スピンク日記 講談社文庫

町田康

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784062778183
ISBN 10 : 4062778181
フォーマット
出版社
発行年月
2014年04月
日本
追加情報
:
256p;15

内容詳細

私はスピンクといいます。プードルです。小説家の主人・ポチや美徴さん、キューティー・セバスチャンやたくさんの猫たちと一緒に暮らしています。「犯人だー」と叫んで一緒に駆け回り、安物買いの暖房器具で寒い思いをし、ときに「文学の鬼になる」と言い出す主人と私たちの楽しい毎日について申し上げます。

目次 : 私自身のこと/ 主人・ポチのこと/ キューティー・セバスチャンのこと/ お留守番/ キューティーが病院へ行く/ キューティーの悲惨な状態/ ポチの利己主義/ 蒸米コージー君来訪/ スダチマルダシホール/ 主人の敗亡と私の反省〔ほか〕

【著者紹介】
町田康 : 作家・パンク歌手。1962年大阪府生まれ。高校時代からバンド活動を始め、’81年にパンクバンド「INU」を結成、『メシ喰うな』でレコードデビュー。’92年に処女詩集『供花』刊行。’96年に発表した処女小説「くっすん大黒」で野間文芸新人賞、ドゥマゴ文学賞を受賞。2000年「きれぎれ」で芥川賞、’01年『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、’02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、’05年『告白』で谷崎潤一郎賞、’08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • naoっぴ さん

    町田康氏の家で暮らすスタンダードプードル・スピンクが書いた(!?)日記。どうにも頼りない主人の町田氏を「ポチ」と呼び、一緒に泥棒遊びをしたりレスリングごっこでドガジャガしたりガジガジ噛んだり。そんな楽しい毎日の出来事に心がほっこり温かくなります。途中から家族に仲間入りをした兄弟・キューティーセバスチャンの話には胸が塞がれる気持ちになったけれど、幸せになれて本当に良かった。文中にたびたびはさまれる写真が、でっかくてモフモフで可愛い♡ 犬と人の愛情いっぱいの生活に癒されました。

  • めしいらず さん

    スピンク(プードル1)の目を通して語られる、主人・ポチ(マーチダ氏)と美徴さん(奥さま)、盟友たるキューティー・セバスチャン(プードル2)、マーチダ氏支持者にはお馴染みの猫たち(気配だけの友情出演)との愉快極まる日々。気まぐれで素っ気ない猫と違って直情的だから、心の中、感情の機微は筒抜けだ。いつでも主人にまとわりつき、構ってよぉと袖を噛んでは頭をブリブリ、気遣わしげに上目遣いで見上げてくるツブらな瞳の可愛らしさ。失敗ばかり(特に暖房の話!)の主人を憐れみ、そして慈しむ。この本のヒーリング効果は半端ないぞ!

  • アッシュ姉 さん

    はじめましての作家さん。長らく探して見つからず、オンラインでお取り寄せ。犬目線で語られる飼い主との日常。しもた。これ苦手なやつでした。漫画でも実写でも動物が喋り出すとむずむずするのに、なんで読みたいと思ったのか今となっては謎である。数十ページで挫折。ごめんなさい。私が悪うございます。可愛い写真だけすべて拝見して、もふもふ癒されました。

  • ユメ さん

    私はプードルのスピンク。主人・ポチと美徴さんとキューティー・セバスチャンと一緒に暮らしています。愛犬スピンクの目線から町田家の日々を綴った日記。町田さんのことを「前世は犬だったから」(プードルには人の前世が見えるらしい!)という理由でポチと名付け、一応遠慮して主人・ポチと呼ぶスピンクの日記は、かの有名な名前のない猫の物語へのオマージュのよう。野暮を承知で言えばこの本はもちろん町田さんが執筆しているわけで、プードルの心の機微と犬の目から見た自身の偏屈ぶりをスピンクに語らせる巧みさに脱帽する。

  • saga さん

    著者の猫エッセイが良かったので本書も購入。犬・スピンクの視点で描かれる日常なのだが、よくここまで主人・ポチを第三者目線で書けるものだ。本当にスピンクの気持ちを理解しているようで、何の違和感もない。キューティーも写真を見ていくと、美徴さんのお蔭で健常に成長したようで安心した。生体販売の中に潜む悪徳業者の問題は、もっと語られても良いと思う。町田家は猫と犬とは交流しないで育てているんだね。ちょっと残念。本書では猫は完全な脇役で、二階でがすん、どすんと音をさせる場面のみ。

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人物・団体紹介

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町田康

1981年、パンクロック・バンド、INUのヴォーカリストとしてデビュー。 同バンド解散後、石井聰互監督の『爆裂都市 BURST CITY』に出演するなど個性派俳優としても活動。 1996年には処女小説『くっすん大黒』で文壇デビュー、2000年には『きれぎれ』で第123回芥川賞を受賞した。

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