CD 輸入盤

ヴェネツィアの戴冠 マクリーシュ&ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ

ガブリエリ

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
6026782
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


ヴェネツィアの戴冠1595
マクリーシュ&ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ
彼らの名を一躍有名にした鮮烈なメジャー・デビュー盤が復活!


16世紀の終わりにヴェネツィアでおこなわれた共和国総統の戴冠式の音楽を再現しようと試みたマクリーシュの大傑作。荘厳でありながらもときに優しく包み込むような大編成金管サウンドと、迫力満点のサイド・ドラム隊、そして成人男性のみの声楽陣による敬虔で崇高な合唱の響きわたる美しい演奏を、優秀な録音で捉えたアルバムで、この成功により、マクリーシュの名は世界に広く知られることとなりました。
 それから22年を経た2012年は、ガブリエリ・コンソート結成30周年ということもあってか、彼らの出世作となった「ヴェネツィアの戴冠1595」を再現するコンサートが各地で開かれることとなり、新たにセッションを組んで再録音もおこのわれるなど話題にもなりましたが、1990年発売盤の衝撃力がそれによって減じることはありませんでした。そうした背景もあってか、それまで22年に渡ってレギュラー盤だったこの「ヴェネツィアの戴冠1595」は、翌2013年早々にVirgin Classicsの名盤復活ミドル・プライス・シリーズ「rediscoveries」から改めてリリースされることとなったのです。

【多彩な編成】
大規模かつ華やかな儀式を彩る音楽ということで、金管楽器が多いのが特徴。楽器編成は、コルネットが5人、ナチュラル・トランペットが12人、トロンボーンの前身であるサックバットが13人(アルト1人、テナー9人、バス3人)、ファゴットの前身であるドゥルツィアンが1人、ルネッサンス・ヴァイオリンが1人、ルネッサンス・ヴィオラが1人、ヴィオローネが1人、オルガンが4人、サイド・ドラムが4人というもので、これに、ファルセット5人、テナー6人、バリトン2人、バス3人という合唱が加わり、ほかに、ミサ進行役として、司祭(バリトン)、助祭(テナー)、副助祭(テナー)の3人の聖職者が参加しています。

【儀式の模様を再現する優秀な録音】
CDには、ガブリエリたちの音楽のほかに聖職者たちの朗唱も収められ、さらに、戴冠式の開始を告げる鐘の音や、儀式で使われる金属製の香炉「振り香炉」の音も雰囲気のあるサウンドで収録されているなど、大聖堂での厳かな雰囲気がリアルに伝わってきます。

【大聖堂での戴冠式を考証】
1595年にサン・マルコ大聖堂でおこなわれた戴冠のための儀式は、選挙によって第89代総督(ドージェ)の地位に就いたマリーノ・グリマーニ[1532-1605]のために執りおこなわれたもので、当時のさまざまな記録をもとに、マクリーシュやフランチェスコ・ファッキンらが考証を加え、実際の音として再現したというものです。

【修道院での優秀録音】
レコーディングにあたってマクリーシュが使用したのは、イギリス北部、エディンバラの南西100キロほどのところにある風光明媚な地域「ノーサンバーランド」にあるブリンクバーン修道院というところです。この修道院は、イギリスの文化遺産保護制度である「イングリッシュ・ヘリテージ」に指定されている歴史的な建造物で、響きの美しさと、周辺環境の静けさによって選ばれたものと思われます。
 実際、マイク・ポジションはよほど入念に選んだのか、複数の金管アンサンブルや打楽器部隊、合唱、司祭役達、それぞれの距離感には説得力があり、直接音と間接音のバランスも申し分がありません。質の良い残響ばかりでなく直接音のエネルギー感や重量感も大迫力で捉えられたこの名録音には、会場のクオリティの高さも大いに寄与しているようです。
 ちなみにこのレコーディングにより、ブリンクバーン修道院を大いに気に入ったマクリーシュは、5年後の1994年には「ブリンクバーン音楽祭」を開催することとなり、以後、毎年夏に実施して現在に至っています。

