これはばななさんのお話だけど、人生の先を行く先輩のお話でもある。身内との別れや子離れ親離れ。ばななさんと一緒に寝ていた息子さんが4年生でひとりで寝るようになったお話はもうダメ、涙腺崩壊しました。ただただお母さんだけであれた宝物のような時間はもう戻ってこない…わたしも今しかないお母さんという役割をめいいっぱい味わって、いつかまた自分の人生を歩いていかないとなぁ

初めて読んだよしもとばなな作品。冒頭からぐっと物語の世界に引きこまれました。不思議な空気感の漂う作品。どこが良いとかではなく、何度も読み返してしまう作品です。

なんくるないって、どうにかなるさってこと。沖縄の方言みたいです。 不慮の事故で逝った人との思い出の料理の話、離婚して旅だった沖縄でまっすぐな男の子に出会う話など4つの物語の短編集。 沖縄が舞台のせいか、登場する人たちがなんだか皆のびのびして、生成りの姿を見せてくれています。 それだからこそ、悲しみや楽しさがダイレクトに主人公から伝わっていて、読んでいる僕は、泣いたり笑ったりしてしまう。 大事な本です、今でも。もちろん読んだ当時から。

よしもとばななさんのエッセイ、雑誌の連載をまとめたものらしいです。 あとがきによれば、ものすごく失恋からはじまり、妊娠に終わる、そんな時期だったみたい。だから人の愛おしさやきれいな場所の大切さがちゃんと書かれているんだろうな。 中でも「兆しというもの」が好きです。本屋さんでみつけたら、この章を立ち読みして気に入ってくれたら、買ってみてください

著書の中で作者のばななさんは、大好きな下北沢が、変わりゆく様を嘆いていましたが、私はそれよりももう少し最近のシモキタのことしか知らないので、ばななさんの知っているシモキタすら、うらやましくて仕方ありませんでした。シモキタに行ったことが無い人でも十分楽しめる1冊。

ついつい忙しさにかまけて、機械的に食べ物を口の中に入れてしまう…そんな時こそあえて読みたい1冊。自分の心も身体も人生も、自分が食べたものから紡ぎだされるということを改めて痛感させられました。さて！今日、何食べようか…。

爽やかな物語なのですが、初めて読んだ時、声を上げて泣いてしまったのを覚えています。後日談もあるのですが可愛らしいお話です。

哀しい予感を抱きながら美しい叔母を探す旅。よしもとばなな初期の作品はどこかひんやりとした読み応えがあって好きです。

｢これが書けたから小説家になってよかったと思います｣とまでご本人が語った名作。短編集なのもあり、ぐんぐん読めます。

中学生の頃、母が初めてプレゼントしてくれた本です。装丁の華やかさや美しさに見惚れながらページを開き読み始めるとすぐに心を奪われました。自分が漠然と心に思っていたことが、言葉になっている！と衝撃を受けてあっという間に読み終わり、今に至るまで大事な作品です。