アーサー・マッケン

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白魔 光文社古典新訳文庫

アーサー・マッケン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334751760
ISBN 10 : 4334751768
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,292p

商品説明

緑色の手帳に残された少女の手記。彼女は迷い込んだ森のなかで「白い人」に魅せられ、導かれて……。(「白魔」)
平凡な毎日を送るロンドンの銀行員にウェールズの田舎の記憶が甦り、やがて“本当の自分”に覚醒していく。(「生活のかけら」)魔の世界を幻視する、珠玉の幻想怪奇短編!

内容詳細

緑色の手帳に残された少女の手記。彼女は迷い込んだ森のなかで「白い人」に魅せられ、導かれて…(「白魔」)。平凡な毎日を送るロンドンの銀行員にウェールズの田舎の記憶が甦り、やがて“本当の自分”に覚醒していく(「生活のかけら」)。魔の世界を幻視する、珠玉の幻想怪奇短編。

【著者紹介】
アーサー・マッケン : 1863‐1947。イギリスの小説家。ウェールズの田舎の村で牧師の家に生まれる。医師の試験を受けるが失敗。18歳で文筆家を志しロンドンへ上京、家庭教師や出版社の仕事をしながら貧しい生活を送る。妻となるアメリア・ホッグと出会い、その紹介でオカルト研究家のA・E・ウェイトなどと知り合う。このころから代表作となる小説を執筆し始めるが、文壇からは酷評を受ける。1899年、アメリアが亡くなると絶望から黒魔術や劇団活動へ傾倒していく。1920年代にアメリカから再評価の気運が高まるが、1947年に亡くなるまでのほとんどの人生を不遇のうちに送った

南條竹則 : 東京生まれ。小説『酒仙』で第5回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • takaichiro さん

    マッケンのキリスト教的なオカルト小説?巻末の解説がないとただ不思議な渦がぐるぐる回っている文書と思えてしまう。例えると映像化されたツインピークスをはじめてみた時の様な感覚。薄気味悪い。でも微かに神秘的な空気が漂う感じもある。ロジックではっきり理解できないのに感覚的に魅了される。日本のホラーはどうしてもジメジメした感じが残る。本書は西欧中世のキリスト画に偶にある怖い絵に目を奪われ、シッカリ押さえつけられる様な、強いざわざわ感が伝わってきました。西欧オカルト、しかも古典。結構面白い分野かも。

  • 優希 さん

    ミステリアスな雰囲気が漂う美しい幻想の世界が広がっていました。「白い人」に魅せられ、導かれていく『白魔』は描写に次ぐ描写の中で、少女が徐々に違う方向へ行き、異なる世界の虜になる雰囲気に鳥肌が立ちました。人が奇妙な変化を遂げていくのが怖かったのでしょう。『生活のかけら』も記憶の甦りにより、本当の自分に覚醒していく姿に背筋が凍りそうになりました。魔の世界を幻視するような怪奇の世界は恐ろしさをたたえていますが美しさがあると思います。

  • あたびー さん

    #日本怪奇幻想読者クラブ マッケンの中・短編集。平井さん以外のマッケンは初読み。ウェールズの森や谷、鬱蒼とした木々に囲われた川の流れ、そういったものの草いきれの様な濃厚な空気を嗅ぎながら読む物語。「白魔」は善と悪の定義についての前ふりに続き、ある少女が幼時からの記憶や経験を書き綴った手帳の内容に移る。乳母(乳をくれたというよりnanny?)の語る太古からの言い伝えや伝説の洗礼を受け長ずるに従いそっちの世界に踏み込んでいく…普通歳を重ねると遠ざかる世界に益々近づいていくというのが怪しく美しい。

  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw さん

    『生活のかけら』を再読です。南米のコルタサル的な、あるいは「奇妙な味」的な先駆作品を探すと意外な事にマッケンのこの作品に当たるという不思議さ。ポー、ラヴクラフト、スミスあたりが徹底したロマン主義の流れを組んでるのに対し、マッケンはホラーでもリアリズムや表現主義も書ける器用な作家で、この『生活のかけら』が化学変化を起こした感じがありますね〜。散文詩の耽美幻想も上手いですが、作風に幅があるので面白いですね。

  • おにく さん

    表題作の「白魔」は、残された少女の手記による、乳母から教わったウェールズの土着信仰の話で、サバトやまじないの話を思い出しながら歩く彼女にとって森は精霊のいる神秘の世界に映り、彼女はそこで“白い人”と出会います。現実と幻想が混在した幻想的な作品。「生活のかけら」は夫婦のつつましい日常から、夫が祖先のルーツに目覚め、徐々に日常生活を侵食して行くという。文章中で日常の生活から急に幼少の記憶へと切り替わる美しい文章は読みづらいさを感じますが、心の奥底を覗き見る描写は、怪異など無くとも背筋が寒くなる思いでした。

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