アーシュラ・K・ル=グウィン

人物・団体ページへ

夜の言葉 ファンタジー・SF論 岩波現代文庫

アーシュラ・K・ル=グウィン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784006021023
ISBN 10 : 400602102X
フォーマット
出版社
発行年月
2006年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,332p

内容詳細

「人間は昼の光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語るものなのです」意識下の闇の世界を旅して発見した夢の素材を言語化する―。『ゲド戦記』『闇の左手』の作者が、自らの創作の秘密を語りながら、ファンタジーとサイエンス・フィクションの本質に鋭く迫ったエッセイ集。

目次 : モンダスに住む/ みつめる眼/ 夢は自らを語る/ エルフランドからポキープシへ/ アメリカ人はなぜ竜がこわいか/ 子どもと影と/ SFにおける神話と元型/ 性は必要か?/ エスケープ・ルート/ アメリカSFと他者/ 石斧とジャコウウシ/ 魂のなかのスターリン/ SFとミセス・ブラウン/ 書くということ/ 宇宙論のすすめ

【著者紹介】
アーシュラ・K・ル=グウィン : 1929年アメリカ合衆国バークレー生まれ。ラドクリフ大学とコロンビア大学で、フランス及びイタリアのルネッサンス期文学を専攻。作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • roughfractus02 さん

    「王様は裸だ」と言う子供は真実と事実を分ける力がある。誰もが確認できる事実(fact)は虚構(fiction)と混同されやすいのだ。両者はfacere(作る)の派生形なのだから(「裸の王様」では大人たちが事実と虚構を混同していた)。一方真実は個々の内にあり確認可能な事実とは違う。それゆえ真実を見つけ出す役割は芸術に託され、芸術家は自らの想像力と文体でその時空を作り続ける、と著者はいう。著者の作品が夢や詩を多用するように見えるのは、白昼の下に晒される事実より夜に紛れる真実へ物語の言葉たちが向かうからだろう。

  • isfahan さん

    「子供は自分自身の影になら向かっていくことができ……それに道案内させたりすることを学べるでしょう。そして大人になり……世のなかに行われている悪に直面しなければならなくなっても絶望して気力を失ったり、自分の眼にしているものを否定することの少ない人間になるでしょう。……全ての終わりに待ち受けている最後の影に直面するときにも」。ル・グウィンの語るファンタジーの力。ファンタジーを書き読むことで直面する内面の影との対決と融和。それは現実で直面する影と戦う時にこそ力を発揮する。私でもまだ間に合うはずと思いたい。

  • 植岡藍 さん

    創作論としてとても面白く読んだ。「闇の左手」の副読本にも。問題意識や問いが世界を作っていくのだと改めて思った。これからも折にふれて読み返したい1冊。

  • Shin さん

    ル=グウィンのエッセイを読むのは二冊目、彼女の指摘あるいは議論はファンタジーをただのヤングアダルトの退屈を紛らわせるものから、人間探求にもっとも適している表現法へと高めてくれる。準創造世界は計画するものではなく発見するもの、ファンタジーは真の善を語ることができるものであること、ファンタジー作家は自己の無意識世界を探求しなければ本物の神話は語れないということなどetc....。目から鱗のファンタジー論でした。とても教えられます。

  • ほたぴょん さん

    womanに対するman、SF-novelに対するnovelと、「一般」に対するル=グウィンの処しかたがよくわかる。SFにおいて人間は描けるかを問う「SFとミセス・ブラウン」、トールキンの「指輪物語」との出会いに遡ってファンタジー、SFと自らとの関わりを回想する「モンダスに住む」など、自身の問いにYesと明快に答え続ける姿勢とともに印象に残る。ラリー・ニーヴンも好きな僕としてはル=グウィンの答えが唯一解じゃないぜと思うこともないではないが、しかしともあれ良い一冊。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

アーシュラ・K・ル=グウィン

1929年カリフォルニア州生まれ。コロンビア大学などで、ルネサンス期のフランス文学・イタリア文学を専攻。1969年に長篇『闇の左手』でヒューゴー、ネピュラ両賞を受賞し、高い評価を得る

プロフィール詳細へ

アーシュラ・K・ル=グウィンに関連するトピックス

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品