アン・フィリッパ・ピアス

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まぼろしの小さい犬

アン・フィリッパ・ピアス

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784001155068
ISBN 10 : 4001155060
フォーマット
出版社
発行年月
1989年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
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22cm,241p

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読書メーターレビュー

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  • キュア さん

    おじいさんは誕生日に犬をくれると約束した。でもベンのもとに届いたのは、刺繍された犬の絵だった。がっかりしたベンは、想像のなかで犬を飼いはじめる…。ベンとの約束をおじいさんが「ごまかして」しまったことや、口では許しながら、気持ちの方はどんどん犬に傾いていくベンの様子など、あるがままを丁寧に描いていて、どの登場人物にも共感できた。ラストに、ベンが想像の犬への想いを断ち、失望した現実の犬に愛情を覚えるシーンでは特にベンを愛しく感じた。こどもの領域に無闇に踏み込まない大人たちも良かった。「リアリズムの傑作」。

  • 後藤 さん

    ベンは心の中に自分だけの犬を飼うようになった。目を瞑ると自分の犬がいる。ベンはだんだんこの犬に夢中になって、一日中、歩いている時でも目を瞑って犬と過ごすようになる。目を開けていたって現実は退屈で何も面白いものはない。ベンがだんだん空想の中に引きずり込まれていく描写がおもしろい。ベンの気持ちは、すごくよくわかる気がする。最後に、現実で犬が飼えるようになって喜ぶベンだが、自分の心の中の犬とあまりにも違うので初めは受け入れられなかった。ベンは心の中の犬を捨てることで現実の犬を受け入られるようになる。

  • hamham さん

    人生はパーフェクトではない。欲しいものが手に入る人もいるし、手に入らない人もいる。どうして自分は手に入らないんだと嘆いたところで誰も与えてはくれず、手元に来たもので満足するしかない。自分の人生は完璧ではないと悟り、妥協を覚える、それもまた大人になる一歩なのかもしれません。読んだ者の心に苦い傷跡を残すのが名児童文学ならば、間違いなく傑作。

  • 鮎 さん

    全編を覆う主人公ベンの寂しさは、少年だけど哀愁と言いたいくらい。ベンは家族の中で孤立してしまうけど、それ自体は誰のことも責められない。姉弟たちに悪意はなく、母親もベンの様子に注意を払っている。でも犯人がいないからこそ手に負えないんだよね。自分だけの味方で理解者になる犬を欲しがるベンの気持ちは、本人が自覚している以上に切実なものだったように思う。ベンが幻の犬を見始めたとき漂い始めた危険な予感は、心ではなく事故という現実で結果を見るけど、それによってあのラストシーンが導かれるのかと思うと少し皮肉な気もする。

  • ほたぴん さん

    すごくよかった。犬のにおいやあたたかさや重たさが伝わってくる。ベンの心の動きがリアル。特に頭の中で一緒にいたチキチトと現実のチキチト・ブラウンがかけ離れてしまったショックは子どもにはよくあることと思う。子犬ってちょっと見ない間に劇的に成長してしまうからなおさら。最後のベンの受け入れ方も納得。

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