基本情報
内容詳細
ベルリンの中央を東西に走るウンター・デン・リンデンの大通りのあたりは、東西ドイツ統一の悲願達成を祝う群集で溢れかえっている。夜空には花火がはじけ、この世紀の大事業をなしとげた喜びは「歓喜の歌」の大合唱となってベルリンの空を震わせる。そんななかに、寄り添って歩く二人の男の姿があった。一人は痩せた長身を飛ぶような足取りで運び、もう一人はその影のようにぴったりと離れず、短い脚をちょこちょこと刻んでいる。フォンターネの生まれ変わりフォンティと秘密警察官ホーフタラーのペア。…ビスマルクとコールによる二つの「ドイツ統一」は重なり合い、崩れおちたベルリンの壁から、世紀末ドイツへの鎮魂歌が鳴り響く。百年のへだたりなんぞなんのその、ヨーロッパ大陸もひとっ飛び、時空の枠組みを自在に飛び越えて舞台は回る。ギュンター・グラスの力業が、いま、巧妙な仕掛けと罠に満ち満ちた新しい文学世界への扉を押し開く。ドイツ文学界に衝撃を走らせたグラス最新の問題作ついに完成。1999年度ノーベル文学賞受賞。
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人物・団体紹介
ギュンター・グラス
現代ドイツ最大の作家。1927年、港町ダンツィヒに生まれる。第二次大戦中、最年少兵士として召集され、戦闘に参加して負傷、米軍の捕虜となる。この体験が後に作家としての核となる。『ブリキの太鼓』『猫と鼠』『犬の年』の“ダンツィヒ三部作”で地位を確立。その後も『鈴蛙の呼び声』『蟹の横歩き』など問題作を次々
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