CD 輸入盤

Lyric Pieces(Slct): Sviatoslav Richter(P)+debussy: Preludes Book, 2, (Slct)

グリーグ(1843-1907)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
STR33353
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Italy
フォーマット
:
CD

ユーザーレビュー

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人は追憶には抗うことができない。追憶の中...

投稿日:2021/03/04 (木)

人は追憶には抗うことができない。追憶の中で生きている。そして、その追憶は、リマスターに弱い。1994年、私は広島で彼の演奏会を聞くことができた。曲目はグリーク 。アンコールはラヴェルの鏡から。グリークというのがなんとなくリヒテルのイメージと合わなかったのもあり、どうしようかな、と悩んだが一度は聞いておきたいと言うのが演奏会に行った動機だった。いつもの通り舞台を暗くしてヤマハを弾くリヒテル 。しかしその音は想像を超えていた。彼のピアノは打楽器であり、フレームの鋼鉄が唸りを上げていた。トロルドハウゲン婚礼の日の凄まじい音は今でも脳裏に残っている。リヒテル以降こういうピアノの音に出会ったことがない。キーシンが少し近かったくらいである。そのリヒテルが残したディスクがこれ。私は旧STR33353を所持しているが、故宇野功芳氏が「本当にすごい演奏はレコードに入りきらない」と言っていたのが残念ながら実感できた。しかし、リマスターされたと聞けば、ああ、もしかしたら少しでも私の追憶に近づくことができるのではないか、と思ってしまい、ポチってしまった。さて、追憶はさておき、このディスク自体は、少し録音が遠いが、リヒテルの叙情は十二分に伝わる。夜警の歌がじっくり聞かせるし、蝶々はリヒテルのピアニズムの発露。どんな曲にもリヒテルの想いが詰まっている。この曲集のディスクとしては全集を除けば最も良いと思う。有名なギレリスのDG盤は、残念ながら夜警の歌とか、トロルドハウゲンや、佳曲のOP54-2のGANGERとかが入っていないのが痛い。このリヒテルに並ぶのはアンスネスだが、ディスクがばらけているので、まとめて欲しい。グリークのこの曲集、彼の一生の友のような曲集だし、名曲の多さと、始まりと終わりが輪のようにまとまる良さも相まって、もっと多くのピアニストに取り上げてもらいたい。ところで、今回のリマスターはレンジが広がり一聴して「よくなった」とわかるものだったが、リマスターに劇的向上なんて言葉は似合わない。それにしても、それがいつも期待以上の劇的効果をもたらすことはない、とわかっていても、追憶はリマスターに弱いことを思い知った。これを思い知ってもなぜまた繰り返してしまうのだろうか。リマスター自体が既に追憶なのかもしれない。

てつ さん | 東京都 | 不明

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