オノレ・ド・バルザック

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娼婦の栄光と悲惨 悪党ヴォートラン最後の変身 下 バルザック「人間喜劇」セレクション

オノレ・ド・バルザック

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784894342095
ISBN 10 : 489434209X
フォーマット
出版社
発行年月
2000年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,p441?872

内容詳細

『幻滅』で出会った闇の人物ヴォートランと美貌の詩人リュシアン。彼らに襲いかかる最後の運命は。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ケイ さん

    『幻滅』の時からリュシアンが好きでなかった。彼のために不幸になる人たち。全て彼が煮え切らないからだ。「もっとしっかりしなさい。ほら、腹をくくって。騙すならもっとちゃんとやれ。愛してるならこんなことをさせるな」言いたいことはたくさんある。なのにみんな甘い。読み終えてしばし考えた。きっと、とても美しい男なのだろう。男も女も惑わすほどに。だからヴォートランが見た瞬間から恋に落ちていたとしたら…、納得できる。リュシアン、あなたは美しい間に命をたったのね。

  • みつ さん

    リュシアンとヴォートランの逮捕を受け、下巻では「サラダ籠」と呼ばれる移送車に始まり、未決囚の監獄、訴訟手続きと描写・説明が延々続く。この徹底的な書き込みが、普通ではあり得ないような人物たちにリアリティを与えると、巻末の対談で触れられる。『ゴリオ爺さん』『幻滅』からこの作に至るまで、出番が少ない場合でも極めて印象的な悪役ヴォートランが、ここでは完全に主役。リュシアンの運命に涙を流し、その運命に追いやった者たちに怒りを滾らせ、警察と法曹を相手に策を巡らせひとりで立ち回る。幕切れは、いつにも増して余韻が深い。

  • ラウリスタ〜 さん

    なるほど、これは4つの連続する別々の物語を繋げた(1838-47年に時期を隔てて刊行)ものだから、こんなにブツぎれなのか。1,2分冊のメインだったエステルは死んでいるし、主人公かと思ったリュシアンも第3分冊で自殺。第4では後日譚的にヴォートランの「変身」が語られる(おまけなのだけど、正直一番読み応えはある)。第4での、犯罪者集団の分析とかは文学作品から歴史を読む人にとっては色々と参考になるだろう。全体に、劇的な場面を、かなり周到に早足で、間接的に描くことで、書き飛ばしている。死の場面が常に拍子抜けに短い。

  • saeta さん

    一気に読み終えたが、これは間違いなく傑作だ。リシュアン、エステル亡き後、ほぼ牢獄内の閉ざされた空間で展開する、あたかも心理描写劇の舞台を見ているようであった。ついに正体を表したヴォートラン、もちろん悪党ではあるがどこかニヒリズム的な印象も感じたが。しかし、最後は意外にも敵の懐に入るような驚きの結末ではあった。バルザックのこの「人間喜劇」シリーズは、折に触れてその他の作品も読んでみようと思う。

  • きりぱい さん

    『幻滅』では好きになれなかったリュシアンがひと皮むけてスタートした上巻。ヴォートランに注ぎ込まれた鉄の意志のポーズはいつまで続くのやら、神父になりきって悪事を謀るヴォートランの周到さが読みどころ。陰謀の渦中で哀れ恋にあえぐ銀行家ニュシンゲン(夫人はゴリオの次女)のラブレターも泣かせるけれど、下巻中盤のヴォートランの咆哮には本当にボロボロ泣けてくる。見るも怖ろしい顔に脱いだらヘラクレスて!不屈の魂で何度も蘇るヴォートランの悪魔性にノックアウト。したたかな駆け引きの攻防と再登場人物にも醍醐味。

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オノレ・ド・バルザック

1799‐1850。フランスの小説家。トゥール生まれ。8歳からの6年間、寄宿学校に入れられる。17歳で代訴人の事務所に見習いとして入り、パリ大学法学部に通う。このころから文学者を志し、20歳のころパリ市内の屋根裏部屋に住んで小説を執筆し始める。人間を観察し、その心理を精密に描きつつ、社会全体をも映し

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