【ガブリエリを中心とした選曲】
アルバムをつくるにあたってマクリーシュが選んだ音楽は、ルネッサンス後期を華やかに彩った、ヴェネツィア楽派の壮麗な金管作品とミサのための複合唱を初めとする声楽曲というもので、これに聖職者たちによる単声のグレゴリオ聖歌や朗唱が挿入された形での構成となっています。
 21の楽曲のうち、18曲を占めるのはジョヴァンニ・ガブリエリ(9曲)とアンドレア・ガブリエリの二人のガブリエリ(9曲)の作品。
 ジョヴァンニ・ガブリエリ[1554-1612]は、ヴェネツィア生まれの作曲家で、叔父アンドレアの指導によりオルガンと作曲の腕を磨き、サン・マルコ大聖堂の首席オルガニストと首席作曲家を長年に渡って務めた人物。同じヴェネツィアのサン・ロッコ教会のオルガニストも務めていたジョヴァンニ・ガブリエリの作品は質量共に充実しており、ヴェネツィア楽派の頂点を築いて当時のヨーロッパにその名を広く知られるようになり、多くの他国の音楽家たちがヴェネツィアを訪れることに繋がっていきました。
 そのジョヴァンニの育ての親ともいわれる存在が、叔父のアンドレア・ガブリエリ[1533-1585]でした。アンドレアはサン・マルコ大聖堂のオルガン奏者と作曲家を長年に渡って務め、大聖堂でおこなわれた儀式のための音楽を数多く作曲、それを甥のジョヴァンニが継承・発展させています。
 2曲収録されたチェーザレ・べンディネッリ[1542-1617]は、ヴェネツィア生まれの作曲家。金管楽器の為の作品で知られています。
 1曲収録されたマグヌス・トムセン[1562-1612]はドイツ生まれで後半生はデンマークを中心に活躍した作曲家。やはり金管楽器の為の音楽で知られています。

【マクリーシュ&ガブリエリ・コンソート】
イギリスの古楽指揮者ポール・マクリーシュは、1960年ロンドンの生まれ。最初、チェロを学びますが、マンチェスター大学在学中に古楽に覚醒、1982年にガブリエリ・コンソート&プレイヤーズを結成します。
 「ガブリエリ・コンソート」は室内合唱団、「ガブリエリ・プレイヤーズ」は古楽器アンサンブルで、ガブリエリやモンテヴェルディなど、ルネッサンスとバロックの演奏活動で声望を高め、1989年にはカリッシミの作品集により、イギリスのメリディアン・レーベルよりCDデビューしています。
 そして翌1990年、ヴァージン・クラシックスからリリースされた本アルバム「ヴェネツィアの戴冠」では、荘厳な美しさに満たされた独特の空間構築が各国で話題となりました。
 その後、1993年には、モンテヴェルディやカヴァッリ、マリーニなどの作品を集めたアルバム「ヴェネツィアの晩課」が英グラモフォン賞を受賞して大きな注目を集め、2002年には、バッハの『マタイ受難曲』で、各パート1人に切りつめた合唱でさらに知名度が高まることとなります。(HMV)

【収録情報】
01. 鐘の音 [0:50]
02. G.ガブリエリ:8声のイントナツィオーネ [0:37]
03. G.ガブリエリ:12声のカンツォーナ [2:51]
04. 入祭唱 [3:04]
05. ベンディネッリ:ソナタ 333 [1:54]
06. トムセン:トッカータ 1 [1:08]
07. A.ガブリエリ:第1旋法によるイントナツィオーネ [1:01]
08. A.ガブリエリ:キリエ(5声)[1:59]
09. A.ガブリエリ:キリスト(8声)[2:07]
10. A.ガブリエリ:キリエ(12声)[3:07]
11. A.ガブリエリ:グロリア(16声)[5:10]
12. 集会祈願 [1:21]
13. G.ガブリエリ:第3旋法と第4旋法によるイントナツィオーネ [0:46]
14. 使徒書簡 [1:00]
15. G.ガブリエリ:カンツォーナ(15声)[4:16]
16. 福音書[1:52]
17. A.ガブリエリ:第7旋法によるイントナツィオーネ [1:11]
18. G.ガブリエリ:奉献唱「神の祝福(10声)」[2:55]
19. 叙唱 [2:53]
20. A.ガブリエリ:サンクトゥスとベネディクトゥス(12声)/振り香炉の音 [4:30]
21. ベンディネッリ:ファンファーレ・サラシネッタ [1:02]
22. G.ガブリエリ:ピアノとフォルテのソナタ(8声)[5:16]
23. 主の祈り [1:58]
24. G.ガブリエリ:カンツォーナ(10声)[4:18]
25. G.ガブリエリ:第5旋法によるイントナツィオーネ [0:36]
26. A.ガブリエリ:聖体拝領「おお、聖なる饗宴(5声)」[4:43]
27. 聖体拝領祈願 [1:24]
28. A.ガブリエリ:ベネディクトゥス・ドミヌス・デウス・サバオト [3:15]
29. G.ガブリエリ:モテット「すべての民よ、手を打ち鳴らせ(16声)」[4:31]

 ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ
 ポール・マクリーシュ(指揮)

 録音時期:1989年7月
 録音場所:ブリンクバーン修道院、ノーサンバーランド
 録音方式:デジタル(セッション)
 プロデューサー:ニコラス・パーカー
 エンジニア:ティム・ハンドリー

ユーザーレビュー

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まさに天上の音楽といっていい、神々しいほ...

投稿日:2015/07/31 (金)

まさに天上の音楽といっていい、神々しいほどの音の広がりと響きの豊かさを感じる演奏です。金管楽器群と解説にありますが、この演奏では古楽器のツィンク(独コルネット)やサックバットを中心に、弦楽器や声楽、オルガンを加えた色々な編成でも演奏されます。

konyach さん | 大阪府 | 不明

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