幼年

福永武彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309401041
ISBN 10 : 430940104X
フォーマット
出版社
発行年月
1985年04月
日本
追加情報
:
191p;15

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読書メーターレビュー

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  • 空箱零士 さん

    ★★★★ 内なるものの根源を求めるイノセントな詩情。私から子供へと潜行し記憶や夢を巡る。在りし日の風景を巡り根源をたどる。恐らく重要なのは喪失感だ。現在の喪失感の在処を過去に求め、そこに自らの根源を見出し喪失を目撃する。その喪失から見出されるのはかつて自らに存在した純正だ。福永作品はそのような喪失の立場から純正を郷愁する感覚に特徴があるだろう。そうした作家の「文学の核心」に『幼年』があがるのは必然だろう。『幼年』はその感覚を最も純粋に書いている作品だ。根源の感覚のみがあり具体がない。故に根源を探し求める。

  • jansenist さん

    人称の変化とともに、文章の途中であっても強引に改行していくという手法で現在と過去とを効果的に書き分けているように思え、それはノスタルジックな感情を読者に呼び起こす。

  • 藤村 さん

    「幼年」は再読。

  • 半朱 さん

    まだ「草の花」しか読まないうちにこれを読んでしまったのは、多少勿体なかったかもしれない。このノスタルジックな感覚は、福永作品の核となるものなのだろう。表題作の「幼年」と「伝説」が良かった。

  • 寛理 さん

    大岡昇平は『幼年』を書くとき、すでに『幼年』を書いていた福永武彦に電話して同題で発表する許可を取った。

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人物・団体紹介

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福永武彦

1918年福岡県生まれ。東京帝国大学卒。72年『死の島』が第4回日本文学大賞を受賞。ミステリに造詣が深い。79年没

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