わたしの名前はオクトーバー

カチャ・ベーレン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784566024809
ISBN 10 : 4566024806
フォーマット
出版社
発行年月
2024年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
260p;19

内容詳細

父親と二人、森の中で半分自給自足の生活をしてきた少女オクトーバー。自分たちが「野生」であることに誇りを持ち、巣から落ちたメンフクロウの赤ちゃんを大切に育てていた。が、11歳の誕生日に転機が訪れる。父親が大怪我を負って入院し、「母親とかいうひと」と都会で暮らすことになったのだ。フクロウも保護センターに預けなければならない。都会の暮らしに全力で反抗するオクトーバー。その中で、友だちと呼べる子に出会ったり、ロンドンでも「自然」を感じられるテムズ川に癒されたり、徐々に心がほどけていく。揺れる少女の心理が詩のような文章で繊細につづられる、2022年のカーネギー賞受賞作。

【著者紹介】
カチャ・ベーレン : イギリスの作家。大学で英語学を学び、現在は作家として、また障がいを持つアーティストを支援するメインスプリング・アーツのディレクターとしても活躍中。2020年、The Space We’re Inで、すぐれた児童書のデビュー作にあたえられるブランフォード・ボウズ賞候補に。二作目の『わたしの名前はオクトーバー』で2022年のカーネギー賞を受賞

こだまともこ : 出版社勤務を経て、児童文学の創作・翻訳にたずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • あたびー さん

    父親と森の中でほぼ自給自足の生活をするオクトーバー。森の生活に馴染めず去った母親を憎んでいる。誕生日に訪ねてきた母親から逃げようと木に登ったところ、追いかけてきた父親が気から落ちて大怪我をしてしまい、憎んでいる母親とロンドンで生活する羽目に。時々すごい癇癪を起こすのは、なにか障碍なのかな。初めて行く学校にも馴染めずにいたけど、親友が出来「泥ヒバリ(テムズ川で宝探し)」をしたりと徐々に楽しみをみつけ、母親の良い所にも目が行くように。グイグイ読まされました。

  • そらこ さん

    オクトーバーは父さんと森で暮らし、野生として生きるのが好き。ある日フクロウの赤ちゃんをみつけ育て始める。だが、11歳の誕生日、幼い頃、森を離れた母親がロンドンからやってきて、父親の命を脅かす事件が起きる。ロンドンへつれていかれたオクトーバーはかたくなな態度をとるが、少しずつ心をほぐし、視野を自分の内部から外へ広げ、父親以外の人の愛の温かさを知っていく。オクトーバーの頭の中の想像と現実がもつれたり、ぷつりときれたり、つながったりする様子が、だーっと続く言葉で表わされる。

  • 遠い日 さん

    まるで森の野生児のような10歳のオクトーバーが12歳を迎えるまでの葛藤と成長を描く。全編散文詩のような印象。修辞や形容が独特で、オクトーバーの心象をみごとに象っている。4歳の時に自分と父を置いて家を出た母を心底憎んでいる彼女が、不幸な事故からロンドンという大都会で暮らす羽目になったことで、否応なくもたらされた変化。嫌な学校に行き、嫌いな母と暮らす。それでも、全て初めての経験がオクトーバーを開いていく。物語を欲し、友だちと繋がり、ついには世界を享受する。苦悩は多かったが、家族の再生の物語でもあった。

  • Mipo さん

    一文が長いのは物語の世界に入る合図で、オクトーバーの独自の世界観でストーリーが進んでいくのがわかった。野生の自分を誇りに思い、1年に1度買い出しに行き村人に会う以外は自然の循環の中で生き、植物や星々と自分にあいだに境界がないオクトーバー。ある事故をきっかけにロンドンに住み、学校に通いはじめる。テラスハウスをサンドイッチになぞらえたり、もののたとえが秀逸なのがこの作品の特徴。父がちょっといいとこどりしているのが気になりつつ、オクトーバーがいい友だちに巡り会え、成長していくのが嬉しかった。

  • ときわ さん

    都会でしか暮らせない女と、森でしか暮らせない男。結婚して子供をもうけたことは間違いだった。どちらも一度は相手に合わせた生活をしたが、破綻した。その後の二人の行動は更に間違いだったと思う。父親と娘が森でうまく暮らしているのだから、母親が娘と会いたいのなら時々一緒に森で暮らせば良かったのに。しばらくだったら我慢できるでしょう。都会を身にまとって会いに来たりせずに。自分のせいで事故が起きたことに傷つき環境の激変に耐えようとするオクトーバーが可愛そうだった。結果オーライの物語ではあったが

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人物・団体紹介

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カチャ・ベーレン

1989年、ロンドン生まれ。大学で英語学を学び、大学院では自閉スペクトラム症の児童の行動に文章がおよぼす影響について研究した。特別支援学校や社会福祉施設で働き、2015年に発達障害を持つ人たちの芸術活動を支援する慈善団体を共同設立。20年、デビュー作『ぼくたちは宇宙のなかで』(こだまともこ訳、評論社

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