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遠い家族

カルロス・フエンテス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784773892130
ISBN 10 : 4773892137
Format
Books
Publisher
Release Date
September/1992
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • saeta

    新世界メキシコと旧世界パリを行き交う、読み応え充分な怪奇的で不気味な小説だった。この不気味な感覚は、忘れた頃にまた読みたくなりそうな気がする。

  • rinakko

    素晴らしい読み応えだった。ゴシック小説(好き!)という体裁を少々意外に思いつつ、時間と空間が複雑に錯綜しながら茫漠と広がっていく作風に、すっかり惑わされ捕りこまれた。物語全体を蔽う不穏な影と執拗な妄想、纏わりつく不気味さと怪奇性。わかり辛く読み難い箇所が幾つかあり、行きつ戻りつして読んだ。語り手である“私”は友人のブランリーから、彼が体験した異様な物語を聴かされる。旅中で知り合った考古学者とその息子、二人は町々で同姓同名者を電話帳で探すというゲームをしていた。そしてフランス人のビクトルを見付ける…。

  • Mark.jr

    フランスの老伯爵と謎めいた家族との交流を描いた小説です。終始靄のかかったような雰囲気に包まれた幻想小説ですが、著者の命題とも言えるメキシコという国とは何かというテーマもしっかりと盛り込まれています。さすがの作品です。

  • ksh

    キリスト教的パラノイアという通奏低音の上にインディオの呪術師たちの叫びが重なるような不気味な物語。語りそのものが幻惑の様に編み込まれていて、物語を追っていくのも困難ゆえに何度か投げ出しそうになる。中盤、物語が収束するどころか堰を切ったように語りは氾濫しはじめ、もはや全体像はまるで掴めなくなってしまった。理解に先行する、捉えがたい恐怖への好奇だけで読み進めた。歴史的背景などほぼわからないまま読んだが、おそらくそれを知ったところで理解の手助けどころが物語を余計に拡散させるだけであろうことは間違いない。

  • つーさま

    友人ブランリーが私(フェンテス)に語る神秘的で不気味な話―旅の先々で、自分たちと同じ名を持つ者を探す奇妙なゲームをする親子の物語。それはある意味、他者を認識することで初めて真の自己認識が可能になる、アイデンティティー追求のゲームと言える。複数の語り手によって語られ、読者は夢か現実か、あるいは非現実か現実か判別のつかない空間をさまよう。さらにそれぞれの場面が密接に関連しあうわけではなく、ただただ説明のないまま並べられ、正直戸惑った。(続)

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