異邦人 新潮文庫

カミュ / 窪田啓作

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784102114018
ISBN 10 : 4102114017
フォーマット
出版社
発行年月
1996年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,146p

内容詳細

母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の見物人が憎悪の叫びをあげて迎えてくれることだけを望む。通常の論理的な一貫性が失われている男ムルソーを主人公に、理性や人間性の不合理を追求したカミュの代表作。

(「BOOK」データベースより)

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若き日に名作として手に取った本作。最初は...

投稿日:2021/04/10 (土)

若き日に名作として手に取った本作。最初は何がおもしろいのかわかりませんでした。ただただ、むかつくだけの不条理な作品、そんな感想しか持ちませんでした。ただ、それがテーマなので仕方がないと割り切れば、文学作品としては読みどころはあるのかもしれません。

アヒル交響曲 さん | 不明 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア さん

    学生時代以来の再読。1940年に書かれた作品だが、今も十分に現代小説としての輝きを失っていない。それだけ小説としての自立性、屹立性が高いのだろう。ムルソーが引き金を引く直接の契機となった太陽の光と共に、乾燥した風や海など、アルジェリアの風土感もまた作品の固有性に寄与している。また、これまでなんとなくムルソーは主人公の名前だと思っていたのだが、それは姓であり、ついに名前が語られることはない。そうしてみると、彼の異邦性は外界に対するものであると同時に、自らの存在自体にも向けられていたということになるのだろう。

  • zero1 さん

    この作品は、多くの人が誤解しているのではないか。主人公ムルソーがしたことを思い出してほしい。被害者となる男に向かって銃を一発放った後、間を置いて四発撃っている。殺意があったということを意味している。日本ではひとり殺しても死刑にならないが、重い罰は避けられない。それを不条理というのなら、自分の家族が殺された時にも同じことを述べるのだろうか?しかも、この殺人犯は自分が人を撃って殺したことを恐れてない。恐るべき人物だ。太陽に大きな意味はない。彼がしたことを考えれば、この作品は不条理などではない。

  • ehirano1 さん

    数十年の時を経て再読。昔はサッパリわからず、ムルソー?は?何だコイツは?くらいだったのが、今ならわかる、なんとなくですけど。不条理、そう、常識と言う名の不条理、否、社会の内在的論理である不条理。これを具体化し、その不条理に抗ったのがムルソー。不条理に抗うことで不条理をより具体化(≒イメージ化)した手法は流石としか言いようがありません。本書が名作たる所以が今頃ではありますが、少しでも感じ取れたのは僥倖でした。

  • mura_海竜 さん

    物語は周囲から異質な者と見られ死刑の確定された、ムルソーを中心に進む。難しい読み物とずっと感じていたが、読んでみるとシンプルでわかりにくくはなかった。ただシンプルなだけに奥の深さを感じたし、今読んでも、学びがある。また、重くも感じない。サラマノ老人のいなくなった犬がどうなったのか、気になる。図書館本。

  • 抹茶モナカ さん

    何やら、僕自身が最近年老いて行く母親に殺意を感じる瞬間があったので、「殺人」について掘り下げたい気分になり、手にしてみました。もっと、主人公の造形が歪なのかな、と、思っていたのだけれど、古典的作品なのに非常に現代的人間像で驚きました。翻訳とは言え、乾いた文体も心地良かったです。読んでいるうちに、僕自身の今回の読書のテーマ「殺人」は本作では、その心理に迫る訳ではないのがわかったのですが、まあ、それはそれとして。真夏に読んだせいもあって、気分も小説世界に浸りました。ママンが死んだところから始まるのね。

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