「国語の時間」と対話する 教室から考える

五味渕典嗣

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784791773701
ISBN 10 : 4791773705
フォーマット
出版社
発行年月
2021年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
265p;19

内容詳細

国語は「対話する」時間である。教科書と生徒で。生徒同士で。先生と生徒で。教室でともに読むことは、一方通行の学びをも解体する可能性を秘めている。しかし現場の営為は見落とされ、「実用性」重視の改革に舵を取ろうとしている。新学習指導要領、教科書、そして教室での実践を読み解き、改革の矛盾と国語科教育を問い直す。

目次 : 第1章 翻弄される教室―高校国語「改革」をめぐって/ 第2章 未来は誰のものか?―新学習指導要領のイデオロギー/ 第3章 精読・多読・表現―教員の行為者性をめぐって/ 第4章 教室の小説/小説の教室―『羅生門』『こころ』再読/ 第5章 「評論文」をどう読むか―『「である」ことと「する」こと』再読/ 第6章 文学の貧困―「実用文」を読んでみる/ 第7章 表現と検閲―「文学国語」への授業提案

【著者紹介】
五味渕典嗣 : 1973年、栃木県生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。専門は、近現代日本語文学・文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Mc6ρ助 さん

    『「言語文化」のモデル授業プランを検証した紅野謙介は、「中身のない旅行代理店の宣伝コピーのようだ」と手厳しいが、確かにこのプログラムでは、日本文化の連続性・一貫性というフィクションをイデオロギー的に注入するぐらいしかできないだろう。(p43)』えっ、広告代理店のコピーじゃないの?新しい国語は、まずは霞が関・永田町の方々に習得してもらい、実社会を反映した実りのある国会討議に役立ててほしい。もっとも少数意見の尊重は国語の範疇ではなく、日本の後退を留めることは難しいかもしれない。日本の諸相の断片が知れる好著。

  • まっちけん さん

    読むべきタイミングで読むべき本に出会えた。五味渕さんは温かい人だな。学者さんだけど、芯の部分には教育者としての経験が根づいている。「文学」の脱構築には迫力があった。文学畑の人はすぐ「文学なくすとはけしからん!」みたいな感情論になりがちだけど、そことも冷静に距離を取る。しかし、静かに怒ってはいる。「こころ」や「『である』ことと『する』こと」の各社分析も興味深かった。ただ、なんで数研出版と桐原書店の存在を黙殺してるのだろう?編集委員お務めの筑摩書房にとって、認めがたい存在だから??

  • 虎哲 さん

    「国語の時間」は五味渕先生の言う通り「ごく曖昧な、器のような時間」であり、国語科教員はそれに「甘えていたのかも知れない」という考えに同意する。(115-116頁)国語をどのように教えればよいか、生徒はいかにして学ぶのかとは自分にとって難しい問いだ。スタンスの固まらぬ3年目、自分の為すことに対し悩むことが増えた。そんな中で第3章で扱われた中大附属国語科の実践や第4章の『こころ』分析を特に興味深く読んだ。「行為者として考え、選択し、判断し、決断する余地がある」国語科教員として教室で「国語の時間」と対話したい。

  • チホンヌ さん

    非常に示唆に富んだ本でした。国語科がどこへ向かっていくのか、心の中にあった違和感を五味渕先生に言葉にしていただいた感じです。「実社会」や「実用性」という言葉そのものの空虚さ、「新しい国語科」の背景への眼差しが持てた気がします。実践編も面白かった。「羅生門」は定番でパターン化されているからこそ授業が難しい。既存の境界の物語としての読み方は、モチーフ解釈にとどまることが多かったように思う。ここで示された提案を読み、授業でも境界モチーフを踏まえたその先に進めそうだなと少し希望が見えました。

  • donitihosii さん

    読んだ どうなるんでしょう、実践や具体例が興味深い

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