Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• ワッピー

  読了日：2023/11/25

  とある愛犀家さんの影響で手に取りました。18世紀半ば、インド・カルカッタで若いメスのサイを手に入れた若きオランダ人船長ヴァン・デル・メールはグランドツアーの旅に出た。はるばる喜望峰を回り､ロッテルダムに上陸して神聖ローマ帝国・フランス・イタリア・イギリスとそのサイ・クララを見せて回り、多くの人を魅了した。特筆すべきは、どんど巨体になっていくクララを運搬する手段を案出したり、生態すらわかっていなかったサイの健康を長きにわたり維持したこと、そして各都市を巡る中で見世物として入場料を取るだけではなく、⇒

• em

  読了日：2017/09/17

  オレンジとビール、煙草の香りが大好きなクララと元オランダ人船長の大巡業。各地でブームを作り出し、国王一家まで来訪させたやり手コンビの道中です。デューラーの版画から二世紀、未だヨーロッパでは幻の動物だったサイ。おおらかに喜ぶ人々、クララの愛情表現を想像し目を細めてしまう。終盤に近づくにつれ、クララが100年生きると信じ切っていたヴァン・デル・メールが心配で仕方なかったです。お気に入りの方の感想を見てずっと読みたかった本で、大満足。

• ぱせり

  読了日：2011/06/18

  18世紀ヨーロッパの人々が、幻獣の実物を見てびっくりしているように、そのびっくりしている18世紀の人々の姿を、現代のわたしがこっちでびっくりして見ている。この時代そのものがまるごと｢幻獣」のようで、怪しいこと、可笑しいこと、不思議なこと・・・新鮮なこと。

• paluko

  読了日：2023/11/04

  愛サイ家の方と会う予定があり、予習のため読みました。1741年、インドからアフリカをぐるっと回ってはるばるオランダにつれてこられた2歳の雌サイ、クララ。オランダ人船長ヴァン・デル・メールはクララと共にヨーロッパ「巡業」の旅に出る。神聖ローマ帝国、スイス、オーストリア、フランス、イタリア。そしてイギリスはロンドンで20歳になっていたクララは最期を迎える。予期せぬ急死だったらしい。生態に関する情報も乏しいこの時代に十数年間、クララの健康が保たれていたらしいことは驚嘆に値する。何人もの画家に描かれたクララの姿は

• 斑入り山吹

  読了日：2011/05/30

  背表紙にも犀のイラストがあるが、晶文社ではない！？って、いま晶文社をあらためたら、デューラーの方の犀の絵なんだ。18世紀のヨーロッパ事情がよく分かって面白かった。何しろあちこち行くので、それぞれのお国事情が描かれていて面白い。たいていの本はもっと限定された地域の話なので、この本は楽しくいろいろな国を巡るのがよかった。字がセピアだったりページ数が斜めに書かれていたり、装丁もおしゃれ、あまり大きくないサイズもよい。ところで巻末の参考文献一覧を見てたら、マイセンの本を南條竹則氏が翻訳しているのがあった。欲しい！

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