賢治先生 河出文庫

長野まゆみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309407074
ISBN 10 : 4309407072
フォーマット
出版社
発行年月
2003年12月
日本
追加情報
:
15cm,149p

内容詳細

少年たちを乗せた汽車は、ひたすら闇のなかを疾ります…ケンタウリ祭の晩に汽車に乗ったジョヴァンナとカンパネッラ。大切な人を探す旅の途中で二人と同じ席に乗り合わせた賢治。賢治と少年たちの蒼白い銀河交流の行方は。

【著者紹介】
長野まゆみ : 東京都生まれ。女子美術大学卒業。デザイナーを経て、『少年アリス』で第二五回文芸賞受賞。独自の作風で熱狂的に支持され続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mii22. さん

    【娘の本棚】長野まゆみが気に入ったのならと、宮沢賢治が好きな娘がこの本を貸してくれた。賢治先生が汽車で出会った少年、カムパネッラとジョヴァンナとの交流、車内で出会った人々とのひとときのふれあいは、ゴトゴトと揺れに身を任せ夢現を行ったり来たりして汽車で旅をするよう。その境界がぼやけるような曖昧な世界に心地よさを感じながらも、しだいに物哀しさを感じてゆく。これを読んだら「銀河鉄道の夜」のカムパネルラやジョバンニに会いたくなる。

  • rico さん

    闇の中を進む汽車に乗った賢治先生。乗り合わせた少年たちはどこか小悪魔的で、賢治先生を振り回す。私の知ってる 銀河鉄道の少年たちはもっと物静かで、生真面目な感じだったけど。幻想的な光景、漂う死の影、やはりこれは「銀河鉄道」。凍玻璃の夜。美しく透明な言葉が溢れる。どこからか汽笛が聞こえてくるような気がします。

  • へくとぱすかる さん

    物語というより、ひとつの長い詩、ことばの織物を楽しんだという読後感。ジョヴァンナが、女の子のような話し方をする少年という設定がおもしろい。長野作品に出てくる少年は、たいてい現実の少年よりも少女っぽいという印象があるが、それが大きく前面に出ているようだ。第四章だけ単独で発表されたらしいが、この章は特に「銀河鉄道の夜」のパスティーシュとしての側面が強く感じられる。作中に多数の詩がちりばめられ、宮澤賢治のようで、長野まゆみのようでもある、ふしぎな雰囲気を醸し出している。ちょうど夏目漱石に対する水村美苗のような。

  • あんこ さん

    読了後、頭がぽーっとする。イーハトーヴ生まれのわたしにとっては宮澤賢治は小さい頃からずっと記憶の片隅に存在している。そして宮澤賢治の世界同様、長野さんの描く世界もまたその圧倒的な言語力だけで満足してしまう。現実にはない洒落た名前の食べ物や小物類の名称はとても美しく、想像するだけでうっとりとさせられる。ノスタルジーなこちらの作品は長い詩を読んでいるようで、とても美しかった。そして、掴みどころのない哀しみも溢れているように思う。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    「銀河鉄道の夜」をベースにした喪失の哀しみとその先にあるものを綴ったメルヘン。最愛の妹を亡くした宮澤賢治氏は彼女への哀悼の意を込めて「銀河鉄道の夜」を執筆したといいます。銀河鉄道に乗り込んだ賢治先生は自身の作品の登場人物に似ていて子供らしい小賢しさのあるカンパネッラと出逢う。彼についていった女言葉で喋るジョヴァンナとカンパネッラのやり取りや取り残されてしまったザネルリと賢治先生の対話になぜか泣きそうになります。

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人物・団体紹介

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長野まゆみ

東京生れ。1988年『少年アリス』で文藝賞受賞。2015年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞受賞

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