グレトリー(1741-1813)

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  • 気が塞ぐような静かで悲しげなラルゴの出だしから、一...

    投稿日:2025/01/07

    気が塞ぐような静かで悲しげなラルゴの出だしから、一転してアレグロ・マエストーソでパッと扉が開くような堂々とした序曲で始まるが、途中に行進曲やバレエを挟みながら最後までじっくり聴くことができた。特にシャンタル=ジェフリーを筆頭に歌手のレヴェルがこなれている。というか、グレトリーの曲が歌い手に要求するレヴェルが高いのだ。グレトリー恐るべし……。 もし彼が1770年頃から80年頃までの間にパリにいなかったら、78年にフランスを訪れたモーツァルトのその後の人生や、作品の内容は変わっていたかもしれない。これはモーツァルトがグレトリーよりも下だということではなく、評判で先行するグレトリーをパリで上回るには、挑戦者モーツァルトの作品の出来が、彼の作品を完膚なきまでに叩き潰さなければならなかったが、実際はそれほどの差がなかったのだ。モーツァルトがパリで成功していたら、現在の音楽史はどうなっていたであろうか。 実際グレトリーやサリエリに比べると、モーツァルトのオペラ作品は気高いが常に寡作であった。そして1782年7月16日初演の「後宮からの誘拐」と1783年10月30日初演の「カイロの隊商」など、グレトリーも彼と会わずともお互いを意識し影響を及ぼしていた節がある。

    浪漫楼蘭 さん |60代

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