エクルズ:歌劇『セメレー』
英国バロック期の作曲家ジョン・エクルズ(エックレス)。高名な音楽家ソロモン・エクルズの長男として生まれた彼は、幼い頃から音楽に親しみ、1693年にはドルーリー・レーン劇場の作曲家となり、その後もシェイクスピアやドライデンなどの劇音楽の作曲家として高く評価されました。後半生は悠々自適の生活を送り、多くの時間を趣味の釣りに費やしたと伝えられています。
この歌劇『セメレー』は当時人気の台本作家ウィリアム・コングリーヴの台本を用いたもので、ヘンデルも1744年、同じ題材に音楽を付けています。エクルズ作品は20世紀に至るまで演奏されることがありませんでしたが、エンシェント室内管弦楽団はこのような知られざる作品を発掘、演奏することで作品の真価を広めるために尽力しています。指揮はバーゼル・スコラ・カントルムやロンドン王立音楽アカデミーで学び、鍵盤奏者としても知られるジュリアン・パーキンス。実力派の歌手たちをまとめ、見事な音楽を紡ぎ出しています。作品の成立から台本、学術エッセイなどを網羅した200ページのブックレット(英語)も貴重です。(輸入元情報)
【収録情報】
● エクルズ:歌劇『セメレー』全曲
セメレー(カドモスの娘)…アンナ・デニス(ソプラノ)
ジュピター(神々の王)…リチャード・バークハード(バリトン)
ジュノー(神々の女王)…ヘレン・チャールストン(メゾ・ソプラノ)
アタマス(ヴィオティアの王子)…ウィリアム・ウォレス(テノール)
イーノ(セメレーの姉妹)…イーファ・ミスケリー(ソプラノ)
イリス(ジュノーの召使)…エロイーズ・ベルナール(ソプラノ)
クピド(愛の神)…ベサニー・ホラク・ハレット(ソプラノ)
ソムヌス(眠りの神)…クリストファー・フォスター(バス・バリトン)
アポロ(太陽神&予言の神)…ジョリオン・ロイ(バリトン)
カドモス(テベスの王)…ジョナサン・ブラウン(バリトン)、他
エンシェント室内管弦楽団(コンサート・マスター:ボヤン・チチッチ)
ジュリアン・パーキンス(指揮)
録音時期:2019年11月23-25&26日
録音場所:St.Jude-on-the-Hill, London, UK&Chapel of Trinity College, Cambridge, UK
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)