クセナキス最後のアナログ・テープ作品となった『エルの伝説』(La Legende d'Eer[1977-78])は、パリ、ポンピドゥー・センターのオープニング記念として製作された、7チャンネル音声による作品。クセナキス自身が設計した美しい曲線をもつテント内で、レーザー光線などヴィジュアル効果をふんだんに使用しておこなわれた音と光のイヴェント“La Diatopoe”において初演され、3ヶ月にわたる上演期間中には数千人の観衆が訪れたといいます。
このCDは、パリのクセナキスCCMIXスタジオのディレクター、ジェラルド・ポープが、オリジナルの7チャンネル・テープから起こしたよる新しいマスターを使用、96hkz/24bit処理により、過去のCDでは再生しきれなかった音まで引き出しています。