静かなる大恐慌 集英社新書

柴山桂太

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087206586
ISBN 10 : 4087206580
フォーマット
出版社
発行年月
2012年09月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
221p 18cm

内容詳細

世界は「静かなる大恐慌」に突入した。危機的なのは経済だけではない。国際政治は、一九二九年の世界大恐慌をはさんだ、ふたつの世界大戦の時代と同じコースを歩み始めた。グローバル化が必然的に招く、社会の不安定化と経済の脆弱化。これに耐えるシステムは、通説とは逆に「大きな政府」の復活しかない、という歴史の趨勢に我々は逆らうことはできないのだ。このグローバル化の行きづまり、急反転というショックを日本はいかに生き抜くか。経済思想、国際関係論、政治・経済史の知見を総動員して、新進気鋭の思想家が危機の本質と明日の世界を精緻に描き出す。

目次 : 第1章 「静かなる大恐慌」に突入した/ 第2章 グローバル化は平和と繁栄をもたらすのか?/ 第3章 経済戦争のはてに/ 第4章 行きすぎたグローバル化が連れてくる保護主義/ 第5章 国家と資本主義、その不可分の関係/ 第6章 日本経済の病理を診断する/ 第7章 恐慌以降の世界を生き抜く

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    グローバル経済に悲観的な議論がなされている。最終章で脱グローバル化を進めるべきという見解が示されるが、それは難しい状況になっていることは間違いない。個人的には、バブル期のような激しいプラス成長は見込めなくてもいいのではないか(社会構造が変わったんだし)と思っています。

  • アベシ さん

    2012年の本である。それから8年世界は新型コロナウイルスの影響もあり、着々とその歩を進めているかのようである。欧米の新自由主義と中国、ロシアの国家資本主義によるグローバリズムの台頭。バブルの成長と崩壊による、通貨切下げ競争は各国を保護主義に駆り立て、反グローバリズムが勢いを増しそうな状況である。グローバル化の帰結として自由貿易と国内政治の軋轢からグルーバル化は必然的に大きな政府になると言われている。世界経済の安定のためには、各国が内需を増やしグローバル・インバランスの是正を進めることが重要だ。

  • 壱萬弐仟縁 さん

    2度のグローバル化の共通点:輸出中心の新興国が急激に台頭、ショック時大打撃受けるのも新興国(62頁)。国民を幸福にしない重商主義ではなく(重症になる前に)、富を分散することが国民統合につながり、強い国家をつくる(93頁)。目指すべきは国家資本主義ではなく、国民資本主義(107頁)。重要なのは、危機が起こるたびに規模が大きくなっているという点(136頁)。ミンスキー・モメント:バブルが弾ける瞬間(145頁)。これがわかれば誰も苦労しない。

  • hk さん

    何度読んでも示唆のある書籍。今回の読書では次の2つのイシューがすこぶる腹落ちした。…「ジャスミン革命は反権威主義政権の皮を被ってはいるが、じつのところ反米・反市場経済運動としての色彩が強い」「地方出身宰相の田中角栄が志向した国内分業・国民経済路線を、神奈川県出身宰相の小泉純一郎が輸出主導・格差容認路線に軌道修正した。そしてこの文脈で、都市部に票田をもち、地方切り離し政策を掲げる維新の会&希望の党が支持を集め始めたのだ」…中間層以下がグローバル化を支持するという怪奇現象の正体を知りたくば本書は必読であろう。

  • hk さん

    2012年に上梓された本書でなされている問いかけの1つは次のようなものだ。「グローバル化が進展すると福祉国家(大きな政府)が必要とされるが、読者諸氏は果たして福祉国家などという寂しい社会を望むのか?そしてグローバル資本主義社会においては国家が資本から徴税するのは困難になる。ではどうやって財政難の中で福祉国家を維持するための財源を獲得するのか?グローバル化の進展にはこのように問題点が山積みである。だから『グローバル化に制約を加える』という選択肢も一考に値するのではないか?」 

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