物語オーストリアの歴史 中欧「いにしえの大国」の千年 中公新書

山之内克子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784121025463
ISBN 10 : 4121025466
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
452p;18

内容詳細

ローマ帝国の“前線基地”を源流とするオーストリア。神聖ローマ皇帝としてヨーロッパに君臨したハプスブルク家、モーツァルトやウィーン世紀末芸術など華やかな歴史に彩られる一方、オスマントルコの侵攻、第一次世界大戦敗北後の帝国解体、ナチスドイツによる併呑、連合国軍による分割統治といった苦難も重ねてきた。首都ウィーンだけでなく、ザルツブルク、ティロルなど魅力溢れる九つの州からたどる、一千年の物語。

目次 : 第1章 ニーダーエスタライヒ―「世界帝国」発祥の地/ 第2章 ブルゲンラント―幅三五キロメートルの「国境線」/ 第3章 シュタイアーマルク―オーストリアの「緑の心臓」/ 第4章 オーバーエスタライヒ―「アルプスの国」の原風景/ 第5章 ケルンテン―リゾート文化と右翼政治の狭間で/ 第6章 ザルツブルク―大司教たちの夢の跡/ 第7章 ティロル―翼をもがれたオーストリアの鷲/ 第8章 フォアアールベルク―西方への架け橋/ 第9章 ウィーン―異文化が交叉するミクロコスモス

【著者紹介】
山之内克子 : 1963年(昭和38年)、愛媛県に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業。同大学大学院文学研究科修士課程修了。ウィーン大学精神科学部経済社会史学科博士課程修了(Ph.D.)。現在、神戸市外国語大学教授。専門は近代オーストリア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 佐島楓 さん

    平凡な感想になってしまうが、とてもオーストリアに旅してみたくなった。文化的な土壌がとても豊かだし、教会建築も素晴らしい。その歴史の裏には数多の血が流され、苦闘の限りを尽くして来た人々がいたということがわかっただけでもよかったと思う。歴史的に魅力的な人物の挿話も面白かった。西洋史は戦乱ばかりでつらいけどいろいろなことに想いを馳せられるから好きだ。

  • サアベドラ さん

    現在の9つの州からたどるオーストリアの歴史。2019年刊。著者の専門はオーストリア近代史。良いところは、あまり日本人に馴染みのない州の歴史や隣接諸国との民族問題を知ることができる(例えば東部ブルゲンラントはハンガリーと、南西部フォアアールベルクはスイスとなど)のと、読書案内が充実しているところ。悪いところは、情報の取捨選択に難があり非常に長く感じる、文体が必要以上に重苦しい、通史としていくつか重要事項が欠けていてオーストリア史入門の体をなしていない、など。通読するより、興味のある箇所の拾い読みでいいかも。

  • 健 さん

    めちゃくちゃ面白かった。「物語」シリーズの中でも最高傑作と言える。当初「現在のオーストリアの広さはかつての帝国の1/8程度なのに、その歴史を9つの州の歴史に分けて記述して面白いんだろうか?」と敬遠していたが、神聖ローマ帝国同様、中欧は様々な諸侯の集合体が帝国を形成していたわけで、一読し、これ以上にオーストリアの歴史を魅力的に記述する方法は無い気がしてきた。散りばめられたエビソードにはどれも物語性があって面白く、各州とハプスブルク家の関係も興味深い。縮小した共和国の悲哀も感じられて、繰り返し読みたい作品だ。

  • coolflat さん

    “時系列の記述ではないだけに、読者にとっては、時代の流れを繰り返し辿るような感覚を拭えない部分があるかもしれない”と記述しているように、州ごとに歴史を追う手法をとっているのでわかりにくかった。23頁。オーストリアを一つの国家としてまとめ上げたのが、1459年、ハンガリー国境の要塞都市、ヴィナー・ノイシュタットに生をうけたマクシミリアン1世である。マクシミリアンは、1477年、ブルグント公国の女系相続人マリーと結婚、これによって、19歳にしてすでに、その後、ハプスブルク家を反映へと導く婚姻政策の先駆をなした

  • MUNEKAZ さん

    オーストリアを構成する9つの州それぞれに1章を当てた一冊。おかげで分厚い新書になってますが、各州の一様でない歴史や立ち位置、ローカルな英雄の紹介など結構面白い内容で、オーストリア史=ハプスブルク帝国史となる陥穽を上手く回避しているように思う。華やかなウィーンだけでなく、隣国と緊張を抱えた地域や過去に独立運動が起こった地域など、近代の荒波にもまれた国らしい複雑な世界が広がっている。ただやはり大きな物語は捉えにくいので、講談社新書の『ハプスブルク帝国』と合わせて読むといろいろ補完できるかと。

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