フランス・バロックの至宝クレランボー珠玉の作品集
レ・ゾルフェのあたたかくも優美で繊細なアンサンブル
楽器の美しい音色と表現を濃厚にとらえた超優秀録音
フランスのバロック時代のカンタータ(カンタータ・フランセーズ)や室内楽をレパートリーの核として活動しているアンサンブル、レ・ゾルフェによる、クレランボーの珠玉の作品集の登場。
太陽王ルイ14世に認められたニコラ・クレランボーは、フランス・バロックの至宝と称される作曲家です。その生涯に5冊のカンタータ集と5曲の独立したカンタータを世に送り出しました。フランスで生まれたフランス語によるカンタータは、カンタータ・フランセーズと呼ばれ、3つのレシタティフとエールが交互に現れ、最後のエールは教訓が述べられるのが(特に初期に)よくあるパターンでしたが、クレランボーの作品は必ずしもこれには則っておらず、エールの途中でレシタティフに移行するなど、自由な作風で独特の魅力を放っています。
ここに収録された『オルフェ』は、クレランボーのみならず、カンタータ・フランセーズを代表する名作。題材は有名なオルフェオ(オルフェ)とエウリディーチェ(ユリディス)からとられています。オルフェオが黄泉の国でエウリディーチェを返してほしいと訴え、連れ戻すことが許された喜びの場面で終わっており、音楽もロ長調で書かれたエールで締めくくられる、クレランボーのオリジナリティにもあふれた名作。
ほかに収録されたソナタなども、それぞれの楽章のキャラクターが際立った演奏で、みごとな即興も展開されております。楽器の音色をなまめかしく濃厚にとらえた録音も、大変に素晴らしく、優美で繊細なクレランボーの世界が豊かに広がります。(販売元情報)
【収録情報】
クレランボー:
● ソナタ集よりソナタ第6番『ランプロンプチュ(即興曲)』
無題 - アリア - 無題
● オルガン曲集 第1巻(1710)より第一旋法による組曲(抜粋 室内楽編曲:根本卓也)
グラン・プラン・ジュ/フーガ/トリオ/ディアローグ/デュオ
● カンタータ・フランセーズ集 第1巻(1710)より独唱とサンフォニーのためのカンタータ第3番『オルフェ』
● ソナタ集よりソナタ第2番『ラ・フェリシテ(幸福)』
ラントマン - アレグロ - ラン - アレグロ - (ガヴォット) - (ジーグ) - ラン
レ・ゾルフェ
横町あゆみ(歌)
相川郁子(フラウト・トラヴェルソ)
佐藤駿太(ヴァイオリン)
折口未桜(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
根本卓也(チェンバロ)
録音時期:2021年1月6-8日
録音場所:東京、品川区立五反田文化センター 音楽ホール
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
5.6448MHz DSD Recording & 192kHz 24bit Editing
マイク:PureT Records current transmission microphones with Schoeps MK2H cupsules and KA40 sphere attachment 毛利忠晴(ピュアートレコーズ)、2015年作、2018年改造型
セッティング:Near coincident pair microphones
プリアンプ:PureT Records PT-CMP01 -設計・製作:毛利忠晴(ピュアートレコーズ)、2015年作、2016年改造型
ADコンバーター:Mytek Digital Brooklyn ADC
レコーダー:TASCAM DA-3000
マスタークロック:Grimm Audio CC2
DSD to PCM converter:Weiss Saracon-DSD
【レ・ゾルフェ〜プロフィール】
横町あゆみ(歌)、相川郁子(フラウト・トラヴェルソ)、佐藤駿太(ヴァイオリン)、折口未桜(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、根本卓也(チェンバロ)、上田朝子(テオルボ、この録音には不参加)の6人によるアンサンブルで、2016年にコンサート・シリーズ「“フレンチ・カンタータの時代”の音楽」を開始。以後、カンタータ・フランセーズ及びそれらと同時代に作曲されたフランスの室内楽作品とを組み合わせたプログラムで、2019年までに4回のコンサートを行っている。2020年、この録音を契機として、アンサンブルに改めて「レ・ゾルフェ」という名称を付ける。(販売元情報)