインターナショナル)

【収録情報】
・ケルビーニ:歌劇『メデ(メディア)』全曲

 ナージャ・ミヒャエル(S メデ)
 カート・ストレイト(T ジャゾン)
 ヘンドリキエ・ファン・ケルクホーフェ(S ディルセ)
 ヴァンサン・ル・テクシエ(Bs-Br クレオン)
 クリスティアンネ・ストタイン(Ms ネリス)
 ガエル・アルケス(S 第一の侍女)
 アンヌ=フルール・イニザン(Ms 第二の侍女)
 アレックス・ビュルジェ(メデの息子)
 ルイ・マロト(メデの息子)
 モネ劇場合唱団
 レ・タラン・リリク
 クリストフ・ルセ(指揮)

 演出:クシシュトフ・ワルリコウスキ
 衣装:マルゴジャタ・シチェスニアク
 照明:フェリス・ロス

 収録時期:2011年9月
 収録場所:ブリュッセル、モネ劇場
 収録方式:HD(ライヴ)

 収録時間:138分
 画面:カラー、16:9、1080i Full HD
 音声:PCM Stereo / DTS HD Master Audio 5.1
 字幕:仏英独蘭
 BD50
 Region All

ユーザーレビュー

総合評価

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ミュンヒェンでマイールの珍しいオペラ『コ...

投稿日:2013/05/05 (日)

ミュンヒェンでマイールの珍しいオペラ『コリントのメディア』を蘇演したミヒャエルが次にケルビーニ版に挑むのは当然のなりゆきだったろうが、オリジナルのフランス語版、しかもオケはピリオド楽器、演出は完全な現代化版とは。仏語版は『カルメン』と同じオペラコミーク、つまりナンバーの間を仏語の台詞でつないでゆく形で書かれているが、台詞部分は演出に合わせて現代語の言い回しに直されている。さらに台詞は必ずしも舞台用の発声ではなく、時には囁くようにも語られるので、その聞き取りを補助するために歌手たちは小型マイクを装備している。演出はジャケ写真通りのパンク姐ちゃん風メデが彼女を拒む社会の中で孤立してゆく様を的確に見せる。子供殺害のシーンはやはりダイレクトには表現しないが、象徴的な見せ方がうまい。ケルビーニ版では金羊皮をめぐる過去のいきさつや異民族、異宗教ゆえの差別などはあまり語られず、メデ個人の悲劇に焦点を合わせた作りになっているが、演出もその方向で徹底していて、昨今の演出では定番の映像も、幸福だったであろうメデとジャソンの過去の回顧になっている。 指揮はピリオド楽器の粗い響きを利して、もともとエキセントリックな音楽をさらに鋭利に響かせる。ミヒャエルは期待通り、いや期待以上の歌と演技で圧巻。次はマクベス夫人か? 中年オジサンになった(でもまだカッコいい)ストレイトも相手役として不足はない。ル・テクシエの悪役ぶりもなかなかの凄味。ディルセはこの版では単なる被害者なので性格表現はシンプルだが、ケルクホーフェの技巧の切れ味も申し分ない。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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