英仏百年戦争 集英社新書

佐藤賢一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087202168
ISBN 10 : 408720216X
フォーマット
出版社
発行年月
2003年11月
日本
追加情報
:
18cm,237p

内容詳細

14世紀に戦端が開かれ、後のヨーロッパに大きな影響を残した100年戦争の全容を、直木賞作家にして西洋歴史小説の第一人者である佐藤賢一が分かりやすく描いた、本邦初の本格的入門書。

【著者紹介】
佐藤賢一 : 1968年山形県鶴岡市生まれ。93年『ジャガーになった男』で第六回小説すばる新人賞を受賞。以後、西洋史に材をとった小説を次々に発表。98年東北大学大学院文学研究科(西洋史)を満期単位取得し、作家活動に専念。99年『王妃の離婚』で第一二一回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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有名な「ジャンヌ・ダルク」の歴史的な事実...

投稿日:2021/06/26 (土)

有名な「ジャンヌ・ダルク」の歴史的な事実を知りたくて、この本を手に取りました。それを知りたかったきっかけは、フランス六人組の作曲家オネゲルのオラトリオ「火刑台上のジャンヌ・ダルク」の歌詞がチンプンカンプンだったこと。フランス貴族、イギリス王たちのトランプゲームの中で、賭けの対象としてジャンヌの引き渡しが決まったり、ジャンヌの宗教裁判の裁判官や判事がブタや羊だったり。 なるほど、イギリス王といってもイングランドを領地に持つフランス貴族だし、貴族どうしで「なあなあ」(掛けトランプのようなもの)で領地を決めようと思っているところに、ガチで「神のお告げだ!」といってしゃしゃり出て来た田舎娘がいたら、その扱いに困るでしょう。利用できるだけ利用した後は、教会勢力と結託して「魔女」に仕立て上げて一件落着。 それを「フランスの救世主」と祭り上げたのは、フランス革命後に「国民国家」としての求心力を作り上げようとしたナポレオンの陰謀だったようです。 フランスの様々な地方の領主とその配下の貴族たちが非常に複雑で追うのが大変ですが、日本でいえば「戦国時代」に相当するのがこの「英仏百年戦争」であることが分かるだけでも、この本を読む意味があるようです。

Tan2 さん | 神奈川県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 巨峰 さん

    百年戦争について、教科書レベルでしか知らなかったので、詳しく知りたいと思い読んだ。なるほど、その頃は、フランスという概念も、イギリスという概念も今とは違っていたので、仏国と英国が100年間にわたり戦争をしたという解釈がそもそも成り立たないということがわかった。筆者は小説家の佐藤賢一さん。その人物像への言及も含めて結構わかりやすかったと思います。

  • molysk さん

    英仏百年戦争とは何だったのか。それはイングランドとフランスの戦争として始まったのではなかった。イングランド王とフランス王は、ともに「フランス人」であった。中世においては、領地や家の感覚が優先して、国の概念は希薄だった。百年の衝突を繰り返すうちに、国王は領主への支配を強めて、中央集権国家を確立する。さらに、人々は「イングランド人」あるいは「フランス人」の感情を抱き始める。中央集権とナショナリズムを両輪として、国民国家が誕生する。百年の戦争が、イングランドとフランスという国家を産み出したのである。

  • キャプテン さん

    ★★★★☆_「世界はきっと、ぼくのものフェア」第五弾、エドワード黒太子編。ノルマンコンクエストのあと、フランスの分国というか属国というか飛び地になったイングランド国の、フランス侵攻。イングランド王とは言いつつも、内実、フランス人である。なので侵攻というていではあるものの、フランス内戦のような英仏百年戦争。その英側の初期の英雄、エドワード黒太子の苛烈な猛襲は、かつてのヴァイキングを彷彿とさせる。一度侵略を許した国は、こうやって主体性を失うのか。英と日、比較するとかくも面白い。次からは東洋の侵略編に移行する。

  • もりやまたけよし さん

    世界史の授業で習った気がする英仏100年戦争。冷静に考えれば、100年も戦争なんて続かないはずだ。いまのフランとイギリスの成り立ちの話で、ある意味、戦国時代の一種だということだと思った。源氏と平家が100年近くも争いを繰り広げたということらしい。でてくる人物が多様な名前で、また、地理もあまり頭に入っていない状態で、何とか最後までたどり着けたのは、作者の説明がうまいからでしょう。佐藤賢一さんの本、もう少し読みたいと思います。

  • ホームズ さん

    英仏の百年戦争が単純にイギリスとフランスの戦争ではないというのは面白かったですね。フランスという「国」自体がまだ未完成で内乱のような形で戦争が進んでいき戦争の結果国家としてのフランスが完成していくのが興味深い(笑)有名なジャンヌ・ダルクに関する解釈や黒太子、デュ・ゲクランの話をもっと読みたかった気もする(笑)色んな知らない話がたくさん読めて良かった(笑)

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人物・団体紹介

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佐藤賢一

1968年山形県生まれ。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。99年『王妃の離婚』で第121回直木三十五賞、2014年『小説フランス革命』で第68回毎日出版文化賞特別賞、20年『ナポレオン』で第24回司馬遼太郎賞、23年『チャンバラ』で第18回中央公論文芸賞を受賞(

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