アンドリュー・マカフィー

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MORE from LESS 資本主義は脱物質化する

アンドリュー・マカフィー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784532176884
ISBN 10 : 4532176883
フォーマット
発行年月
2020年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
372p;19

内容詳細

「経済成長は資源消費量を増やす」「社会が豊かになれば、自然を壊す」―人間が繁栄すればするほど、天然資源は枯渇し食糧生産は限界を迎えるという予想が、無批判に信じられてきた。だが実際には、予想と正反対のことが起きた。もはや人類と自然界のトレードオフの関係は終わった。資本主義は発展しつづけ、世界中に勢力を拡大しつづけているが、同時にテクノロジーが資源を使わない方向に進歩した。人類は多様なデジタル技術を開発し、消費の脱物質化を実現させた。デジタル技術の進歩により、物理的なモノが、デジタルのビットに取って代わられた。かつて複数機器を必要とした作業は、いまやスマホひとつで事足りる。地球から取り出す資源は減少している。人類は経済成長と資源消費量を切り離すことに成功し、経済の脱物質化へと舵を切った。このすばらしい現象について、なぜそれが可能となったのかを解き明かし、どんな可能性を秘めているのかを記していこう。テクノロジーの進歩、資本主義、市民の自覚、反応する政府―“希望の四騎士”が揃えば人間と自然の両方が、よりよい状況となる。この先の人類が繁栄しつづける道がここにある。

目次 : マルサス主義者の黄金時代/ 人類が地球を支配した工業化時代/ 工業化が犯した過ち/ アースデイと問題提起/ 脱物質化というサプライズ/ なぜリサイクルや消費抑制は失敗するか/ 何が脱物質化を引き起こすのか―市場と驚異/ アダム・スミスによれば―資本主義についての考察/ さらに必要なのは―人々、そして政策/ “希望の四騎士”が世界を駆け巡る/ どんどんよくなる/ 集中化/ 絆の喪失と分断/ この先にある未来へ/ 賢明な介入/ 未来の地球

【著者紹介】
アンドリュー・マカフィー : マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院首席リサーチ・サイエンティスト。MITデジタル経済イニシアティブの共同創設者兼共同ディレクター。デジタル技術がどう世界を変えるのかを研究している。フォーリン・アフェアーズ誌、ハーバード・ビジネス・レビュー誌、エコノミスト誌、ウォール・ストリート・ジャーナル紙などに寄稿するほか、世界経済フォーラム、TEDなどにも登壇している。MITとハーバード大学にて複数の学位を取得。マサチューセッツ州ケンブリッジ在住

小川敏子 : 翻訳家。東京生まれ、慶應義塾大学文学部英文学科卒業。小説からノンフィクションまで幅広いジャンルで活躍。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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ファクトフルネスに似た肯定的な未来への提...

投稿日:2021/06/16 (水)

ファクトフルネスに似た肯定的な未来への提言の本。時代が進むほど、資源の消費は減っているし、都市化によってより効率的な生活が出来るようになっているという。悲観主義的なトンデモ本より、こういう本の方が有難い。

kam さん | 大阪府 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • にしがき さん

    👍👍👍 『Factfulness』と同様に、問題はあるが状況は良くなっていることを示し、なぜそうなっているかを説明する。要因は、資本主義、テクノロジー、反応する政府、市民の自覚。資本主義とテクノロジーにより、人は より少ない資源からより多くを得られるようになっている (タイトルはここから)。ただ、それでは問題(環境問題や社会の分断)は解決しないため、政府や市民の介入が必要。 環境問題については解決策が提案されているが、社会の分断(社会関係資本の減少)への具体策がないのが残念。そこが気になるのに・・・

  • まいこ さん

    アトムからビットへ、今起きていることがすごくわかりやすく解説されていた。かつて紙に印刷してガソリンを使って運んでいた情報が、今は手のひらサイズのスマホで得られるように、同じ成果を得るのに必要な資源が少量で済む社会になってきている。アメリカでは紙や建材や水等の、使用量も廃棄量も2000年前後をピークに減少に転じていて、流れを駆動するのはコスト削減で競争する資本主義とテクノロジー、市民の意識と反応する政府という。一方で分断や孤立が進み絶望死も増えている。原材料だけでなく労働というインプットも少量で済むように

  • ta_chanko さん

    ファクトフルネスにも似た、楽観的で希望に満ちた文明論。希望の四騎士@テクノロジーの進歩A資本主義B反応する政府C市民の自覚により、脱物質化がすすみ、少量の資源から多量の生産が可能になり、地球環境に優しい文明を築いていける。懸念すべきことは絆の喪失と社会の分断。勝者総取りや格差拡大、エレファント・カーブに陥らず、いかに公平な社会を築いていけるかがポイント。きっとできる。問題を抱えながらも、世界は良くなる。

  • M さん

    原著のタイトルはMORE from LESSなので、脱物質化というのは資本主義の英語の認知メカニズムが影響し、それを日本語話者にとって、相対的な観点から映しだされたものにすぎないのではないか。内容としても、個人的にはアメリカはキリスト教における最後の教会の役割として、ある種の土地と国民の神格化が資本主義の繁栄によって裏付けられていた過去が、現在のアメリカの経済覇権の揺らぎと自然環境問題によって国土と国民がその神話のようなものを失ったことによって生まれた、新たな物語にすぎないのではないかという疑念が拭えない

  • 朝ですよね さん

    マルサスの悲観論的な予測は産業革命ぐらいまでは当たっていた。それを変えたのはテクノロジーであり、テクノロジーを進歩させたのは資本主義である。いわゆる負の外部性も市民・政府の力で改善が進んでいる。かつては成長した分だけ資源を消費していたが、1980年頃から資源消費は頭打ちになっている。少ない資源で成長する「脱物質化」が進んでいる。"経済成長をうながしたり、負の外部性に対処するための戦略はさかんに開発されている。だが分断の増加と社会関係資本の減少に関しては、そういう状況にない。(p315)"

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