理由のない場所

イーユン・リー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207964
ISBN 10 : 4309207960
フォーマット
出版社
発行年月
2020年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
216p;20

内容詳細

母親の「私」と自殺してまもない16歳の息子との会話で進められる物語。著者の実体験をもとに書かれた本書からは、母親の深い悲しみが伝わり、強く心を打つ。他に類をみない秀逸な一冊。

【著者紹介】
イーユン・リー : 1972年、北京生まれ。北京大学に入学し、生物学を専攻。卒業後の1996年にアメリカに留学し、アイオワ大学大学院で免疫学を研究していたが、進路を変更し同大学院の創作科に編入。子育てをしながら英語で執筆するようになる。2005年に短編集『千年の祈り』を刊行し、フランク・オコナー国際短編賞、PEN/ヘミングウェイ賞、ガーディアン新人賞などを受賞。続いて2009年、初の長編『さすらう者たち』を発表。2010年には「ニューヨーカー」誌上で、注目の若手作家「四十歳以下の二十人」の一人に選ばれ、また「天才賞」と呼ばれるマッカーサー・フェローシップの対象者にも選ばれた。現在、プリンストン大学で創作を教えながら、執筆を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちゃちゃ さん

    物語というよりも、どこまでも平行線をたどる、現実にはあり得ない母と息子の対話。なぜなら、息子は16歳で自らの命を絶ったからだ。知的に早熟で聡明なニコライ。作家で大学でも教鞭を執る「私」。時制を超越した「言葉の世界」でなされる対話は、時に辛辣で手厳しく、時に神経質なほど言葉にこだわり、時に母親の悲嘆と絶望が滲み出る。生を与えることの痛み、与えられた生を生きる苦しさ。混沌とした言葉の連なりは、永遠に続く答えの出ない場所で、深い喪失の悲しみと対峙しながら生き抜こうと格闘する「私」の姿そのものなのかもしれない。

  • アキ さん

    つらい物語。16歳で自死した息子とこの世の母親との16章からなる対話。息子は作家である母親と口論しつつ、とりとめもなく綴られる想い。中国生まれの米国で生活する母親は辞書で言葉の語源までさかのぼり正確に使用しようとする。「わたしたちはかつてニコライに血と肉を持つ命を与えたが、私はそれをもう一度やっている。今度は言葉によって」米国生まれの彼は言葉の語源を易々と飛び越え母親に指摘する。母語でない言語に母親は戸惑っているよう。まるで目の前の息子に諭されるように。著者は個人的な事情を明かしていないが、事実らしい。

  • ヘラジカ さん

    仮想の空間で行われる自殺した息子との対話。これほど感想を書くのが難しい小説もなかなかない。そもそもこれは小説なのだろうかという疑問も湧く。愛する者を失ったリー自身が書かずにはいられなかった、生み出さずにはいられなかった作品という点では、アジェンデの『パウラ』やデラニヤガラの『波』を思い起こす。どこからどこまでがフィクションかは明かされていないらしいのだが、どちらにせよ内容が観念的すぎて入り込みにくい。この作品も「読まれる」というのは副次的なものなのかもしれない。ある意味で自伝以上にプライベートな文学作品。

  • pohcho さん

    自殺した16歳の息子と作家の母。生と死の境界を越えて対話をする二人。母にとっては第二の言語であり、息子にとっては母語である英語。単語の意味、形容詞、メタファー。言葉にこだわる二人の会話は興味深く、英語で読めたらよかったのにと思う。イーユン・リーが息子を自死で亡くして数週間後に書き始めた小説。リー自身、うつ病で二度の自殺未遂をしている。言葉にできない深い悲しみは、言葉にすることで少しは昇華できたのか。それともあとがきにあるように、作品を出すことで何かを覆い隠したかったのか。いずれにせよとてもつらい。

  • aika さん

    リー自身の経験から生れたこの物語が、同じ悲しみと苦しみを持つすべての人に寄り添ってくれることを願うばかりです。16歳で自死した息子と残された母親の生死の境を超えた会話。ふたりだけが存在するこの場所で、反抗期で口が達者な息子と、やり込められる母の、淡々とした空をつかむ言葉のやりとりに、互いの行き場のなかった思いが手繰りよせられていく。本当に伝えたくて、聞きたかったことが、言葉が不完全なために届かない。いかに言葉は、頼りなくて脆いのか。それでいて、生きることを命の底から支え、繋ぎ止めてくれるのか。

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